イーストウッドの男たち: マスキュリニティの表象分析

  • 御茶の水書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784275009289

作品紹介・あらすじ

自主独立の草の根保守のイコンたる「男らしい」イーストウッド。彼は果たしてフェミニストの敵なのか?限界の自覚のもとにもがく解離的なヒーローたちはむしろ、マスキュリニティ=男性性の幻想をゆるやかに解体し、"イマジナリーな領域"での自己再創造の道を切り開く。「男らしさ」を内的な複数性・変容可能性とともに生きる「イーストウッドの男たち」。「倫理的フェミニスト」コーネルの本格的イーストウッド論。

感想・レビュー・書評

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  • 女性が観る「クリント・イーストウッド映画」


    法哲学者であり、フェミニストであるドゥルシラ・コーネルという女性が、イーストウッド作品(におけるマスキュリニティ=「男らしさ」)をフェミニストという立場から詳細に分析した本。


    本文には横文字が多く、なかなか難解だった。

    まさに“参考文献を読んでる!”といった感覚。

    ただ、フェミニストにありがちな

    「イーストウッド映画のマッチョ性を槍玉にあげてひたすら糾弾する」

    といったくだらないものではなく、

    女性(あるいはフェミニスト)としての強みをいかしつつ、フェアな視点からバランスよく論じてる点が非常によかった。

    また、
    男性である僕には到底思いつかなかったであろう鋭い指摘が随所にあった。

    ただ、それぞれの作品解説が細かすぎるので、映画の内容を知っている読者にとっては蛇足感が否めないだろう。



    この表紙に散りばめられている様々な「イコン(絵)」をみて、

    「むむ!これは○○○の映画だな!」

    とわかる人はなかなかのイーストウッド通かもw

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