時は老いをいそぐ
51人が登録
★4.17
著者:
アントニオ・タブッキ
制作:
和田 忠彦
本
/ 河出書房新社
/ 218ページ
/ 2012年02月21日発売
ISBN/EAN:
9784309205861
登録数: 51
レビュー数: 4
価格:
¥ 2,310
(参考価格:¥ 2,310)
| ブログで紹介する» |
|
Check |
|
|
みんなのタグ
この作品からのみんなの引用
-
「父といっしょなのね。成長期の発作が起きるにしては遅すぎるわ」
「とんでもない」と男は言い返した。「成長期に終わりはないんだ。わたしたちの人生は成長する以外なにもない」
「そんな『成長する』っていう意味の "evoluire" なんて動詞、ないわ」イザベッラが言った。「そういうときはちがう動詞を使うの。 "evolvere" って。」
「すごいな、でも生物学のことばにはあるんだ。そして事実、ひとは誰もが成長しながら危機を経験するのさ。きみのご両親だって同じだ」
― 153ページ -
もう一度歌ってくれ、と男はひとり口元でささやいた。煙草に火をつけたが、その手がかすかにふるえていることに自分では気づかなかった。なにか音による啓示をうけたのかもしれない。聞きたいと願っているものをほんとうに耳にすることがままあるのだ。
― 107ページ -
フェレンツ、きみにひとつ言っておきたいことがある。たぶん信じてもらえないだろうけれど、いまでも、あのモスクワでの日々がわたしの人生で最良のひとときだったと思っているんだ。
― 99ページ
みんなの感想・レビュー・書評
円と井戸 今日からタブッキの「時は老いをいそぐ」を読み始め。追悼でもあるし、自分にとっては久しぶりでもある。 緩やかなつながりを持つ連作短編集らしい…まずは最初の「円」から。 そのおばあさんの姿が埋められた井戸みたいな記憶の底から浮かび上がってきたのだ。 (p13) どうやらこの短編の語り手(いや、なんか語っているわけではなさそうだから…うーん、想い手?)の祖母はベルベル人の地からやって... 続きを読む »
2012-05-14
|
詳細・コメントする»
驚いた。1週間ほど前に休みがとれたときこの『老いは時をいそぐ』を読み終わったところだった。なんとなくすぐには感想が書けず、少しゆっくり考えたり読んでから書こうと思っていて、どんな作家なのだろう?とWeb検索しているところで訃報に接した。今月25日に亡くなられたとのこと。 堀江さんの帯の文章と雰囲気、気分的になんとなく外国文学を1冊、と思っていたところで手に取った。今回初めて読むタブッキ。 ... 続きを読む »
2012-03-27
|
詳細・コメントする»
全4レビュー中 1 - 4件を表示

アントニオ・タブッキ(和田忠彦・訳)『時は老いをいそぐ』、短編集。
穏やかな死を目前に控えようとしている登場人物たち。
そこで語られるのは、やはり記憶だ。
それは遠くて、どこかから戦争の砲撃...





