伊勢 (コレクション日本歌人選 23)

著者 :
  • 笠間書院
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  • Amazon.co.jp ・本 (131ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784305706232

作品紹介・あらすじ

うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の第2期第1回配本、伊 勢です。

伊勢という女流は、あるいはかなり剛毅な放胆な心を、温和なやさしさのかげに秘めていたのではなかろうか。......馬場あき子

伊 勢 Ise
八世紀前半の仁明朝の小野小町の歌を継ぐ形で、九世紀後半の宇多天皇の後宮で自在な歌才を発揮し、男性歌人に伍して繊細多感な女性の歌を開拓した女房歌人。その歌は、女性の歌を多くは載せることのない『古今集』の中でも異彩を放っていて、後世に伊勢の御の尊称を残した。道綱母や和泉式部などその後に続く多くの女性歌人の歌のあり方をリードし、女歌の原型を確立した歌人としても知られる。『百人一首』に「難波がた短かき蘆の節の間も」の名歌を提供した。

感想・レビュー・書評

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  • 常夏ってなでしこのことだったのか…っていうのがいちばんの衝撃。百人一首くらいでしか知らなかった伊勢さんが知れてよかった。次は娘さんの中務も読みたい。

    911.13 光が丘図書館

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、2階開架 請求記号:911.108//Ko79//23

  • 「今昔秀歌百選」という本に伊勢の短歌がありました。

    その本では,24番目で
    「 あひにあひて物思ふころのわが袖にやどる月さへぬるる顔なる」
    という表記でした。本書では,
    「逢ひにあひて物思ふ頃の我が袖に宿る月さへ濡るる顔なる」

    という表記です。

    「今昔秀歌百選」では,上記以外に
    三輪の山いかに待ち見ぬ年ふともだづぬる人もあらじと思へば(古今和歌集)
    難波潟みじかき蘆のふしのまも逢はでこの世をすぐしてよとや(新古今集)
    春霞たつを見すててゆく雁は花なき里に済みやならへる(古今和歌集)
    山櫻」ちりてみ雪にまがひなばいづれか花と春に問うはなむ(新古今和歌集)
    紹介があるが,いずれも本書に解説がある。

    歌の理解に参考になった。

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著者プロフィール

*1966年東京都生。
*早稲田大学大学院博士後期課程中退。
*現在 跡見学園女子大学兼任講師。大東文化大学、早稲田大学非常勤講師。
* 主要著者・論文
『ビギナーズ・クラシックス日本の古典 古今和歌集』(角川学芸出版)
『『古今和歌集』巻二十--注釈と論考--』(共著・新典社)
「紀貫之の〈薔薇〉の歌--漢詩文の影響と物名歌の場--」(『国文学研究』2001.10)
「「伊勢日記」の贈答四首と「任氏怨歌行」--物語化と諸本の関係--」(『国文学研究』2006.3)

「2011年 『伊勢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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