- Amazon.co.jp ・本 (119ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309014371
作品紹介・あらすじ
女子高生と小学生が風俗チャットでひと儲け。押入れのコンピューターからふたりが覗いた"オトナの世界"とは!?最年少・17歳、第38回文芸賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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最近読むことが増えている綿矢りささんのデビュー作。
月並みな言葉選びしかできないのが残念だけど、表現力が本当に豊か。
例えば
P. 12 私の中で不意に目覚めたずるい完璧主義が、塵一つない完璧な、シャープに四角い部屋をいたずらに欲しがる。
とか、
P. 14
マンションの中にいた時は健やかに息づいていた物も、ポリ袋に包まれてここに落とされた途端、光を失い音楽を失い、淋しく死ぬ。
など。
新鋭の表現力のある作家の登竜門である芥川賞の受賞は納得。
一方で、ストーリー性に面白みを感じられるかといわれれば、はっきりとうなずけるかは個人的に微妙で、最近の綿矢さんの作品の歳を重ねて人としての厚みがわかる文章や物語がやっぱり良いと思ってしまうかもしれない。
年齢を理由に評価することは個人的に好きではないけど、ひとりの作家として当時の綿矢さんの力量を見せつけられたな、と素直に思うことができた。
それよりも、17歳で受賞しこの本で注目を浴びて大丈夫だったのかな、とそっちのほうが気になってしまった。
(小学生とチャットレディをしたり、性的な言葉もかなり出てくるので)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
サラッと読めた。
この女子高生に共感はできないなあと感じたが、この青臭い感じは割と好き。
高校生の時に読んでいたら、もう少し楽しめたかなと思う。 -
初めて綿矢さんの本を読む。
何か懐かしい青春の感じがヒシヒシと伝わってきます。
と感想を書くと自分も年をとったなと思います。
インストールというタイトルはこの本が出される少し前に放送されていたコレクター・ユイの世界を思い出しました。
また、雅といえばケイゾクを思い出してしまったのは名前のせいかな。 -
図書館借り出し
今になって初めての綿矢りさ。
いやーすごい。この歳でこれを書けたのか。
年が近くて、同じような年代を過ごしたからか共感が多くてめちゃくちゃ読みやすかった。文章がかわいいなぁ。 -
感想
ネットに潜む楽しさと人の悪意。子供達にはこの世界を体験させたくないが、経験値としては有用。現在は楽しく便利なネット利用ができてるだろうか。 -
「あんた、私のこともインストールしてくれるつもりなの?」
ー野口朝子
作者が17歳で書いたという作品。
読みやすかった。 -
同年代の作家が書いたというのを知り、高校時代に読破。今思うと、それほど普及していなかった10数年前にネットを題材としたというところが斬新だったなと感じる。
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なぜ賞をとれたのか、ちょっと疑問に思いました。私の読みが浅いのか・・・何を言いたいのか全くわからなかったです。
朝子の精神年齢は幼く、正直成長が見られないし、それを容認している周りの大人が不自然すぎる。内容が薄いように感じました。