新学期

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309009971

感想・レビュー・書評

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  • 思春期に友達に抱く友情よりは強く恋愛よりは輪郭の淡い独占欲…いいですね…無限に読んでいたいお話でした…


    それはそれとして朋彦兄さんの高校時代をぜひ…!史生くんのお母さんは誰なんだ…夢が広がる…

    あと骨董屋の「豆蔵」の店主がわざわざ若い男に設定してあるのはなぜなんだ…気になるじゃん…

  • 高校の頃、気分を害すると、「僕は隣の駅から帰るよ。失礼する」と言って一人で帰ってしまう先輩が居た。ノートが売れる程、優秀で、弱みを見せない先輩だった。

    主人公の魅力が途中までわからなかったが、素直なところが人を惹きつけるんだろう。

  • 叔父の家で育った加持史生(かじふみお)は17離れた兄の朋彦に引き取られ転校することに。
    転校先で最初にあった掠(りょう)、いけ好かない密(たかし)との学校、慣れない兄との生活。

    ギンノヨルでは兄に引き取られる弟の旅路だったけど、
    新学期はひきとられた後の話。

    結局、史生は朋彦の息子っぽいけどはっきりしないまま。

  • どうやら古い時代(?)の話だったようだ。
    初版は1995年だったか。
    結局主人公は17歳年の離れた弟ではなく、息子だった?
    よくわからないままだったけど、意外と読みやすかった。

  • 久々に耽美な頃の長野まゆみ作品読みたいなと思って選んだんですが新学期は割とおとなしめでしたね。
    昔は坂の多い門前町、ボウタイの制服、息の抜きかたを心得た私学の生徒たち…といった雰囲気が好きでしたが史生にはあまり共感もできず、周囲も面倒な奴ばっかりだなと思っていました。今読むと少年三人が互いに羨望しあっているのとか兄との距離の変化にニヤニヤしてしまいます。

    卵の揚げたのと柿小豆がたべたい。

  • '95当時の読書メモより。
    長野さんにしては万人にわかりやすく現実的。椋の動物の死に対する言葉がいい。

  • 史生が健気すぎ。謙虚だな~。
    もっとわがまま言っていてもいいのに。
    うやむやのまま、生活してゆくっていうのに、モヤッと。

  • 長野まゆみ作品には、互いの距離を測りかねている、特殊な親と子の話が多いなーと思った。
    あと、煮え切らない態度の登場人物たちに、もやもやされることもあり……。

  • 登場人物の心情への細かな描写が美しい。

  • 再読。兄との不器用な交流、友人との別れ。「天然理科少年」のような「鳩の栖」のひとつのような。でも希望を持たせた終わり方のこっちの方がホッとします。それにしてもすごい境遇なのに、主人公、健気だなぁ…。そして食べ物が美味しそうで、いつも通りお腹すいてしまいました。卵料理が…。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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