小津安二郎 僕はトウフ屋だからトウフしか作らない (人生のエッセイ)

著者 :
  • 日本図書センター
3.94
  • (6)
  • (4)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 73
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784284700382

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ある暑い夏の日、蝉の声でむせ返る北鎌倉の円覚寺に、小津安二郎の墓参りをしたことがある。墓石には『無』の人文字。墓前にはワンカップと花束が供えられていた。
    「この人はどんなことを考えて映画を作ってきたのだろう。どういう風に生きて生きたのだろう。」という疑問に答えてくれそうな本書を見つけた。
    小津安二郎の人となりが伝わって来る感じのエッセイ集。それぞれの文章は様々な底本から集められたものだ。
    ほんの少し、彼の考え方について理解の一助になったと思う。
    戦争から無事に帰還できてよかったです。
    (アンマンにて)

  • 女優に対する思い。男優に対する思い。作品に対する思い。映画=小津 これが全てだ。と今更ながら思わされる。時代と共に変化していく映画事情、それにつれて変化していく小津作品を本人に分析解説されるとなるほどなあ、と納得する。戦争中の手紙や、お母様に対する思いや、ちょこっと結婚観など、今回初めて知ってうれしい。監督が全作品についての感想も非常におもしろい。ほんの2,3行のもあれば、語り尽くせないというふうなのもあったりして。

著者プロフィール

1903年東京深川に生まれる。1923年、松竹キネマ蒲田撮影所に撮影部助手として入社。大久保忠素組の助監督を経て1927年、時代劇『懺悔の刃』で監督デビュー。以来1962年公開の『秋刀魚の味』まで、全54作品でメガホンをとり、サイレント、トーキー、モノクロ、カラーそれぞれのフィルムに匠の技を焼き付けた。1963年腮源性癌腫により死去。1958年紫綬褒章受章、1959年芸術院賞受賞、1962年芸術院会員。作品『生れてはみたけれど』(1931)、『出来ごころ』(1933。以上、松竹蒲田)、『戸田家の兄妹』(1941)、『晩春』(1949、芸術祭文部大臣賞)、『麦秋』(1951、芸術祭文部大臣賞)、『東京物語』(1953、芸術祭文部大臣賞、ロンドン映画祭サザランド賞、アドルフ・ズーカー賞)、『早春』(1956)、『東京暮色』(1957)、『彼岸花』(1958、芸術祭文部大臣賞)、『秋日和』(1960、芸術選奨文部大臣賞。以上、松竹大船)、『宗方姉妹』(新東宝、1950)、『浮草』(大映、1959)、『小早川家の秋』(宝塚作品、1961)ほか。

「2020年 『小津安二郎「東京物語」ほか【新装版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小津安二郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
フランツ・カフカ
村上 春樹
ヴィクトール・E...
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×