銀河の通信所

著者 :
  • 河出書房新社
3.31
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本棚登録 : 333
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309025971

感想・レビュー・書評

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  • 銀河の通信所と接続すると、賢治さんの生きた時代からの通信が届けられる。
    それこそ銀河鉄道の父がみた、生身の賢治さんをよく知る人たちからの賢治さんの評伝が。
    インタビューを試みてくれるのは、銀河通信所の速記記者。そして、インタビューされるのは、ある時は物語の中の人物であったり、詩の中の情景描写であったり。
    賢治さんを語る彼らの話は、とても生身の賢治さんであり、とても儚い銀河の彼方からの通信。
    時空を超えた銀河通信が届けてくれる物語は、賢治さんを愛する人の心を静かに満たしてくれる。
    わたしは、とても静かにこの作品を気に入った。

  • 銀河通信社の児手川清治さんが賢治さんゆかりの人々にお話を訊く〈賢治さんの百話〉(^^)不思議で楽しく面白い♪できれば一話から百話まで購読したかったよ(^^;)あ~また花巻や遠野に行きたいな~(*´-`)宮沢賢治作品も読みたくなった!多分どこかに蔵書があるはず(-_-;)

  • 賢治とゴッホの親和性。これは、賢治と長野まゆみフリーク以外は読み解くのが難しい作品かも。頑張りました。

  • 宮沢賢治とゴッホの関連性、特にゴッホがテオに宛てた手紙(P64~)の内容と銀河鉄道の夜の相似性はこの本を読まなければ私は知り得なかったので、その点だけでも読んだ価値があった。

  • 長野まゆみさんの新著~と飛びついたのですが、宮澤賢治さんに関しては一部の作品しか知らないので、置いてきぼりにされた感が。しおりまで抜かりない、美しい装丁は素敵なのですが、手元に置いておくかどうかは悩みどころ。再読するかなぁ。この本。

  • 宮沢賢治氏の書かれた物をランダムに取り上げて、何かしら関わりのある人物にインタビューするという形態で、作品の内容を解説し賢治氏とはどういう人だったのかを浮かび上がぜている。ある意味変質的な丁寧さで、作品がどんどん解体されていくような面白さがあった。

著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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