コップとコッペパンとペン

著者 :
  • 河出書房新社
3.23
  • (9)
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  • (7)
  • (3)
本棚登録 : 181
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309018157

作品紹介・あらすじ

1行先も予測できない!現代・非人情物語。

感想・レビュー・書評

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  • 全く理解不能。
    自分の理解力だけで、星の評価をつけていいものか、はなはだ疑問だけれど、giveupしそうになったところからの復活なのでとりあえず、評価は付けておこう。

    例えば、街角に立って、そう、例えば駅の改札で人を待っている間、自分を空っぽにして、目に入る人の動きを黙って追っていたら、そこからその人の今日の行動を推測してみたら、そんなことをうわっと一つにまとめてみたような、本?
    いや、普通、そんなことは一つにまとまるわけがない。
    そこを敢えて。

    多分明日にはもう、何を読んだのか、覚えていない。
    公衆電話と携帯電話の落とし物と石。

    ただ装丁がずるいほどいい。帯のかかり方と非常にマッチしていて好み。タイトルの響きも。
    これはきっと騙されるぜ。

  • 辻褄や理論が成り立たない世界に放り込まれて、背後からピコピコハンマーで二、三発殴られて、気分は悪くないけどとりあえずどうにかこうにか無事帰還して思うのは、まああんまり近づきたい世界じゃないな。
    悪い評価はしないけどもうこの人の本を読みたくはない。

    意味が分からなすぎて、そういうものに対しては「気持ち悪い」「気味が悪い」って結論が来ざるをえない。
    けどこの装丁の力なのか何なのかどこかとても爽やか。
    そしてそれなのに文句を言ったらぶちのめされそうな、笑ってない笑顔みたいなとてつもない攻撃力と防御力を持った文章。
    うん、やっぱ怖い。

  • 人の思考回路をそのまま文章にしたらこんな感じかもしれません…が、このまま話している人がいたとしたら、だいぶ怖がられるでしょうね。
    次回作を読む気にはなれないけれど、面白い試みだと思いました。

  • +++
    1行先も予測できない! 母から娘へ、娘から息子へ…。赤い糸がつなぐ現代家族の非人情物語を描いた表題作を含む、短篇3本に書き下ろしを加えた小説集。
    +++

    一行先も予測できない、という帯文は当たっている。だが、その予測できなさにも、裏切られ方にも、展開の唐突さにも、わたしは着いて行けなかった。読んでいる間中気持ちの休まる間がなく、ささくれ立った壁に手を這わせて歩いているような、逃げ出したい感じに囚われるようだった。好きな人は好きなのかもしれないな、という一冊である。

  • 最初の2行のテンションが半端ない。僕は読み違えているのかもしれない。書くのも読むのも集中力のいる小説空間。表題作を読んで息切れ。

  • テンポがはやすぎる。そこがこの作品の良さなんだろうけど。場面の切り替えはもうすこし丁寧なほうが好み。
    題名と表紙「は」よし。

  • ゆっくりとぬるいお湯に(しかもどろっとした粘着質の)つかっていく感覚

  • どうしたって読み進められずに適当に座長と道化師?の話だけつまみ読み。

    レビューを元にいつかリベンジ。

  • 麻薬小説。テキストをよんで、脳内がトランスすることを初めて教えてくれた本。能動的行為の読書にこんな力があったなんて、目から鱗でした。
    とにかくすごくすごい一冊。文章にはまだまだ不思議な力があるのですよ。間違いなく。

  • これがまた度肝を抜かれます。

    なぜ小説でなくてはならないのか

    その答えがある気がします。

    言葉が活きてる読物がやっぱり格段に面白い。
    文字だけで勝負する小説は、
    やっぱりそこを突き詰めないといけないんじゃないかな。

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著者プロフィール

福永信(ふくながしん)
1972年東京都生まれ。京都造形芸術大学中退。
リトルモアの第1回ストリートノベル大賞を短編「読み終えて」で受賞し、1998年にデビュー。
菊地信義によるアクロバティックな横組みの装幀で話題となった短編集『アクロバット前夜』(リトルモア)、
人間ならぬ存在も含む小さな物語集『星座から見た地球』(新潮社)、
知り過ぎた聞き手による対話篇『一一一一一』(河出書房新社)などの小説集のほか、
執筆・構成を担当した展覧会図録『絵本原画ニャー! 猫が歩く絵本の世界』(青幻舎)といった編著も。
2015年早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞受賞。

「2019年 『しんじゅのこ 【限定版】びわ湖真珠 ひとつぶ付き』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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