小津安二郎 僕はトウフ屋だからトウフしか作らない (人生のエッセイ)
- 日本図書センター (2010年5月25日発売)
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感想 : 10件
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- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784284700382
感想・レビュー・書評
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ある暑い夏の日、蝉の声でむせ返る北鎌倉の円覚寺に、小津安二郎の墓参りをしたことがある。墓石には『無』の人文字。墓前にはワンカップと花束が供えられていた。
「この人はどんなことを考えて映画を作ってきたのだろう。どういう風に生きて生きたのだろう。」という疑問に答えてくれそうな本書を見つけた。
小津安二郎の人となりが伝わって来る感じのエッセイ集。それぞれの文章は様々な底本から集められたものだ。
ほんの少し、彼の考え方について理解の一助になったと思う。
戦争から無事に帰還できてよかったです。
(アンマンにて)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
女優に対する思い。男優に対する思い。作品に対する思い。映画=小津 これが全てだ。と今更ながら思わされる。時代と共に変化していく映画事情、それにつれて変化していく小津作品を本人に分析解説されるとなるほどなあ、と納得する。戦争中の手紙や、お母様に対する思いや、ちょこっと結婚観など、今回初めて知ってうれしい。監督が全作品についての感想も非常におもしろい。ほんの2,3行のもあれば、語り尽くせないというふうなのもあったりして。