山手線内回り

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著者 : 柳美里
  • 河出書房新社 (2007年8月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (499ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309018300

山手線内回りの感想・レビュー・書評

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  • おすすめの読み方:音読

  • 初めての柳美里。

    表題作。
    自殺する人間の頭の中をめぐる言葉を垂れ流し、電車内で聞こえてくる会話や雑音も聞こえてきたまま文字にしてしまったような文章(文章、とは言えない気もする)。

    自分も山手線に乗っている感覚に陥りそうになりつつ、「女」の思考がぶっ飛びすぎていてそうもならない不思議な感覚。
    読んでいてゾクゾクしたし、なんかこわい。

    自殺前の人の思考回路って、こんな感じなのかなあ。

  • 脈絡のない(ように見える)言葉の連続と、思考垂れ流しの文章が冒頭から辛かったが、辛いのに引き込まれてしまい、読み終えたあとは衝撃が続いた。

    3編ある話のいずれもが、ホームに入ってくる山手線に身を投げる女性たちを暗示して終わる。
    「…黄色い線の内側までお下がりください」という聞き慣れたアナウンスの左側に広がる白紙部分が、死そのもののようで恐ろしい。
    紙面を埋め尽くす文字によって、登場人物の人生を感じ取り続けていたのに、突然パタッと、そして永遠に途切れてしまう。

    3つの話の中で一番印象深かったのは「JR高田馬場駅戸山口」。
    とても神経質で、一人で育児に奮闘し、単身赴任中の夫とは離婚寸前、幼稚園や団地の自治会のおばさん達との関係もどんどん悪化していく女が主人公。
    「人身事故が発生しました」というアナウンスを、電車を日常的に利用している者ならば、頻繁に耳にすることと思う。
    自分が利用する路線でそれが起こって電車遅延が発生したりすると、舌打ちしたくなるような気持ちにもなる。
    正直言って、どうしてそんな恐ろしいこと、人に迷惑をかけるとわかっていることができるのか、理解に苦しむ。(人身事故=鉄道自殺と考えること前提ですが)
    しかし、女の脳みその細胞ひとつひとつを顕微鏡で覗いているかのような文章を読み、女の過去を知り、女が日々追い詰められていく様子をじっくりと追っていくと、ひとり息子に別れを告げ、死ぬ準備を終えて高田馬場駅戸山口の改札をくぐり、ホームに滑り込む電車を待っているラストまでの流れが、必然であるかのように思えてしまう。

    神経質すぎて自分で自分の首を絞めているような女。正座保育をやめさせるために幼稚園側に執拗にアプローチをしたり、体に悪いとされる物質の名前を羅列したり、周囲からは「かなり変わっているお母さん」と見られている。ところどころに挿入される特に意味のない「普通のお母さん」たちの日常会話が、女の異様さをいっそう引き立てる。

    だが、息子への愛情を感じる場面も多くあるし、たった一人の肉親である最愛の父親を死に奪われたトラウマから、死につながる全てのことへの過剰な恐怖心に苦しんでいるようだった。
    その姿はラストに向けて痛々しく胸に迫った。
    もうどうにもならなかった、という気もするし、電車に飛び込むのを思いとどまらせることもできたのではないか?という気もする。

    「JR高田馬場駅戸山口」の女は比較的よく話し、周囲と激しい言葉の応酬を繰り返すが、ついには誰ともわかり合えなかった。
    それに対して「JR五反田駅東口」の女は、ほとんど話すことなく、自分の本音も伝えず夫の本音を知ることもなく、命を絶ったと見られる。
    どちらにしても、人間関係が破綻しているところがむなしい。

    初めは「読むのつら…」と思うような文体だったが、根気よく読み進めるうちにリズムを感じるようにもなってきた。

    また、話の筋とまったく関係ないが、早稲田大に通っていたので、「JR高田馬場駅戸山口」の中に出てくるかなり細かい街の描写に懐かしくなった。
    戸山公園や戸山ハイツ周辺の、昼間なのにあまり人がいなくて、どこか不気味な感じを思い出した。

  • 図書館の返却台にあって題名だけにひかれて内容を全く知らずに借りたら、1行目から読めないやつだっと感じて、飛ばし読みしかできないのに進まない。

  • 山手線内回りにのりながら
    いろいろ起こるできごと。

  • 柳先生らしい表現満載で、読みにくかった…。面白さは少し評価低いです。文庫には何故全作品所収しなかったのだろうか。二重読みした。

  • 柳美里ってこんなだったっけ?
    ちょっとショック。

  • 言葉の羅列
    ちょっと苦手な作風

  • 放送禁止用語と内容に読む行為を止めようと何度も思ったが、ただあの文字量と情報量はスゴいな‥と。好き嫌いは強烈に別れるかな。僕は嫌い。

  • 無理(^ω^)こういう小説は、苦手でした。

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