沈黙を破る者

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 85
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309206509

感想・レビュー・書評

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  • 短いから読めた、この内容で長かったら辛かったはず。
    ナチスがらみは、他国の人間からするとどうもいまひとつ興味がわかない。

    訳者あとがきにある「人間の抜き差しならぬ心理を描かせたら、ボルマンの右に出る作家はあまりいないのでは」なんてこたぁぜんぜん感じなかった。
    どこに抜き差しならぬ心理描写が?
    ああ、恋愛部分はたしかにちょっとぐっときた。

    ナチス時代と現代を行ったり来たり、古いほうの内容が頭に入ってこなかった。
    プロットはしっくりくる。

  • 地味にハンナとパウルの親父、老へーファーがいい味出している。
    元はと言えば、テレーゼがヴィルヘルムの求愛をかわすのに、"前線にいる最愛のヒト"を捏造したのが発端だよね。そりゃ、最初に画策したのはアルヴィーネだけど。
    フリートヘルム・ルビシュに自分の写真を送ったりしなければ、戦後会いに来ることもなかったろうし(でもっていきなり会いに行った相手に撲殺されるなんて、気の毒な人…)、息子ロベルトが調べに来ることもなかっただろうし。
    あれ、息子がいるってことは?
    ヴィルヘルムって、自分を撲殺しようとしたとはいえ、女房に死体を押し付け、ID奪って逃走して、また結婚したってことよね。なんじゃこの男。

  • 結末が、こうなるとは。信じていたものが、ガラガラと崩れさる気分。戦時中は、こんな事が本当にあっていた気が する。

  • 「沈黙を破る者」http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309206509/ … 読んだ、つまんないなんだこれ。火サスいや昼ドラ?読み始めすぐあーまたうっかりナチ時代モノを選んでしまったと怯んだけど重さもなく話も薄く。日付に意味ないし。たぶん訳文にも問題がある。原文にあたりたいと何度も思った(つづく

  • イリーナ・コルシュノフの『彼の名はヤン』にかなり似ている。1940年代ドイツ、6人の青年男女、特に意識が高いとか、愚かだと言うこともなく、普通の若者たちなのだが、愛憎のもつれから、結局誰も幸せになっていないのだ。そしてそれは、もしかしたら戦争やナチスがなかったとしても、悲劇は起きたのかもしれない。にしても、スリリングで手に汗握るストーリーテリングで、いかにも映画化されそうなミステリーだった。

  • このストーリーはフィクションではない、実際に個人に、家族に、友人に、村の住民に、国民に起こったことだ、、と感じた。
    絶妙なバランスで過去と現在を積み重ね、人々の感情の機微をあぶり出し収束へと導く作者の力量に魅せられた。

  • 派手な展開ではないが、第二次世界大戦と現代を行き来しつつも、過去の犯罪と現代の犯罪が暴かれる。過去の犯罪が当時のやむを得ない状況であったことが悲しい。

  • 何がキッカケで手にすることになったか忘れてしまっていた一冊。図書館でかなり前に予約しててようやく順番が来て読みました(^^)
    感想は、最後まで犯人もよくわからず、さらに最後に現代の主役?のロベルトに驚きの事実が…
    ドイツのミステリーは世界大戦が関係するものが多く、歴史を感じながら楽しめます!!

  • ルビシュさんが可哀相。これに尽きる。

  • ドイツミステリー大賞第一位という帯に惹かれてつい購入。ストーリーとしては、現代で発見した手がかりから過去の出来事が次第に明らかになっていくという王道的なもの。ストーリーの中心は、過去の1937年のナチス下のドイツの青年らの苦悩と青春物語。この手のストーリーは好きな方だけど、少し展開が急な気も(特に終盤)。エピローグ込で243ページしかなく、もっと色々展開できたのでは?と思ってしまった。もう少し中盤から終盤にかけて色々あると、最後の結末が引き立ったかも。結末がビックリするようなものではないだけに残念。

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著者プロフィール

1960年独ケルン生まれ。セラピスト、レストラン経営など様々な職を経てから作家活動に入る。『沈黙を破る者』でドイツ・ミステリー大賞受賞。ほかに『ヴァイオリニスト』など。ドイツ語圏注目の女性作家。

「2015年 『希望のかたわれ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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