土方歳三無頼控 一 バラガキ・参上

著者 :
  • 文芸社
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784286139654

感想・レビュー・書評

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  •  カバーの惹句「いきで、いなせで、めっぽう強い役者はだしのいい男、青春まっ只中!!」そのままのノリです。バラガキのトシが探偵役で、ワトソン君は総司です。
     トシと総司の描写は、故・和田慎二先生の名作『あさぎ色の伝説』を彷彿とさせます。
     原田左之助が金太郎そっくりだったり、斉藤一がトシと同じくらいの年頃という設定だったり、史実とは違う部分もあります(汗)ので、割り切って読みましょう。
     一点、どうしてもこだわりがあるので指摘したいのは、武州「三多摩」の記述です。おそらく司馬遼太郎先生の影響だと思いますが、三多摩というのは明治以降の行政地域の名称で、幕末には存在しません。また幕末の頃の多摩は、特別行政区であった江戸を除く広い地域で、明治に東多摩郡とされた地域も含みます。武州「三多摩」という記述を目にするたび、近藤勇・土方歳三・井上源三郎など新選組の幹部を生んだ多摩の歴史と風土についてもう少し時代考証していただきたいと思います。

  • 新選組として名高い土方歳三がまだ若く、上洛する前。試衛館で剣をふるい、仲間たちが集っていく江戸の頃。土方が沖田総司を相棒に江戸に起こった事件を解決していきます。
    まだ鬼副長になる前の、強くてイケメンでつい総司のお守役になっている土方さんが主人公。推理物としてはやや軽めな感じがしますが、若い土方や沖田の軽快なやりとりや、まだ「新選組」ではない彼らの生き生きと楽しそうな姿に、こちらが嬉しくなってきます。試衛館の4人から始まり、事件をきっかけに顔ぶれが揃っていきます。1巻では原田・永倉・斎藤が登場。年齢設定などであれ?と思うこともありましたが、まあそこは創作だし。沖田が斎藤弥九郎に指導を受ける所が好きです。
    新選組は史実上どうしても最後が悲劇的になってしまうのですが、こうした形で楽しく彼らの話を読むことができるのは嬉しいです。推理物としてというより、そういう意味でとても私好みな本。

  • 全3巻読了。結構面白かったです。

    表題どおり土方さんが主人公なんですが、もう名探偵トシですね(笑)
    少しでも気にかかると解明せずにはいられない土方さんと、それを面白がってくっついていく沖田君。そして事件が起こるにつれ試衛館の仲間が1人また1人りと増えて行き・・・・最後はあの人まで登場・・って・・・え?
    あと、年齢設定も??な感じでしたが、まぁ、作者も史実とは違いますよ~って言ってるからね。私も別に気にしません(笑)

    会話も話もテンポよくすすむので朝から読めば1日で3巻全部読めます。
    ただ、この本読むと左之助が金太郎にしか見えなくる・・・(^_^;)あと、御落胤騒動で皆が平ちゃんを名乗るとこには笑えました。

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