自生の夢

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著者 : 飛浩隆
  • 河出書房新社 (2016年11月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309025216

自生の夢の感想・レビュー・書評

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  • 新作が出てとにかくうれしい。言葉や音楽が想起するイメージの宇宙を漂うような、濃厚な短編集。映画のエッセンスもところどころに盛りこまれ、調べながらまた再読して楽しめる気がする。「廃園の天使」も待っています。

  •  十年振りの作品集とのこと。
     僕は三年程まえに著者を知り、その面白さにはまったのだが、その時点でわずか三冊の作品集しか出版されておらず、あっという間に全てを読破してしまった。
     だから、ずっと発売を待っていて、期待に胸を膨らませて読み始めたのだけれど、どうもその期待が少々大きすぎたのかも知れない。
     七編からなる短編集で、そのうち四編は「Visions」や「Nova1」「Nova8」といったアンソロジーで既読。
     その「Visions」に収められていた「海の指」、及び「Nova1」に収められていた表題作「自生の夢」の二編は文句なしに面白かった。
     残りの五編のうち、「#銀の匙」「曠野にて」「野生の詩藻(La Poesis Sauvageを改題)」の三編は「自生の夢」の前日譚となっているので、単独で読むよりも、「自生の夢」と合わせて読むことで、より面白みは増したように思う(「#銀の匙」「曠野にて」は単独作品として「Nova8」に収録されていた)。
     残りの二編も面白くない訳ではないのだが、飛浩隆であればもっと面白いものを期待してしまう。
     例えば「ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉」や「象られた力 kaleidscape」などは僕にとって本当に極上の作品だったから。
     とまぁ、なんだかんだ愚痴っぽくなってしまったが、やはり読み始めたら夢中で一気読みしてしまいました。

  • なんなんでしょう、このキラキラと美しくもおぞましく、混沌とした「世界」は⁈こんなイマジネーションを持ったSF作家がまだ現代日本にいたなんて、びっくりだわー。
    ボブ・ショウのスローガラスからノスタルジーを除いて、バラードの「結晶世界」を覗き込む感じ。

  • 想像力に自信がないなら読まない方がいい。
    SFだし、シュルレアリスムの絵画のようだし、壮大な音楽でもある。イメージ遊びを突き詰めてそれをどうにか文字で読める形にしておきました、読めるものならどうぞ。みたいな、平気で読者を置いてきぼりにする世界だから、むきになってがつがつ読んでしまう。
    「野生の詩藻」の一見、ロボットSF的なダイナミックさもあるところがたまらなく好き。

  • 短編集7編
    複雑で精緻,異世界的な未来あるいは別の天体,意識と時間のなかに忍び寄る音,響.天才詩人アリスに象徴される言葉による新世界.短編どうし関連したものもあり,壮大なスペースオペラを奏でている感もある.なかなか理解しづらいところも多かったし,空中の浮遊しているような安定感のなさを感じながらも,基調として流れている静謐な音楽が感じられて,思いの外読後感がいい.

  • イーガンが描く情報空間をさらに突き詰めた世界やなあ。

  • 何かの書評をきっかけに図書館で借りた。決して読みやすくない。というかよくわからない。でも立ち昇るイメージは美しくて冷たい。特に最初の短編海の指が恐ろしさとグロテスクさと懐かしさと美しさみたいな全然違う感覚を呼び起こす感触で、とても不思議。

  • もう滅びてしまったものと、まだ生まれていないものとでは、どちらを書き著すほうが難しいのだろう。

    帯にある「世界の秘密」というフレーズが、まさにこの小説の存在する意味を表していた。
    それはこの世界の成り立ちの秘密か、それとも終わりの秘密か。おそらくそのどちらでもあるのだろう。

    言葉によって創造された世界が、言葉によって解体されていく様を見るようであった。
    このような穏やかな終末であるのなら、喜んで受け入れよう。

  • 「グラン・ヴァカンス」の作者の短編集。一部の作品に円城塔の作品っぽさを感じた。

  • 待った甲斐がありました。
    …とは云え、2編は最近他のアンソロジーで読んだばかり
    でしたので、物足りない感も。
    『星窓』だけはキュンキュンする!ノスタルジックでちょっと他の作品と違うなあ、でも素敵だわ~と思っていたらば
    若かりし頃の作品だそうで!『グラン・ヴァカンス』の冒頭の瑞々しさはこれがルーツなのかしらとか思ってみたり。

    潤堂さんがカッコいい。『ラギッド・ガール』におさめられていた『魔述師』にちょっと似てるかな。

    巻末のノートに、長編が1本あるみたいな事が書かれてあったので、今か今かと待ちわびてみます。廃園の天使の続きもお願いします。

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