傷だらけの果実

著者 :
  • 河出書房新社
3.02
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  • (13)
  • (4)
本棚登録 : 153
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309021317

作品紹介・あらすじ

黒瀬裕二(33歳)、映画プロデューサー。自らの才能によって若くして芸能界でのしあがった男。ある日、映画のプレ・オーディションの席で会った女優の姿を見て、突如、「あの日の記憶」が蘇る-15年前、「緑」とともに駆け抜けた無茶苦茶な、しかし熱く、激しい、青春の記憶。サークルの新歓コンパの帰り道、新宿の路上で、裕二は大学のクラスメイト・菊池緑に出会った。緑はクラスの女の子に誘われ、初めてコンパとホストクラブに行ったこと、そこでいかに惨めな思いをしたかを切々と語る。それを聞きながら次第にイライラしてきた裕二は言い放つ。「お前、こうありたいって自分になるために、努力しているのかよ!?本気で変わりたいのなら、できるだけ早く、まずは50万を用意しろ。それがスタートだ。約束する。俺が、なりたいお前にしてやるよ」2週間後-裕二の前に、50万円を握りしめた緑が立っていた。目指すは11月に大学で開催される学園祭のミスコン。そして待ち受ける、衝撃と感動のラスト。構想から3年-著者が初めて大学を舞台に描いた、青春&狂気の極上エンターテインメント。

感想・レビュー・書評

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  • 本格的にスランプ入ったか、新堂冬樹。人物造形、ストーリーに無理がありすぎる。

  • 煽り文がすごい壮絶な感じだったけど、読んでみたら中身はまあまあ普通という感じでした。
    いつも主人公に感情移入して読んでしまうので、主人公が最低だと耐えて読むのでモヤモヤするのです。

  • つまらない

  • 大学の時に出会った冴えない少女を芸能人させる為に、整形をさせた。まずは大学のミスコンで優勝させて、それから芸能界に殴り込みをかけるはずだったのだが、優勝➡失格そして失踪しまった。年月が経ち偶然に出会うというありきたりのストーリー。スラスラと読めてしまうが、インパクトの弱い作品(^^;;

  • ページをめくるのが苦痛になる作品というのも珍しい。

    新刊の帯に魅かれ、図書館予約して借りられたので、読み終えたが。
    なんとも薄っぺらい小説です。
    できの悪い『火曜サスペンス劇場』を見終わったような読後感。
    ストーリーが陳腐。文章が稚拙。比喩が平凡。台詞が無粋。心理描写がお粗末。
    まあ、よくぞこんな作品が単行本として出版されるものです。
    別の意味で感心してしまいました。
    河出書房新社、なに考えているのでしょう? 

    現在、海外にも名を知られるほどの敏腕プロデューサーとして活躍している主人公、裕二。
    新作の主演女優オーディションの面接の最中。
    彼の芸能界や女優への思いが語られるところから物語は始まる。
    そこに、ふと一人の女優の宣材写真が目に飛び込んできたことにより、物語は回想シーンへとつながる。
    その若き日の回想が本編のほとんどを占めているのだが、この裕二が、その辺の少しオツムの足りない暴力団まがいのチンピラを連想させるほど、考え方が独りよがりで、能天気で浅はかである。
    高校生なのに、言い訳の聞かない子どものようなのだ。
    優秀な兄と厳格な父への反抗心も上っ面にしか読み取れない。
    兄と同じ大学に入学するものの、兄は政経学部なのに自分は教育学部ということで、家の恥だと罵られる。
    この家庭の力関係の掘り下げも見事に浅い。
    そのうえ、現在のような敏腕プロデューサーになった過程などの記述が一切なく、これほど思慮の浅い学生が、どうしてそこまでのし上がれたのか、まったく理由が分からないまま、物語はエピローグを迎える。
    こんな不親切な小説があるだろうか。

    著者は芸能プロダクションを経営し、著作も多数あるようだが、片手間に書いたとしか思えない。
    この本も芸能界ものなのだが、文章の推敲など一度もしていないのじゃなかろうか。
    ブクログでこの著者の他作品のあらすじも調べてみたが、ほとんどが芸能関係のネタに寄りかかったストーリーのようだ。
    よくぞ、同じようなテーマで多くの作品が書けるものだ。
    いったい、この本で著者は何を書きたかったのか、私にはまったく分かりませんでした。
    私の何十年にも渡る読書歴のなかでもワースト○と呼んでもいいかも。

    ──そして待ち受ける、衝撃と感動のラスト。構想から3年ー著者が初めて大学を舞台に描いた、青春&狂気の極上エンターテインメント。
    と「BOOK」データベースには書かれていますが、これは嘘です。
    そんな衝撃や感動は、どこにもありません。プロローグを読んだだけでエピローグは誰でも予想できます。
    ですので、誰にもオススメしません。まあ、暇つぶしにはなるかもしれませんが。
    二度とこの人の作品を私が読むことはないでしょう。

  •  主人公がひたすらに同じセリフばかりを繰り返して幼稚。現実的な難題(フリーでどう成功するか とてもキャバでまかなえるとはおもえない高額な整形費用等)をどうやってクリアしていったのかとか、人間的にどう成長していたのかが全くなかったので、なんだかな・・・ プロローグとエピローグの為だけの本編という感じがした

  • 「傷だらけの果実」(2012.9)、これは新堂冬樹の放ったラブストーリーです!長い長い過去の扉が本文で、本文は救いようのない男の物語ですが、エピローグで見事な完結を魅せています。そして、エピローグから再びプロローグを読み返し、すべてが「ストン」とおさまりました!

  • ビミョー。同じフレーズが何度も出てきてしつこかった

  • 今は飛び切りの敏腕プロデューサーである黒瀬は、学生時代は父と兄に反発し見返すことを夢見ていた。そんな黒瀬の前にぱっと見では冴えない同級生の緑が現れる。緑の雰囲気に魅了された黒瀬は、彼女を整形し女優としてプロデュースし芸能界のトップに立つことを目標とする。様々な嫌がらせや、彼女の堅物な父親との確執等を経て、徐々に昇華していく彼女。しかし緑は完成間近に忽然と黒瀬の前から姿を消してしまうのだった。著者は今や芸能プロダクションを立ち上げている。そんな著者だからこそ書けるサクセスストーリーなのかもしれない。

  • 回想なんだけど、何度も同じ言葉出てきてうざかった。
    割とトントン拍子で人生が進みすぎな感じした。
    売れっ子プロデューサーは、結局お父さんとお兄さんとはどうなったのかな?

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著者プロフィール

1998年作家デビュー。2003年『忘れ雪』が大ベストセラーとなる。『ある愛の詩』『あなたに逢えてよかった』と続く“純恋小説”という新ジャンルを打ち立て、話題となる。著書に『動物記』『ブルーバレンタイン』など多数。近年、『虹の橋から来た犬』がスマッシュヒットとなる。

「2023年 『なごり雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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