33年後のなんとなく、クリスタル

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著者 : 田中康夫
  • 河出書房新社 (2014年11月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309023342

33年後のなんとなく、クリスタルの感想・レビュー・書評

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  • 日本社会の“黄昏”を予見した空前のベストセラーから33年。「豊かな時代」を過ごした彼女たちは50代となった今、何を思い、どう生きているのか? 「文藝」連載時から話題騒然の長篇!

  • 鼻持ちならない上流階級小説。庶民はヨダレを垂らして眺めるだけの貴族生活がかいま見える。ただ、小説の世界で新人賞さえ獲得できればその仲間入りできる可能性もあるという意味で、今の若者は期待が持てるかもしれない。
    2013年時点で全人口の25%が65歳以上だという事実は勉強にもなり恐ろしくもあった。

  • 1980年当時、20代の頃に憧れていた都会的な生活や価値観が33年後にどう変遷したのか。社会の変化とともに、自分自身のブランドに対する価値観も生活における優先事項も大きく変わったが、田中康夫さんの根っこの部分は全然変わっていないねと、少々冷めた目線で読んでいました。

  • 本文と註を交互に読む小説
    それは「33年後のなんとなく、クリスタル」
    1980年に文藝賞をとった「なんとなく、クリスタル」の田中康夫が33年後を書いている。前のを「もとクリ」、現在のを「いまクリ」という。両作とも、田中康夫の周辺の私小説で、数十ページに及ぶ註が特徴。

    「もとクリ」では、主人公の女子大生兼モデルの由利とその友達たちが身につける・・・・怒濤のようなブランドの解説がお年寄りや、貧しい(私のような)若者を驚かした。
    文壇では賛否両論あったそうだ。そりゃそうだろうな。

    「いまクリ」では、相変わらず元カノといった女友達との交遊場面が中心だが、主人公ヤスオの33年間にわたる、長野県知事、参議院議員、衆議院議員としての経験から註もミーハーなモノに留まらず、政治、経済に関する鋭いものも多い。

  • 国分寺と立川から一字とって国立

    大切なのはただありのままに物事を見つめるのではなく、それがいかにしてそうったかを見抜く力だ エドワード・サイード

    子宮頸癌予防ワクチン 販売承認をうけた2つの製薬会社のワクチンが効用をもっとも発揮するのは、最大でもその中の4種類に限定。日本人に多くみられるHPV 52型、58型 2種類への有効性は残念ながら両者の効能書きには記されていない

    できる時に出来る事を出来る人ができる限り

    2011/3/2 THA 2003 total cystectomy

    私権や私益で派閥を組み、その頭領に迎合して出世しようと考える人は、もはや政治家ではない。政治家が高い理想を掲げて国民と進めば、政治の腐敗堕落の根は絶える 石橋湛山

    リニア 東京名古屋 40分 ただし、東京品川11分、地下40mのターミナルへ15分、地下30mの名古屋ターミナルから地上へ10分 計76分 のぞみは96分

  • 2017/12/31

  • 「もとクリ」が好きで、こちらも買ってみた。
    装丁がおしゃれ。良い色。

    ヤスオと由利が求めるものが、どうしても綺麗ごとに聞こえてしまう。
    自分達は良い家に住んで良い服着て美味しいごはん食べていて、だからこそ社会貢献とか、そういうところまで頭が回るのではないか。

    世の中のほとんどは、自分の生活で手いっぱいだ。

  • 20170401読破
    ☆3.5

  • 「なんとなく、クリスタル」は、ドンピシャ私の世代。
    当時、それなりの大学に通い、それなりの生活をしていた私でさえも、なんだか「ハブられた」感がする小説だった。
    その、「33年後」を書いた小説。
    あの小説に登場した人たちがどんな老後(?)を迎えたか期待して読んでみた。

    正直に申し上げましょう。
    俺は知事としてこんなこともした、あんなこともした、ボランティアでこんな活躍もした。という自慢話のオンパレード。彼の周囲に登場する女たちはそれを賞賛するだけで、なんら建設的な提言はしない。
    モデルだったのにそれを捨てて就職し、仕事も社会貢献もバッチリ、今度は新しい目標に向かってGO!という女性もいれば、離婚はしたけどきっちり子どもを生んで育ててます(だけど浮気もしたい)という女性、病気をして自分を見つめ直した女性もいる。モデルを続けて「同世代の憧れ」となっている女性も。
    そういった登場人物たちが、会って食事をして蘊蓄たれてるだけで、「物語」としてはまったく盛り上がらない。こんな内容ならば、小説ではなくエッセイで充分。
    きっと、「33年もたってみんな人間として成長した」ということを書きたかったんだろうけど、人物造形が浅いので、みんな立て看板みたいにペナペナで、中身も奥行きも感じられない。
    それなのに、「初等科から三光町ですって?」「小学校から短大までずっと『館』育ちなわけ、私は」など、「オシャレじゃない」人間を「ハブろう」とする文章は相変わらず。
    読んで損したと心から後悔した圧巻の一冊。

    それにしても、おゴージャスなマンションでのケータリングサービスに対する著者の底意地の悪さは何だろう。
    それを手配したとされる人への悪意でもあったのか。
    そのあたりにも著者の「薄さ」が露呈してしまっている。

  • 酒井順子のエッセイに引用されていた「なんとなく、クリスタル」および「33年後のなんとなく、クリスタル」に興味を持った。「なんとなく、クリスタル」は発表当時読んだ。しかし2014年に発表された「33年後の・・・」は未読だったので、今回読んでみた。
    前作は当時の都会に生きるの軽く、主義主張を強く出さず、世の流れに流されていく若者たちを描いている。またその注釈の多さで話題になったと記憶していた。今回の「33年後の・・・」も注釈の多さは相変わらずだ。
    本作は前作に登場したメンバーのその後を描き、彼らがどのような人生を歩んできたかを単に描いただけではない。80年代から現代2014年辺りまでの日本の変動、変容の中で日本人はどのように生きてきたかを描いたといえる。
    前作では想像もしなかった世界動向や社会的変化と日本での複数の大きな自然災害、あの当時の登場人物たちはそのような未来が待ち受けているとは思いもよらなかっただろう。しかし、前作最後に著者は当時の『人口問題審議会「出生動向に関する特別委員会報告」』等を掲載し、日本の出生率低下と今後の高齢化社会を暗に示唆していた。今回の作品の最後にも同様に出生率の低下、高齢化率等の統計を掲載している。将に著者は33年前に現代日本の問題点を指摘していたといえる。
    今回「33年後の・・・」を読んで、前作を読んだ当時は私も若く(著者と同世代)作品の上面だけを読んでいたのだと感じた。両作品に共通するものは著者の斜に構えた社会の見方、共感と批判だろう。

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33年後のなんとなく、クリスタルの作品紹介

1980年に大学生だった彼女たちは、いま50代になった。─

日本社会の“黄昏”を予見した空前のベストセラーから33年。 “彼女たち”は今、何を思い、どう生きているのか? 「文藝」連載時から新聞、雑誌で話題騒然の長篇に、書き下ろしで部大な註が加わり、待望の刊行!

各氏絶賛!

クリスタル・ボールの中で旋回する、私的な、また社会的な記憶の欠片。その中から時間という主題が浮かび上がってくる。これはそういうほとんどプルースト的な小説なのだ。――浅田彰

単なる後日談でも、アラフィフの群像劇でもない。 戦後日本の激変を流れる、 プルーストやジョイスにも似た小説内の時間感覚。クリスタルの紋章をペダントした平民という貴族たちによる異端社会小説、待望の続篇。――菊地成孔

彼はぜんぜん懲りていない。激動の同時代を生きてきた同世代の富国裕民に贈る「“自伝的”風俗」小説。――斎藤美奈子

ずっとずっと待っていた。小説家・田中康夫が戻って来るのを。いま、この時代こそ、緊急に、彼の小説を必要としているのだ。――高橋源一郎

飲んで集って恋をして…クリスタル族に終わりなし。450円のTシャツ着て、125円のカップ麺を啜りながら、33歳、ため息。――壇蜜

透明性、多面性、輝き、勇気、筆力、独創性。そしてなによりもその予言性。「微力だけど無力ではない」と言いつつ黄昏の光に向かって歩くラストシーン。これはまさに現代の黙示録である。――なかにし礼

クリスタルの中の黄昏。その向こう側に新たな夜明けはあるのか。大人になった「なんクリたち」の愁いと成熟が光る。――浜矩子

この33年間に何があっただろう。私は「『脱ダム』宣言」のあの美しい文章を思い出した。田中康夫は何者にも増して、たえず言葉を紡ぐ人であり続けたのだ。――福岡伸一

33年の熟成期間を経て開くブーケが香る物語――山田詠美

由利が生きる上で捨てざるを得ないことも、背負い込むことも、とても美しい。「もとクリ」よりずっと温かく、素敵な女性に変身! ボクは終わりまで彼女を見つめて、一気に読み切った。――ロバート キャンベル

33年後のなんとなく、クリスタルのKindle版

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