ミーのいない朝

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著者 : 稲葉真弓
  • 河出書房新社 (1999年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309012797

ミーのいない朝の感想・レビュー・書評

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  • 先日の訃報を聞かなければ稲葉真弓という一人の作家を知らなかっただろうと思う。
    このエッセイを読んで確信した。
    私、絶対この人の書く小説が好きだ。
    作家の死で初めてその世界に触れる機会を得るなんて。

    このエッセイは稲葉さんと愛猫のミーが一緒に暮らした20年間を綴ったもの。
    夫とは別れてもミーと離れて暮らすことなどこれっぽっちも考えなかった。
    まだミルクも上手に飲めない小さな小さな仔猫だったミー。
    年老いて足腰が弱り排せつもままならない老描になるまでミーと寄り添い続けた。
    率直な飾らない文章と時折差し込まれるミーを綴った詩。
    二人(人間と猫だけど)の関係があまりにもまっすぐで切なくなる。

    ミーの死んだ後、他の猫を飼う気になれなかったという作者。
    そうだろうなと思う。
    たった一匹の猫と20年、それもその大半は二人だけの生活だったのだ。
    他に家族がいた場合や多頭飼いだった場合とは思い入れが違うのは想像に難くない。
    同じような状況の人が読んだら、号泣必至でしょう。

    本書に載っているまだ若いころの稲葉さんがミーを抱いている写真がとっても素敵。
    すごい美女なのである。
    今頃こんな風に天国でミーは稲葉さんに抱かれているだろうか。
    作家として遅咲きだった稲葉さんの死は早すぎるとは思うけれど、ミーはきっと待ちくたびれているよね。
    私はこれから稲葉さんの生前の作品を読むつもり。
    ご冥福をお祈りします。

  • 「猫に満ちる日」から「ミーのいない朝」へ。猫は寝子。芸者お隠語。(なるほどー。他の作品の謎だったことが、これで一つ解決した。)

    薄い本なのに先に進めずに難航した。借りて延長して、やっと…やっと読み切りました。こうなるって自分で分かっていたのかな…。最後はもうほぼボロ泣きになってしまって、切なくつらい、だけど潔い別れだった思う。

    人でも動物でもペットでも育てる、いのちを預かるというのは…こういうことなのだと「責任」という重さをひしひしと感じた。

    ミーは本当にしあわせな猫だったと思う。そして稲葉さんもしあわせだったと読んでいて思わずにいられなかった。魂が共有されていたんじゃないかとさえ思いました。

    ミーの体から魂の欠片が毎日少しずつ、こぼれて天に戻っていくような描写に、猫だけでなくこの世に生をもらって生きているすべてのもの、人も、生まれた瞬間からいのちを少しずつ還して、そしてその代わりにこの世に存在している(させてもらっている)んだ!と、ハッとしました。「看取る」ってこういうことなんだ、とも感じました。

    生きるって尊いことなんだと、ミーに教えてもらいました。稲葉さん&ミーありがとう。

    なんか胸に沁み過ぎてつらいな。

  • 野良猫の赤ちゃんを引き取り ミーと名付け
    20年をともに生活し 介護と看取り...
    自分の飼い猫の未来を想像し
    涙、涙で読み終えました。
    こういう本を読むたび 覚悟をしておかなければ
    と 痛感します。

  • 今いる猫との未来を考え泣いた。詩で余計胸が詰まった

  • 拾いぬこミーの一生。ミーの老いた姿、また死にゆく様が胸を突く。ぬこを飼うということは、老ぬこ介護をも覚悟しなければならないのだ。

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