- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309023168
感想・レビュー・書評
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冒頭───
「新入生、入場!」
野太い男性の声が場内に響いた。スピーカーのボリュームが大きすぎて声が割れ、キーンと雑音が続く。一泊おいて行進曲のメロディが高らかに鳴り響いた。舞台の下に控えた吹奏楽部による演奏だ。曲目は定番の「威風堂々」。トランペットとクラリネットがいきなり音をはずしたが、そんなことにはおかまいなく体育館の後方から生徒たちの入場が始まった。
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第一志望の県下有数の進学校にまさかのアクシデントで落ち、偏差値40の木津西高校に、図らずも特待生として入学することになったポンちゃん。
一年目はダントツの成績を修め、多少の注目を集めながらも学業に専念し、順風満帆の生活を送っていた。
ところが二年になり、絶世の美少女マリーがポンちゃんのクラスに復学したことで、彼の生活に変化が生じる。
初めての恋に、ポンちゃんの心は上の空。
マリーに認められたいがために「チェンジ&チャージ」をキャッチフレーズに生徒会会長に立候補し、当選。
生徒会長になったポンちゃんは、それまでの学問一筋の生活から、学校内の変革に取り組むようになる。
ザ・青春物語。
よくありそうな高校のドタバタ劇を面白可笑しく書いている。
とりたてて感動するような話ではないが、安心して暇つぶしに読める、普通に優しい物語です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
県下一の進学校に不合格となり、不本意ながら不良高校に特待生として入学した主人公。期せずして生徒会長になった主人公が、コワモテ応援団員とともに甲子園に向けて奮闘する学園小説。
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マリーがその後どうなったのか気になるけど、良いほんでした
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試験当日に体調を崩して本命校の受験に失敗して滑り止めのつもりで受けた高校に初の特待生として入学した主人公が、ナゾの美少女に翻弄され、生徒会長に立候補することになる。
いい意味でくせのない青春小説。
18歳選挙権関連で選挙の本を探す中で推薦された本。選挙そのものを扱ったものではないが、学校生活を自分たちの力で改善していこうという姿勢は大人になっても基本的には必要なものだよね、という路線で勧められるかな、と思う。 -
偏差値はいまいち(三流)、スポーツが盛んで、ちょっとヤンチャな生徒も多い木津西高校。
そこに、はじめて特待生として入学した秀才・本城一輝は、ポンちゃんと呼ばれるようになる。
学校側としては、東大をめざして学校の名をあげて欲しそうだったが、そもそも目立つこととか苦手だったが、ひょんな成り行きから一輝は生徒会長に立候補することにした。
三流高校とはいえ、スポーツマンの多い、単純で気持ちいいの若者たちの多い、楽しい学校。
個性的な生徒や先生が登場する割には、ストーリーは、淡々と描かれていて読みやすい。 -
特待生として三流高校に入学し、生徒会長に担がれた本城一輝は、学校に新しい風を吹き込む。それを助ける仲間たちとの青春活劇。
小説としてはまだまだかなと思うが、「これが青春だ!」みたいな、どこにでもありそうな展開だが退屈することもなく、最後まで読まされてしまう。 -
会長先輩。可愛い。本当に青春物語。
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高校受験に失敗し、いやいや入学した三流私立高校で特待生になった一輝は、あこがれの早稲田大学に合格することだけを目標に、静かに高校生活を送るつもりだった。
しかし2年生になって「事件」が起こった。
1年間休学していた吉澤真理が復帰して、一輝のクラスにやってきたのだ。
真理の美貌は男子生徒ばかりか教師までも狂わせるほどで、勉強一筋のはずの一輝の生活も狂わされ始めた。
寝ても覚めても真理のことが頭から離れなくなった一輝は、同じく真理にぞっこんの親友の前島に対抗して、生徒会長に立候補した。
真理に相手にされていない自分でも、やるときはやるんだという意地を見せつけたかっただけなのだが、その理由は前島には言えなかった。
前島の応援演説は真理がすることになり、一輝には柔道部の女子キャプテンがつくことになった。
この力強い応援のおかげで、一輝は思いがけず当選してしまったのだった。
生徒会長としての最初の大仕事は、来年度の予算会議だ。
昨年度も各部活動からの勝手な要求で、もめにもめたという大きな山場であった。 -
まさかの受験の失敗で意に沿わない学校に来てしまった小柄な少年が、ひょんなことから生徒会長に。学校改革が始まる。熱血ものではないが、素直に受け入れられる内容。