エレガンスの流儀

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309019741

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  • 日本歌謡界の草分け的存在の氏が、エレガンスの流儀を展開するエッセイ。既製服が一般的になって久しいが、氏は背広は勿論のことコート、靴、手袋などテーラーで誂えるという。値段が張るのは想像に難しくないが、数十年愛用し己の身体に馴染むよう大切に着るそうだ。エッセイ中にその着こなしを写真で見ることは出来ないが、帯に氏の佇まいを見つけた。素材、色、サイズ感が文句なく素晴らしい。袖口から覗くシャツの分量に氏の拘りを感じた。見せ掛けだけの張りぼてではなく、相応しい精神を伴ってこそエレガンスの称号が与えられるんですね。

  •  加藤和彦は「フォーククルセイダーズ」「サディスティックミカバンド」で一世を風靡したミュージシャン、作曲家だ。そして音楽界では稀代のスタイリストとしても知られていた。その彼が雑誌「GQ」に99〜02年連載したコラムをまとめたのがこの本。その中身は、ほとんどが男性ファッションについて。それも英国をはじめヨーロッパ圏の男達が築きあげた「おしゃれ」について、加藤が見た実際を考察した内容となっている。

     ビスポーク(オーダー)のスーツがなぜいいのか。ハリスツイードに英国人が信頼を寄せる理由。着崩しかたの流儀。シャツの意味。コーデュロイの魅力。バブアーについて……。その知識は広く、観察眼は鋭い。ロンドンのセビルローの仕立て服屋の前で、またシティのパブで、実際の英国紳士たちの服装を観察しながらこの本を読めば、「洋服」という欧米から取り入れた服装の、本来の意味を知ることができる。

     服という媒体を通じてイギリスを、ヨーロッパを知る、絶好の教科書だ。おしゃれな、男性に読んでほしい。

  • 今の私にはズバリの本。他方英国メンズファッションに興味のない人にはまったく無用の一冊

  • 故加藤和彦さんのエッセイ集

    英国大好きな著者からみたエレガンスについての話は
    ユーモアたっぷりでとても面白く読めました。

    特に故景山民夫氏と一緒にロールスロイスを買いに行く話は傑作です。

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