- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784305002761
作品紹介・あらすじ
近代はどこに向かうべきか。
そのヒントは江戸にある。
泰平の世、三百年をかけて文化を成熟させた江戸時代。
歪み、行き詰まる現代社会が成熟するためのヒントがそこにある。
社会・思想・書物・絵画ー従来の近代主義的な評価にとらわれず、
江戸に即して眺めることで、「江戸の本当の姿」を理解する。
江戸文学研究の泰斗による講演会を収録!
【新しい世の中、新しい二十一世紀というものが始まっていくとすれば、そのときに一番大事なことは、江戸というものを江戸に即して眺めるという姿勢であろうと思います。戦後の日本は、江戸の中の近代主義的に評価できる部分だけをピンセットで摘まみ上げて、それだけを評価してきたんですね。それが、これまでの日本の近代であったわけです。(中略)江戸を、近代主義的に良かろうが悪かろうが、良いところは良いところで簡単に評価することはできますけれども、一番近代的ではない部分も全部ひっくるめて、それが江戸の文化の姿だというふうに考えて、その中で江戸は立派な文明を作りあげた。それをちゃんと理解する。そういう姿勢を持つべきではないか。それが、これからの江戸文化に対する我々の姿勢。まさにそこにあるんではないかというふうに思います。】…「第一章 大勢五転 近代人の江戸観について」より
感想・レビュー・書評
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テープ起こしをしたままのような文章には、閉口した。講演に使った資料の何枚目や何番というのは、本著の読者には全く関係がない。それらはきちんと整理して、出版すべきだろう。これは著者の問題ではなく、編集の問題だと思う。
ただ江戸時代を享保の改革と寛政の改革で分け、江戸300年の全体像を捉える考え方や、元禄と文政、雅と俗に分けて文化を捉える考え方はおもしろい。
またこの本に載っている、『続人名女中の巻』や『八盃豆腐』を読みたくて仕方がなかった。 -
[配架場所]2F展示 [請求記号]210.5/N39 [資料番号]2012113588
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講演録なので冗長さは否めないが、論旨は明確。
江戸時代の和文を読み下せるように教育を改めるべき、江戸時代の書籍の保存、活用を進めるべきとの主張には大いに賛同する。 -
(チラ見!)