おしかくさま

  • 280人登録
  • 3.09評価
    • (8)
    • (27)
    • (65)
    • (24)
    • (4)
  • 63レビュー
著者 : 谷川直子
  • 河出書房新社 (2012年11月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309021416

おしかくさまの感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 何かにすがりたい気持ちには誰にもあるはず。それがお金で何が悪い…って感じで進みながら、最後はそうきたかと…。

  • 面白かった。
    夫に裏切られ、離婚し鬱になった長女が、親の金銭教育がまったくなかったことを嘆くシーンに共感。うちの親もそうだったな。
    なんだかんだ言って、お金があればある程度の満足が手に入るのは事実。お金より大事なものがあるとはいえ、お金がなければ生きていけないわけだし。愛とか信頼とかは不確かだけど、お金はそれよりはずっと確か。
    だから「おしかくさま」の信仰はへんな宗教よりよほど理解できる。
    震災への寄付っていくらならいいの、っていう疑問はみんな心の中にはある。だから「気持ちが大事」って言われても芯から納得はしないよね。
    誰か信頼できる人から、例えば「(あなたの収入と経済状況を考えると)5万円です」ってはっきり言ってもらいたい気持ちはある。
    作者がリアルにお金に苦労した様子がなんとなく伝わる。
    「赤貧洗うがごとし」なんてこと今どきはほとんどなくて、これくらいの貧しさがリアルだ。
    こういう内容を描いた作家はいなかった。
    これからに期待したい。

  • テンポラリー・ランクアップお社 (笑)

    話者が5人もいて順不同にぐるぐる変わるので、読解力を要します。話し手が変わったことに一切説明がなく、いきなりその人の視点で物語が進むからです。そういった点で読みやすい話ではなく、面倒だと思う人も多いでしょうが、一方でこういう書き方をすることによって話しが重層的になり、面白い試みだともいえます。

    おしかくさまの信仰にはパソコンとクレジットカードが不可欠です。紙幣は信仰の対象だから取引には使わないのでしょうか。その点全くの平等とは言えず、信者を選びますね。

    60歳で下駄みたいな顔で「アリス」…キラキラネームはその頃はそんなに一般的ではなかったと思います。ここ30年くらいだから近い未来にはあるでしょうね。

    自分だったら、信仰するだろうか?ナナミのあいまいさはまさに日本的で私も同じような態度を取るような気がしています。

  • まず…、
    語りの人称が変わってくのは、最初は、結構戸惑った。
    それ以上に、時々、唐突に改行のない文章が続くのが、
    非常に読み難かったな~。内容以外で難があったかも。

    内容的には、
    「お金の神様」と言ぅ題材は、非常に面白くてよいと思ぅ。
    ただ、登場人物の年齢設定が、ちょいズレてるよぅな感じ。
    お話の収束(終盤)も、ちょいっと物足りなかったかな~。

    題材がよかっただけに、結構おしい感じの作品だったかも。

  • 今年の文藝賞受賞作です。

    内容は『おしかくさま』というお金を神様を信仰することによって
    お金持ちになれるとうたっている新興宗教と
    それに関わる家族のお話です。
    仕事をリタイアした父親がこの宗教の信者の家に通うようになり、
    それを不審に思った40代の姉妹と母親が話し合い、
    尾行をするところから話は始まります。

    視点がころころ変わるのが特徴です。
    けれど、読みにくいって印象はありませんでした。
    むしろ、父から姉、妹、妹の娘、母といろんな視点があることで、
    その新興宗教をどういう風に捉えているかとか、
    お金について思うことなど
    一つの事柄に関して多角的に書かれるので比較していくのが面白かったです。

    作品の中で、震災の義援金についても書かれています。
    新興宗教と義援金が対比対象になっているのはすごく不思議な感じでした。
    あとは、お金の神様を信仰するだけでお金持ちになれるんだったら
    苦労しないよなぁと思いました。
    信仰によって救われる部分もあるでしょうけどね。

  • お金か愛か。
    お金で買えないもの。
    むむう。考えちゃう。

  • ちょっと最後良かったな。尻上がりに上がっていく本だった。

  • お金と宗教の本。現在のご時世を反映してますな。

  • なんかライトノベルみたい、というのが第一印象。登場人物の年齢層が高めであるけれど、家族の中ということで皆歳相応の振る舞いではなく幼く見える。小さくまとまっているけど嫌いじゃない。

  • 謎の新興宗教ってのがそそられるし細かな描写もセンスいい言葉で面白いなと思う瞬間がいくつもあるし言いたいこともうまくまとまってるんだけど、期待してたよりいまいち軽い印象であまり残るものがなかった。

全63件中 1 - 10件を表示

谷川直子の作品

おしかくさまを本棚に「読み終わった」で登録しているひと

おしかくさまの作品紹介

バツイチ子供なしの49歳・ミナミ。先行き不安な彼女が見つけた希望とは!?現代日本の"お金"信仰を問う痛快小説。第49回文藝賞受賞作。

ツイートする