- Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
- / ISBN・EAN: 9784274068249
感想・レビュー・書評
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現状のインターネットを取り巻く状況がわかる。
バルスによる2ch鯖のダウンやAnonymousのDOS攻撃など、
身近なWebサービスをショーケースに取り上げていて面白い。
それでいて本格的な部分にも踏み込んでいるので、
初心者からエンジニアまで十分に楽しめる内容だと思いました。
Amazonでも評価が高くオススメ!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ほとんどの章は(査読の際に)つまみ食い的に読んでたけど、今回通しで読んだ。正直内容が本業そのものだから、読み物としてどれくらい読みやすいのか分からないけど、内容の正確さに関しては群を抜いてると思う。インターネットを仕事にしてる人にはもちろん、そうでない人(中でもテクノロジーに興味のある人)にもぜひ読んでもらいたい一冊。ちなみに参考文献へのリンクが半端ないので、電子書籍版を買った方が、有機的に読み進めるのに便利かも。(full disclosure: 筆者とは知り合いです)
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若い人(中高生)はマスタリングTCP/IPよりもこれ読んだほうが良い
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今、HTTPやTCP/IPの下はどうなってるのか?知らなくても済んじゃう知識は知ってるとある日恐ろしく役に立つ。
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【書誌情報】
インターネットのカタチ もろさが織り成す粘り強い世界
著者:あきみち
著者:空閑 洋平
定価:2,090円 (本体1,900円+税)
判型:A5
頁:312頁
ISBN:978-4-274-06824-9
発売日:2011/06/25
発行元:オーム社
本書は、人気ブログ「Geekなぺーじ」の管理人である著者らによる、非常に身近でありながらその全容をとらえることが難しいインターネットという存在を、わかりやすい切り口で解説したものです。
インターネットってそもそも何? という疑問に、従来の教科書や読み物とは別のアプローチ方法で、身近な話題と公開された情報や論文などをもとにわかりやすく解説した書籍です。
〈https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274068249/〉
・著者サイト
〈https://www.geekpage.jp/blog/book/fragile/〉
【目次】
はじめに
本書が目指したもの
本書の構成
謝辞
第1章 壊れやすくて粘り強い
1.1 インターネットが壊れた!
1.2 あんな「壊れた」、こんな「壊れた」
1.3 「生き物」のようなインターネット
1.4 インターネットの強さの秘密
1.5 インターネットの「形」を推測する
コラム:恵まれた環境と言える日本のインターネット
第2章 ネットワークのネットワーク
2.1 チェコ発インターネットバラバラ事件
2.2 インターネットはネットワークのネットワーク
コラム:「インターネットは核攻撃に耐え得るネットワークとして作られたものだ」
2.3 全体像は誰も知らない、だから全体を止められない
2.4 実際に通信ってどうやって行われてるの?
コラム:パケット交換方式の歴史
コラム:AS こそが「ネットワーク」
コラム:4 バイトAS
2.5 「伝言ゲーム」でつながるネットワーク
2.6 AS とBGP
コラム:長い経路が「ベストパス」なこともある
2.7 パキスタンYouTube 事件の解説
2.8 チェコ発インターネットバラバラ事件の解説
2.9 実は行けないネットワークがある!
2.10 そのほかのBGP 障害事件いろいろ
2.11 今後も「壊れる」、でも恐らく修復される
第3章 仕様のデバッグ
3.1 同じ問題を二度と起こさないように
3.2 RFC とIETF
3.3 IETF とその思想
コラム:IETF の雰囲気
3.4 「インターネットはオープンである」
3.5 オープンであることの弊害
コラム:IETF の現実
3.6 IETF と特許
3.7 今後も変化し続けるインターネットの「仕様」
コラム:若い大学院生とRFC
第4章 「名前」を巡る変化
4.1 スウェーデンが消えた! ドイツが消えた!
4.2 DNS の仕組み
コラム:「www.example.com」名前解決の実際
4.3 DNS は格好の攻撃対象
4.4 DNS ルートサーバ
4.5 DNS への「毒入れ」
コラム:TCP よりも後に生まれたUDP
4.6 トップレベルドメインの増減
コラム:国際化トップレベルドメインのテスト用ドメイン名
コラム:サンプルに使う「値」
4.7 Alternate DNS Root
4.8 今後も波乱が多そうな名前空間
コラム:DNS ルートサーバと企業買収
第5章 物理的に切れた!
5.1 物理的に「プチッ」と切れるということ
5.2 光海底ケーブルが切れた!
コラム:台湾地震の副作用
コラム:盛り上がる陰謀論
5.3 何で「集中」するの?
5.4 光海底ケーブル地図が示すもの
コラム:世界中のトラフィックを盗聴可能?
5.5 海底ケーブルは何故切れる?
5.6 光海底ケーブルの仕組み
コラム:伝書鳩とインターネット
5.7 陸上の光ファイバも切れる
コラム:その他の生物による被害
5.8 銅線窃盗によるネットワークの大規模ショート
5.9 あまり注目されないけど、実は面白い物理回線
コラム:衛星や無線による物理回線
第6章 インターネットと国境
6.1 Web における「インターネットの国境」
コラム:「Web = インターネット」?
6.2 エジプトがインターネットから一時離脱!
6.3 ネット検閲
6.4 Great Firewall of China
コラム:このような仕組みになっている理由?
コラム:「中国が世界のインターネットの15 %をハイジャック!」
6.5 日本にもあるネットへの制限
6.6 ISC BIND にDNS ブロッキング機能が搭載
6.7 「インターネットの国境」と未来のインターネット
第7章 インターネットの大渋滞
7.1 「興味の集中」による大渋滞
7.2 大規模トラフィックに対処する方法
7.3 世界最強のCDN 企業:Akamai
コラム:炭疽菌事件とCDC のWeb ページ
コラム:Akamai によるTCP の改造
7.4 大量のトラフィックをみんなで送りつける攻撃(DDoS アタック)
7.5 DDoS 防御
コラム:電気通信事業者における大量通信等への対処と通信の秘密に関するガイドライン
7.6 解決に向けた取り組みの増加
第8章 論理的な通信の密集地帯
8.1 ネットワークの論理的な集中に関する概念的な話
コラム:スモールワールドとSNS
コラム:スモールワールドネットワークへの批判
8.2 ポリシーの話
8.3 巨大な存在に何かあったら?
8.4 「コンテンツ」を持つネットワークの巨人の出現
8.5 ビデオトラフィックの増加
コラム:日本のP2P トラフィックは2010 年に初の減少
8.6 変化していくインターネットインフラ
8.7 非技術的側面による変化の比重が大きくなりそう
第9章 おわりに
9.1 今後も変化を続けるインターネット
9.2 立場によって変わる視点
9.3 「素晴らしさ」は一つの視点でしかない
付録A インターネットのカタチをとらえる
A.1 インターネットの形は見えにくい
A.2 データの在り処
A.3 はじめの手がかり――― ping とtraceroute
A.4 ping とtraceroute の高機能化
コラム:トラフィックの負荷分散手法
A.5 地球規模のトポロジデータ収集
A.6 BGP の接続関係を調べる
A.7 インターネットの形
A.8 世界各地を繋ぐ海底ケーブルの地図
A.9 まとめ――― それでもインターネットの形は見えにくい
付録B 参考文献
索引 -
当たり前のように使ってるインターネットの中(インフラとしてのシステム)の話
今手にしてるスマホでもどのような形で通信しているのか正確に分かる人は少ないけど理解する為の足掛かりになる本
中盤以降は経路の辿り方など少し専門性が高くなるけど序盤を読むだけでも十分学びになる -
最初はとっつきにくい本かと思って読み始めたら、すごく興味深い内容で面白い。
「インターネットは、もろいようだが粘り強い。」
つまり、しょちゅう切断してる o(*'o'*)o
それが許される仕組みになっていることや その対応策などが、
これまでに起きたインターネットのトラブル事例をまぜながら解説されていて、わかりやすい本です。
「ネットワークのネットワーク」、その仕組みが実際にはどうなっているのか。
知らないことだらけで目からウロコ!
インターネットの世界には国境はない! と思っていたが そうではないらしい!
厳しく規制されている国があること、政治や経済が絡んでの将来の展望が語られています。
この本は、ほとんどインターネットから収集した情報を元に、多岐にわたるスキルを駆使して書かれています。
付録では、その情報収集の方法が、詳細に述べられていますので、そういうことをやりたい人にはすごく参考になるのでは!
2011/10/02 予約 10/28 借りる。 11/25 読み終わる
内容と著者は
内容 :
「インターネットが壊れる」という話を皮切りに、インターネットの概要を解説。
さらに、マクロな視点で見たインターネットの基本的な構造や歴史、仕様のデバッグなど
様々なテーマから、インターネットのカタチを探る。
著者 :
あきみち → URLはこちら http://www.geekpage.jp/ 『Geekなページ』 :
・ 慶應義塾大学政策メディア研究科にて博士を取得。
ソニー株式会社を経て、ブロガーとして活動。
空閑 洋平(クガ,ヨウヘイ)
・ 1985年生まれ。慶應義塾大学政策メディア研究科後期博士課程在籍。
目次 :
はじめに
* 本書が目指したもの
o 「壊れた」から垣間見えるインターネットの形
o 観察方法の紹介
o 教科書臭さからの脱却
1章: 壊れやすくて粘り強い
* インターネットが壊れた!
* あんな「壊れた」、こんな「壊れた」
* 「生き物」のようなインターネット
* インターネットの強さの秘密
* インターネットの「形」を推測する
2章: ネットワークのネットワーク
* チェコ発インターネットバラバラ事件
* インターネットはネットワークのネットワーク
* 全体像は誰も知らない、だから全体を止められない
* 実際に通信ってどうやって行われてるの?
* 「伝言ゲーム」でつながるネットワーク
* ASとBGP
* パキスタンYouTube事件の解説
他
3章: 仕様のデバッグ
* 同じ問題を二度と起こさないように
* RFCとIETF
* IETFとその思想
* 「インターネットはオープンである」
* オープンであることの弊害
* IETFと特許
他
4章:「名前」を巡る変化
* スウェーデンが消えた!ドイツが消えた!
* DNSの仕組み
* DNSは格好の攻撃対象
* DNSルートサーバ
* DNSへの「毒入れ」
* カミンスキー型攻撃とDNSSEC
* DNSSECでできることと、できないこと
* トップレベルドメインの増減
* Alternate DNS Root
他
5章: 物理的に切れた!
* 物理的に「プチッ」と切れるということ
* 光海底ケーブルが切れた!
* 何で「集中」するの?
* 光海底ケーブル地図が示すもの
* 海底ケーブルは何故切れる?
* 光海底ケーブルの仕組み
他
6章: インターネットと国境
* Webにおける「インターネットの国境」
* エジプトがインターネットから一時離脱!
* ネット検閲
* Great Firewall of China
* 日本にもあるネットへの制限
他
7章: インターネットの大渋滞
* 「興味の集中」による大渋滞
* 大規模トラフィックに対処する方法
* 世界最強のCDN企業:Akamai
* 大量のトラフィックをみんなで送りつける攻撃(DDoSアタック)
* DDoS防御
他
8章: 論理的な通信の密集地帯
* ネットワークの論理的な集中に関する概念的な話
* ポリシーの話
* 巨大な存在に何かあったら?
* ビデオトラフィックの増加
他
おわりに
付録: インターネットのカタチをとらえる -
インターネットを構成する企業、国、サービスなどを世界規模で俯瞰的に記載されていて面白い
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よくシステム構成図などで、「ここからはインターネットですよ」というのを表すとき、雲の形を描くことがある。本書はその「雲の中」で今、何が起こっているのかを、極力分かりやすく解説している。ただ、技術に明るくない僕にはちょっと難しかった。逆に本職の人たちにとっては分かり切った内容なのだろう。そういう意味では、ターゲットが難しい本かもしれない。
とはいえ、ラストワンマイルを生業とする僕のような人間や、雲を描いて終わりにしていいのかと一度でも考えたことがある人には、読んおく価値があると思う。