蹴りたい背中

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著者 : 綿矢りさ
  • 河出書房新社 (2003年8月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309015705

蹴りたい背中の感想・レビュー・書評

  • 高校のこういう感じはなんとなーくわかる。
    私の学校はもっとサバサバしてるけど。

    最終的にハツはにな川を軽蔑しきれないし、絹代の友情を諦められない自分を弱いってわかってるんだと思う。
    逆ににな川は、みんなに嫌われようともオルチャンっていう軸を持ってるから、強いんだと思った。

  • 愛しいよりも、いじめたいよりも
    もっと乱暴な、この気持ち
     高校に入ったばかりの“にな川”と“ハツ”はクラスの余り者同士。
     臆病ゆえに孤独な二人の関係のゆくえは……(帯より)

    そうかなあ?「孤独な臆病者」ってハツだけじゃない???

    にな川って別に孤独じゃないと云うか、むしろ「孤高」だと思いました。好きなものを思う存分愛でてるだけ。何かを好きになるのに仲間なんて必要ないでしょ。
    クラスの中で浮いてる「異物」みたいな感覚でオタク属性を与えたのかなあとも思ったんですけど、初版が発行されてから15年弱が経過した今、男性のアイドルファン自体珍しい事ではなくなっちゃいましたしね。

    それより何より、ハツのかまってちゃんぶりが辛い!!!
    なんかもう……面倒臭い!!!

    こんなの「お腹がすいて一歩も動けないけど好物しか食べたくないから誰か私の口までスプーンで運んで」って言ってるようなもんですよ。
    その上、友人に向かって「私が餓死しても構わないのか」なんて脅迫してみたり、それが叶わないと悟るやいなやすっくと立ち上がって(実際動けないほどの空腹でもない)誰も積極的には食べたがらないゲテモノをつまみ食い、「マズッ」って言いながら何かそのマズさが癖になる、みたいな話ですよこれは。

    私も私でいい歳こいて何をこんなに熱弁しているかと言うと、ええそうですよ、完全に同族嫌悪ですよ。ハツの幼稚な自尊心には、身に覚えがありまくり。辛い。辛いです。

    薄暗い部室に染みついた汗臭さ、下足箱付近に漂う独特の臭い、家に帰ってから制服を嗅いだ時に感じる学校の残り香みたいな、甘酸っぱさよりも埃っぽさを感じる「負」の青春小説だなあと思いました。

  • 先日、綿矢りささんの「蹴りたい背中」を読みました。

    綿矢りささんの二作目で、芥川賞受賞作ですね。

    で、綿矢りささんの小説は、「蹴りたい背中」を含めて、「インストール」「夢を与える」「ウォーク・イン・クローゼット」と、四冊読んでますが、「蹴りたい背中」が一番インパクトが弱かったですかねえ。

    あと、後半の展開で、女二人・男一人の三人で、ライブに行くシーンがあるんですが、「ウォーク・イン・クローゼット」でも、似たような展開があって、綿矢りささんは、話を展開する上で、ライブに行くシーンを入れるのが好きなのかなあと思ったりしました。

  • やっと読めた本。最初のページが結構ハードルが高かった。
    何のことやらさっぱりわからん状態。
    それを通り過ぎると、高校生の何とも言えない感情のわだかまりが伝わってくる...と思います。
    残念ながら「背中」を「蹴りたい」という気持ちになったことはないですが、「何とかしろよ」という気持ちはよく伝わってきます。
    国語の問題で、主人公はなぜ背中を蹴りたいと思ったのですかと問われると、答えられないですけれども。

  • 再読。

    思春期の頃、珍しくハードカバーを自分で買って読んだ作品。それから数年に一度くらいの頻度で、なんとなく読みたくなる時がくる。

    本棚にずいぶん眠らせていた本だったけど、大人になって読んでみると随分印象が違って驚いた。良いのか悪いのか、それがどういうことを意味してるのかよく分からないけど、きっと大人になるとはこういうことなんだ、と最近よく浮かぶ一文で片づけてしまいそうになる。昔よりもずっと生々しくリアルに想像できて、昔とはまた違ったショックを受けた。

  • 軽く読むにはいいかな。そこそこ面白いけど、そんなには…

  • 2003年下期:第130回芥川賞受賞作品。

  • 実は芥川賞受賞のニュースを観たときから気になっていたけど、こんなに間が空いてしまった。
    始めは無気力系主人公っぽくて読むのが苦痛だったけど、主人公もコミュ障なことが分かってくるとどんどんおもしろくなっていった。
    にな川は主人公のちょっかいをどう思ってるんたろうね

  • 芥川賞で話題になった本。まぁ普通に
    面白かったかな。ただそれだけの本。
    若い人が読むとまた違った感想があるかもね。

  • 例えが絶妙でクスクスってなった
    学校の閉鎖的で絶望的な感じ
    1人の寂しさ、楽さ、友達の難しさや心情がとてもリアル
    あーこの出口ない感じ、しんどいよなぁなどと思ってたら…
    本当に蹴っちゃうんだね!

  • 図書館のリサイクル本。話題になった作品読むのはなんだか気恥ずかしいー!とか言いつつ、これからはこんなんもいっぱい読むからね!!芥川賞だしそんなに好みから外れてないはず…!

    学校のグループの女子らの立ち位置とかやりとりとか、なかなかリアルで面白かった。若い人に勧められそう。
    孤独さってたったひとりでぽつんと居るときに感じるものじゃないのよね。周りにたくさん人がいて、自分が際立ってはじめて独りやと思うのよね。

    あとメインキャラ二人に関しては、もっとかわいそうになれとか、好きなことだけならいくらでも喋れるとか、字面だけなら共感できることがあった。わたしはかわいそうだと愛おしくなっちゃう!もっともっとかわいそうになればいいのにと思って、そんなかわいそうな人をニヤニヤしながら見下ろしたい。そうなってようやく好きじゃわあとなる。へんたいじゃ。(今のところ二次元限定ですが)
    長々と気色悪いことを書いてしまったが、みんなへんたいなんだよ。へんたい。

  • 中二病で始まる。恋なのか同族嫌悪なのか。青春物語とは言えない。じめっとしている。同級生の背中を蹴りたいらしいが、読んでいるとイライラして作者を蹴り飛ばしたくなった。蹴らずに物語は終わった。何故これが賞をとったのか分からない。

  • 第130回芥川賞 史上最年小19歳での受賞。
    今でも覚えているが受賞時、「へぇー、自分と同い年の女子が芥川賞か」と本屋で数ページ読みあまりにも自分の才能のなさに惨めな感覚をした記憶が残っている。それから12年越しで中古を100円で購入し集中して読むに至ったのだがやはりあの時に感じた衝撃は嘘ではなかったようだ・・・。私は10代前半の感覚が頭の中に綺麗に蘇った。憎しみと愛が入り混じった感覚が芽生えうまく言葉に出来ないし体で表現も出来ない・・・。他者(友人・家族)に対しての特有なモヤモヤとイライラがこの作品には絶妙に描かれている。もっと極端に言えば「さびしさは鳴る」のド頭1ページの最初のこの言葉が素晴らしい。
    作者の死後も重版され続けていく名作の一つだろう。

  •  主人公がクラスやクラブのメンバーの中に溶け込めないのはわかったけど、にな川に対する感情や、行為が全く理解できなかった。

  • なんだか、こう、ジメジメした感じの、高校生の女の子が男の子に寄せる想い。真夏の蒸し暑い空気の中で語られている。
    冬に読むより、真夏に読むともっと雰囲気が伝わるのかもしれない。真冬のカラッとした空気には少しそぐわない。

    にな川の背中、一緒に蹴りたくなる。その蹴った感触、感情を共有してみたいと思った。

  • 高校に進学して二箇月。クラスメイトの蜷川と私=長谷川ハツは、どうやら仲間。特定の仲良しグループを無理して維持しようとしない仲間。
    しかし、それは正義感やポリシーではなく、無理して繕う人間関係の面倒くささから。
    一方蜷川は、我が道を行くアイドルオタク。
    私が、蜷川が追っかけるアイドル(ていうかモデル)と中一の時に会っていることが判明し、二人の奇妙な交際?が始まります。

    2003年下半期第130回芥川賞を金原ひとみ「蛇にピアス」(集英社2004/1)とともに、史上最年少で受賞した作品。一箇所を除いて、前作同様主人公の主観に徹したインナーハードボイルドですが、本作で描かれるのは、奇妙な彼と、彼に対するハツの奇妙な感情。

    コミック版インストール(みづき水脈と共著。講談社コミックデザート二一一巻2003/3/13)の巻末著者対談で当時執筆中だった本作を「黄ばんだ青春モノ」と自ら語っているように、いわゆる普通の恋愛小説ではありません。いわゆる普通の恋愛小説と言うのは、出会いとトキメキがあり、感情の葛藤やちょっとした行き違いの後にデートをしたり、その他のことをしたりして、別れるというような恋愛小説。
    本作は、もっと本能的な……ていうか、間違った本能的なというか(汗)……「おしゃべりをしたい」とか「手をつなぎたい」など、今まで当たり前として語られていた異性への恋愛感情ではなく、タイトルの通り、「彼の背中を蹴ってみたい。」相手にしてみれば、迷惑な感情。
    しかし、それを受け止める(または気付かぬふりをする。または本当に気付いていない)蜷川のオタクっぷりが微笑ましい。もしかして、本当は懐が深いのでは?と勘ぐってしまいました。
    打算的な大人の恋愛とは異なる、正直な(しかし奇妙な)恋愛感情が逆にすがすがしく感じられた一冊でした。

  • 2015年10月17日読了。
    10年越しに、読みました。10年前に読まずに今読んで良かったと思います。

  • 青春時代のもやもやが何とも言えず上手く表現されている良作です。(大宮図書館スタッフ)

  • さみしさは鳴るにはじまり、比喩表現が多すぎてすこしつかれた。おもしろい表現ばかりだけど、思春期特有の友達関係のこととかを、あまりにもつっけはなして見てる感じが逆に息苦しい。

  • 群衆に存在するのが嫌で、群れから外れた少女。
    そんな彼女のクラスには、別の意味で外れた少年。

    ちょっとしたきっかけで、人との縁ができる。
    まさにその状態ですが、きっかけも『人』。
    そこまで好きなものがあるというのは
    うらやましいものです。

    主人公は…こういう人いたな、と。
    人を見下してどうにか平穏を保っているような
    自分が一人なのに理由をつけようとする人。
    漫画でもよくある設定です。
    そんな彼女に対して、共感できる部分あり
    できない部分あり。

    少年は、好きな人のチケットを手に入れて
    そこへ行くわけですが…前に並んでいたOL。
    まさにクラスの中で主人公はこんな感じでは?

    そうして最後、になったわけですが
    結局何がどうなのか。
    学生の一部分をくりぬいたような内容でした。

  • まあ面白い。気持ち悪いにな川より何よりも気持ち悪い、主人公の幼い自意識が的確に描かれてて、吐き気がする。作者の最近の作品と比べると圧倒的に文章が下手くそだけど、それでもよくまとまっていたと思う。よい。
    中学くらいの頃読んだ時はエッチだー!と思ってちゃんと正視できなかった記憶があるけど全然エッチじゃなかった。どんだけ純朴だったのだ僕。

  • 201502

    大好きな、森見登美彦さんと万城目学さんと一緒にご飯を食べに行ったことがある、ということを知り、読んでみたくなった作家さん。

    これを読んだら、同世代の作家である朝井リョウさんを思い出しました。


    学生の頃に読んでたらまた違っただろうな。

    他人と群れたくない、と表面では思ってるのに、深層では誰かと一緒にいたい、仲良くしたいと思っている、似非一人狼な典型的な主人公。

    終わり方がよくわかんなかった。

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