鳥の会議

著者 :
  • 河出書房新社
2.72
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本棚登録 : 117
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309023946

感想・レビュー・書評

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  • とにかく読みづらい。
    唐突な視点の切り替わり、バラバラな時系列。
    区切りもなくだらだらと地の文と会話が入り乱れる。
    この文章が躍動感だとか新しい試みとして評価されるのなら私に読める力がないだけだから諦めるしかない。
    けれど、練り込まれた文体であれ混沌とした小さな世界をポンと読み手にほおり投げるようなやり方は好きではない。
    正直私は楽しめなかった。

    描かれている世界観は、決して嫌いではない。
    思春期の少年たちの暴力的でかつ脆弱な世界。
    行き場のない哀しさはいつの時代でも普遍的で、心に訴えるものは十分にあった。
    だからなおのこそ、残念だな。

    好き嫌いが分かれる作品なことは間違いない。

  • かつて「鳥の会議」のような青春小説があっただろうか。
    友情によって結ばれた青臭い関西育ちの不良中学生たちが、個人を超えた、巨大な無意識のようなものを共有している。そこには下世話な出来事のみならず、時空を超えて、あらゆるノイズが紛れ込んでくる(親たち、祖父母たちの過去など)。その境界を静かに守っているのが「鳥」なのだと思った。鳥たちは、野郎どもの無意識を祝福するためにさえずっているのだ。

  • 発表まもなく置かれた特設コーナーから受賞作ではないがどんなものかとピックアップ…結論を先に言えばここ最近わかりやすくなっていた芥川賞がまたもとの迷宮に迷い込んでしまったように思えた。
    何を言いたいのか全くもってわからなかった、同じ系統であろうところから比較すれば中場利一は才能に溢れ西村賢太はとてつもない文学青年ということになるだろう。
    下衆な作品であるから下衆に言わせてもらえば「おっさんはっきりもの言うたれやボケ!」… 失礼いたしましたm(_ _)m

  • 子供の頃?の会話をそのまま切り取って描いたような文体。今語られてる事がいつの事なのか、夢の出来事なのか…境界線があやふやで、不思議な世界観をしている。物語を最後まで読み、会話が何を語っていたのかを知りたくなって、もう一度最初から読んでみるかな?と思わせる作品。

  • 鳥のらくごはなかなか読みにくかったです

  • こうゆうの面白いって思えたいものだ。

  • ぼくと神永、三上、長田はいつも一緒だ。ぼくがまさしに殴られたら仕返しし、中学校の教師の挑発には暴力で反抗する。ある晩、神永は親父を殺してしまい……少年たちが見つめる〈生命〉の痕跡。

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著者プロフィール

1966年、兵庫県生まれ。富良野塾二期生。96年より劇団FICTIONを主宰。2012年『緑のさる』で野間文芸新人賞を、17年『しんせかい』で芥川賞を受賞。その他の著書に『ギッちょん』『砂漠ダンス』『コルバトントリ』『ルンタ』『鳥の会議』『壁抜けの谷』『ほしのこ』がある。

「2020年 『小鳥、来る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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