諜報新撰組風の宿り: 源さんの事件簿

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 112
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309018058

感想・レビュー・書評

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  • 浪士組の佐伯は長州の間者なのか。。。

    風の宿りという言葉はなるほどなぁと。
    長州勢が出てくるのも良いけれど、斉藤一と土方が手を組んだシーンが印象的。ここから、会津のシーンなどにつながったのかと思うと、感動した。

  • お節介でお人よしな源さんは隊士たちの心の拠り所だったのだろうなあと感じます。事件が事件ですので前回よりも土方の登場が多く、また源さん視点なので土方の冷酷さの裏にある人間味を浮き彫りにしています。愛おしいです。局長のまわりをいつまでも馴染みで固めるのもどうかと…という源さんの気持ちも同意できます。

  • 本を読むきっかけになった1冊と作家さんです。
    図書館で出会いまいた^^
    新撰組大好きなのですが、源さんが主役の話ってあんまないですよねぇ
    何気に源さん好きだったので、事件簿 楽しめましたw

  • 源さん良い人だけど使えねええええええ!と思ってただろう土方さんの気持ちがよくわかる。タイトル通り間者が跋扈する話なのだが、源さんはいつも良心や人情で動く。計算も後ろ盾もなくただ動く。でも、隊士にとって新撰組が「風の宿り」となり得たのは、源さんがその源にいたからなのだな、と素直に思えた。「源さん」だけに。今回だけですからね、と言いつつ毎回協力する尾形が素敵。

    そしてやはり土方さんのことを書かずにはいられないわけだが、年長の源さん視点ということもあって、冷酷であることに必死で徹している、が不器用で人の良さが滲み出ている、といったどこか可愛らしく相変わらず大変魅力的でな副長でございました。

  • 三番目に読んだ秋山さんの本。
    井上源三郎、源さんにとにかく和む、和みます。人情家だけど、情に流されるだけでなし、理もわきまえざるを得ない葛藤も含めて、すべて優しくて愛しいのです。

    中村久馬と尾形俊太郎とで佐伯又三郎を助けにいくやりとりがとても好き。久馬の「だけど先生は、もしわたしが同じように命の危険にさらされたら、きっとなりふり構わず助けてに来てくださると、ごく自然に信じることが出来る人ですから」って台詞が、まんま、この話での源さんの本質を言い当ているなあとほかほかした気分になりました。
    お話の随所にひょうきんなやりとりがちりばめられているのも、可愛くて、好きです。

著者プロフィール

1968年福岡県生まれ。活水女子短大卒業。2002年『歳三往きてまた』でデビュー。2017年『龍が哭く河井継之助』で第6回野村胡堂文学賞受賞。柳生新陰流居合道四段。主な著作に『伊庭八郎凍土に奔る』『密偵』『獺祭り白狐騒動始末記』などがある。

「2022年 『氏真、寂たり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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