人のセックスを笑うな

  • 河出書房新社
3.22
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本棚登録 : 1832
感想 : 414
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309016849

作品紹介・あらすじ

19歳のオレと39歳のユリ。恋とも愛ともつかぬいとしさが、オレを駆り立てた。せつなさ100%の恋愛小説。第41回文芸賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 文字が少なくてさらーっと読めちゃった。
    確かこの本、当初はかなり話題になってたような気がするんだけど、読んでみたら別にそれほどでもないような…という感じ。
    終わり方もよくありそうな感じ。
    個人的には終わり方が釈然としなくてなんだかなぁ。
    ただ、人が人を好きになるときって、不思議だよなぁと思った。
    主人公が好きになったのは、小太り39歳既婚女性。特に見た目が若いわけでもない。
    だけども、恋に落ちるときは、落ちる。不思議。

  • こじらせ男子があこがれちゃいそうな恋愛。

  • 言い訳をしたり、冷静ぶったりしている時点でそれはもうきっと「好き」だ。
    こうするべきなんだ、そういうところがおかしい、馬鹿じゃないのか。
    頭の中でつぶやきながらひたすら会いたくて、いとしさ・せつなさから逃げられないでいる主人公が痛々しい、そして愛しい。
    自分は冷静なんだと言いながらそこそこ冷静に観察して現状把握だってまあまあできている。
    だけど、結局は恋に捕まっていて、逃げられない。

    映画が大好きで読んでみた。(1日で読了。)
    映画とはまた別のものとしてとても好き。
    ユリはそれほど魅力的ではないし、みるめくんだって普通の男の子で思ったより頭で考えるタイプ。
    ひとつひとつの文のかたまりに何らかの恋心が凝縮されているようで、そのかたまり達の並べ方も絶妙で、じんとした。滲んでくるような感じ。
    セックスの描写も静かにいやらしいながらも直接的ではなくてそれよりも切なくて、変に美しいわけでもなくとても素敵だった。

    1人でしている恋だと悩んでしまうんだろうか。
    2人でしている恋ならもしかして手放しでしあわせかもしれない。
    2人と1人では同じ恋と呼ぶのも変なくらい違うものなのかもしれないな。
    それでもどちらもこう恋に伴って溢れ出してくるものは何とも言えない瑞々しさがあって、手放せない。

  • 青春モノ、恋愛モノというようにあっさりとは分類できない作品。

    行間も大きく頁数も少ないのであっという間に読めた。もっとも、この手の作品にはじっくり行間を読む姿勢が必要とされるんだろうけど。

    正直、一昔前の自分なら間違いなく
    「なんだこのよく分からんくてオチのない話」
    と一蹴していただろうが

    大学に入ってそれなりに友人もできて、女の子とも付き合って、酸いも甘いも味わった今の自分にはひどく共感できる部分が随所にあったのも事実。


    人の気持ちは簡単に変わるし、他人の気持ちなんて分からない。分かろうとするのが間違いなのかも。

    恋愛ってムツカシイ・・・

  • 最初の20ページくらい読んでいて平易な文章でこれで文藝賞かと思っていたけど、読み終わってからものすごい余韻が残っていることに気づいた。それが頭から離れず他の小説に手を出しても全く集中できなかった。完全に描写のイメージが頭の中にこびりついていた。まさかその後もう一度同じ本を読むことになるとは思わなかった。

  • 夕日を、マグロの切り身に例えるセンスって、すんげーよね。

    読了。
    ポツポツと書いてある文章が素敵。
    内容的には、なんてことない陳腐なストーリーだけど(っていうと語弊があるけど)、筆力でねじ伏せる・・・ってのも違うな、なんだろう。魅力的にみせることができるってのは、すごい、とおもう。
    ストーリーをというより、文章を愉しむスタンスじゃないと、良さが理解できないよきっと。
    それと、ぜったい、単行本で読むべき。

    これ、映画になってるでしょ。まだ観てないけど、文字から離れて保っていられるの?

  • ちょっと買うのが恥ずかしくなるこのタイトル。なんとなく買っちゃいましたが、感想としては…う~ん、難しい。

    解説者の絶賛も考慮に入れるとすると、なんとなく「ぴったり感」のある作品、って感じでしょうか?

    飛行機でいうと、不時着じゃなくて、無事着陸、ああ落ち着いた~っみたいな。

    「19歳のオレと39歳のユリ」のひとときの恋愛模様がベースなのですが、やっぱり「若い」要素が沢山入っていて、それが色々がらんがらん回って、最後にのんびりと落ち着くっていうか。。。

    こう書くとなんだか洗濯機みたいですが…。

    書き出しの妙には、唸っちゃうホド上手いな、と思わされましたけどもね。

    なんていうかこんな風に安心させられてもですね、
    なんというか困っちゃうワケなんですねぇ。

    でもなんですか、冬に読んで丁度良い感じがしましたね。。。

  • この人の言葉の使い方がすきだ。

  • 文芸賞受賞作ということで興味をひかれ、結構薄い本だったので
    本屋さんで立ち読みして読了。
    タイトルがアレなんでちょっと恥ずかしかったですけど。
    19歳♂と39歳♀の恋愛小説。
    どこがそんなに面白いのかわからず読み終わってしまった…。
    流し読みだったしね。
    しかしものすごいペンネームだ。すごい。

  • ボリュームが少なくすぐに読めます。感情移入しちまう自分に恥ずかしさを覚える。映画化されてるけど、そちらはまだ観てません。永作博美が主演とはたまりませんな。近いうちにDVD借りよう。

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著者プロフィール

1978年生まれ。「人のセックスを笑うな」で2004年にデビュー。著書に『カツラ美容室別室』(河出書房新社)、『論理と感性は相反しない』(講談社)、『長い終わりが始まる』(講談社)、『この世は二人組ではできあがらない』(新潮社)、『昼田とハッコウ』(講談社)などがある。

「2019年 『ベランダ園芸で考えたこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山崎ナオコーラの作品

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