漱石漫談

  • 河出書房新社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309025612

感想・レビュー・書評

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  • 2017年刊。生誕150年企画。積読本でした。

    『こころ』は他の本でもいろいろ読んだので、あまり目新しさはかんじなかったです。
    『三四郎』は面白かった!
    『草枕』タイプの小説で絵画を理想とした、物語ではなくシーンが推移していく小説だというのは知りませんでした。

    『草枕』は何度も書店で買おうかと迷って「でも、これ漢字が多すぎて、絶対眠くなりそう(恥)」と躊躇していましたが、漱石が本気を出した小説「これが小説というものだぜというはっきりした信念を見せている」というくだりを読んで、ちょっとがんばって読んでみようかと思いなおしました。まあ読めるかどうかまずは買って手元に置いてみようかな。と思いました。

  • いとうせいこうと奥泉光が、漱石の小説について、ライブで語り合う。

    10年以上前から、この2人で、文芸漫談という形式で色々な文学作品を、鋭く、面白おかしく語っているとのこと。
    今まで全く知らなかった。もっと早く知っていれば、もっと人生楽しくなったのに。

    とにかく2人の文学作品への造詣の深さ、感覚の鋭さに感嘆。それでいて、アプローチの仕方がエンターテイメントで、笑える部分も多い。
    作品をボケとして扱い、突っ込み(ここが文芸批評)を入れる形式で、愛をもって笑いに昇華しつつ作品に切り込んでいく。

    あまり、漱石を偉人として扱わず、等身大の人間として、扱っているところも素晴らしい。

    紹介されている「坑夫」という作品が、前衛的で面白そう。
    私は内田百閒が好きだが、漱石は百閒のお師匠さん。
    漱石の夢十夜等に影響うけているのではとも思ったが、今回のこの対談で触れられている、「坑夫」の抽象的な眩惑的な場面にも意外と影響受けているのでは?と思った。

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1187032

  • 今は時間が取れず、「こころ」の項だけ読む。BLの視点、意識していなかったけど確かにそういう面がある。

  • 文学漫談。「漫談」とはいえ、いえいえ、とても漫談ではすみませんね。ブログに紹介しました。覗いてみてください。
    https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201909190000/

  • 読了後、とても小説が読みたくなる。そんな気持ちにさせる二人の文芸漫談は、とてもまっとうな批評だと思う。

  • いとうせいこうと奥泉光が行っている「文芸漫談」というライブイベントから、夏目漱石の作品をピックアップ。漱石作品の面白さを紹介している。
    きっと、二人とも何回も、何回も、何回も漱石作品を読んでいるのだろうな。全編に漱石愛が満ち満ちている。

    中学の教科書で漱石に出会い、読書感想文の宿題では面白さがちっともわからず。大人になって『門』に感動し。
    漱石は読む時ごとに印象が変わる。

    ということで、『吾輩は猫である』を再読し始めちゃった。
    いや~、面白い、面白い!

    『漱石漫談』ありがとう!!!

  • めちゃくちゃ面白い!
    漱石のやっちゃった文章に対するツッコミに、
    何度も噴き出してしまった。
    特に、こころと坊ちゃんは笑える。

    こんなふうに小説を読み、語り合えるのは
    さぞかし幸せだろう。

  • 漱石を随分読んだので、内容がよくわかり楽しかった。

  • 三四郎は、東京の当時の学生生活を描く、最先端な、おしゃれ小説だった。
    なんとなく、クリスタル 的小説

    漱石の孤独は、人とコミュニケーションして、失敗しちゃう孤独

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著者プロフィール

1961年生まれ。編集者を経て、作家、クリエイターとして、活字・映像・音楽・テレビ・舞台など、様々な分野で活躍。1988年、小説『ノーライフキング』(河出文庫)で作家デビュー。『ボタニカル・ライフ―植物生活―』(新潮文庫)で第15回講談社エッセイ賞受賞。『想像ラジオ』(河出文庫)で第35回野間文芸新人賞を受賞。近著に『「国境なき医師団」になろう!』(講談社現代新書)など。

「2020年 『ど忘れ書道』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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