わたしたちはまだ、その場所を知らない

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 105
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309019864

作品紹介・あらすじ

詩に惹かれる女子中学生・ミナコと女性教師・坂口が交わした、不器用な愛と友情。-孤独な心を未来へ渡す、希望の長篇。

感想・レビュー・書評

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  • 中学1年のミナコさんは、その年齢だからこその率直さが残酷でもあり不器用でもあり、大人にも感じました。坂口先生は大人だから器用になるわけではない、若い頃のままの部分があって、ミナコさんのほうが大人に感じる場面も。とは言え先生の部分ではプロの先生でした。
    文章が美しくて、何気ない日常を書いているところも何度も読み返してしまう一冊でした。

  • 中学校国語教員の現実とかけ離れているので「何言うとるかね」ってなってしまった。偏りのない立場で読めたら違ったかもな。

  • この本を読み終わり、母に返すメッセージの何気ない一文がどこか詩の一節になったような錯覚に陥るほど、何気ないものが風情のあるものに変わりました。

  • 図書館で直感的に手にした1冊。文章は詩のように抽象的な部分があって、うまく感想やあらすじをまとめられない。

  • 文章が詩のよう。まるで。

  • よくわからない…

  • 詩を通してつながる教師と生徒の話。

  • 読み始めたときと、
    読み終わったときの思いが、随分と変化しました。

    なかなか好きだった。

    いいなぁ。こんな中学生の子がいたら。

    って思うのは、自分がもう中学生ではないからだと思う。

    大人になってわかる魅力って、たくさんあるんだろうな。

  • 詩の朗読会に誰もこない
    ちょっと消化不良 空気感は素敵

  • これは小説であって小説ではない、詩の気配なのだと思った。ここにいるんだ、わたしは君のすぐ隣にいるんだっていう力強くもひっそりとした気配。そういうのはいつもいつも大通りから少し外れた路地の隅っこで、気を失ったかのように影を消して口をつぐんで、ただ在る。ただ在るものなのだから無視したっていいのだけど、よくよく見てみると思いのほかくっきりしている。この小説を読んでそういうのがやっぱりいいなって思った。

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著者プロフィール

小池 昌代(こいけ まさよ)
詩人、小説家。
1959年東京都江東区生まれ。
津田塾大学国際関係学科卒業。
詩集に『永遠に来ないバス』(現代詩花椿賞)、『もっとも官能的な部屋』(高見順賞)、『夜明け前十分』、『ババ、バサラ、サラバ』(小野十三郎賞)、『コルカタ』(萩原朔太郎賞)、『野笑 Noemi』、『赤牛と質量』など。
小説集に『感光生活』、『裁縫師』、『タタド』(表題作で川端康成文学賞)、『ことば汁』、『怪訝山』、『黒蜜』、『弦と響』、『自虐蒲団』、『悪事』、『厩橋』、『たまもの』(泉鏡花文学賞)、『幼年 水の町』、『影を歩く』、『かきがら』など。
エッセイ集に『屋上への誘惑』(講談社エッセイ賞)、『産屋』、『井戸の底に落ちた星』、『詩についての小さなスケッチ』、『黒雲の下で卵をあたためる』など。
絵本に『あの子 THAT BOY』など。
編者として詩のアンソロジー『通勤電車でよむ詩集』、『おめでとう』、『恋愛詩集』など。
『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集02』「百人一首」の現代語訳と解説、『ときめき百人一首』なども。

「2023年 『くたかけ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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