- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309206691
作品紹介・あらすじ
氷の大槌が肉機械を生者に変えた。妄想と暴力で編まれたソ連/ロシアの20世紀が、カルトの半生としていま鮮やかに蘇る。傑作!――東浩紀おソローキン!!おそロシア!!ソローキンは氷のハンマーで私の心臓を打った。――池澤春菜
感想・レビュー・書評
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圧倒的野蛮!!!淡々とした暴力!!!!暴力!!!!!
…みたいなテンション、やっぱどこの国の文学にもあるんだな… -
おぉぉぉーなんでかよくわからないけど読むのがやめられなくて340ページ一気読み。これなんで面白いんでしょうね?ほとんどカルト教団の話なのに。水滸伝みたいだから?日本人やっぱり水滸伝みたいなのに弱いから?(違うか)肉機械の分際で、やっぱり兄弟姉妹の固い結束に胸キュン。シュロ可愛すぎる。わたしは時系列に沿ってブロの方から読んだのですが(底本はそうなっているらしい)、これは悩ましーなー!どっちを先に読んだ方がいいか。ところで「心」と「心臓」が同じ言葉の言語って、人口比でどれくらいでなんでしょ?
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第2部。実に読みづらく、誰にでもオススメはできないが強烈な印象。
目覚めた光たちが、肉機械(人間)から兄弟姉妹たちを見つけるために尽くす暴力と智略。誰が誰やらってなるけど、指導者の女性フラムのくだりは、第二次世界大戦あたりのロシアの田舎娘がナチスの強制労働所に収容される身の毛もよだつ体験を描きつつ、光の物語を巧みに織り込んで、すごい物語になっていて圧巻。
さて、どこへゆく。 -
■晦渋な言いまわしや、ハッとさせられるような箴言など、一切ない。マンガみたいにスイスイ読める。
■ジャンルはこれ……スピリチュアル・ファンタジーっていうの? ソローキンはポストモダンの難しいのって構えていたものだから思いっきり肩透かしをくらった感じ。だが物語はまだ3分の1が終わったばかり、次回に期待! -
「氷のハンマー」「理想的な宇宙物質」と小道具が少年漫画のようで、頬が緩むのを止められないまま楽しく読んだ。しかし完全に「続きは続巻で!」という終わり方なので、まだ好きも嫌いも言いようがないのだった。面白いは素直に面白いです。先が気になる。2万3千てなかなか大きな数字じゃないですか。
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【選書者コメント】この作品の訳者は北海道大学でロシア文学の研究をしている方なのですが、距離的に近いだけあって北海道大学はロシア文学研究の一大拠点だそうです。
[請求記号]9800:235:2 -
圧倒的な勢いで、我々を迷宮に迷い込ませ、そして心臓を氷のハンマーで叩き、彼らは問う。名は? と。
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うーん、なんだか全然面白くなかった…自分の求めてるソローキン像と違うからかな。ただ続編・前編は気になる
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「氷3部作2」となっているが、やはり3部作の2番でで、日本語訳の刊行が時系列順ではなく、執筆順ということなのね。映画「スターウォーズ」みたいに途中から見せていくってわけか。今まで大嫌いだったソローキンだがこれは読んでみようという気になった。
そして。
あー、やっぱりソローキンだった。ソローキンだったじゃないか、あーあ!
はい、あのアレクセイ・ゲルマン監督の遺作にこれはと思える人にはよいのではないかと。
残酷描写、排泄表現の編愛、陰謀史観を下敷きにしたようなファンタジーで、「大祖国戦争」~21世紀初頭のロシア(ソ連)に生きる、金髪碧眼の人々の物語は、案の定読後感の悪いものだった。
第一部は一見戯曲風でかなり読みやすくはあるが。
仲間以外への冷酷な仕打ちがとってもいやーな感じ。
でも続編は読むと思う。