金閣寺の首

著者 :
  • 河出書房新社
3.67
  • (2)
  • (1)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 48
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309024677

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 長らく積読してましたが漸く読みました。この本は完全にジャケ買い。山本タカトさんの装画があまりにも美しくて。短編8編収録。物語の舞台は室町時代。足利将軍が色々出てきて日本史が苦手な私にはちょっとしんどい本でしたが、それでも面白く読みました。中には一休宗純が主人公の物語もあって、こちらは大いに楽しみました。怪異と戦乱の世、権力に群がり、我も我もと入り乱れる覇権争い。妖よりも人間の方が怖い気がします。「首狂言天守投合」は異色作。天守閣の本来の機能を初めて知りました。討ち取った生首に化粧を施すってなかなかのホラー。

  • 陶器の耳と口が"嬉しやの。吾が耳がの"と不気味に囁く「若狭殿耳始末」。

    世に言う山口の大内文化「「西の京」戀幻戯」。

    村田珠光と一休の邂逅「侘びの時空」。

    一休の回想を挟み、美作国津山で"蠅声なす邪しき風津主神"とやらの神留封印破りを阻止する「生きてゐる風」。

    信貴山城の天守で首化粧に勤しむ姫君達のドタバタ「首狂言天守投合」。

    人を従える椿の話「立華・白椿」。

    足利15代に祟る「ぬっへっほふ」。

    室町伝奇に一休シリーズを挟むセンスはさて置いても、実は地味じゃない「室町時代」が掘り出し物。
    朝松健、唇フェチか⁉︎ グロいよお。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

一九五六年、北海道生まれ。東洋大学文学部仏教学科卒業。
国書刊行会に入社し、ラヴクラフト作品などの企画出版を手掛ける。八六年、『魔教の幻影』で小説家デビュー。オカルト・伝奇小説を中心に幅広く執筆し、近年は室町時代を題に取った作品を精力的に発表している。二〇〇五年、短編「東山殿御庭」が日本推理作家協会賞候補。アンソロジストとしても高い評価を得ている。

「2023年 『一休どくろ譚・異聞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

朝松健の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×