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- Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309221427
感想・レビュー・書評
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江戸時代の音楽に関して考察した本。
著者の音楽や舞台、楽器などの経験と知識から、当時の人々がどんな感覚や考え方を持っていたか、やや軽いステップで想像を働かせている。
著者は近世、主に江戸の文化の専門家らしく、音楽は専門ではないが邦楽に関しての一考察を詳細に考察しようとした、という体で、論半ばの専門的な随筆という感じ。
舞台の演出、楽器の音や扱い方、他の文化などから過去の人々の気持ちを想像する、という行為がすごいです。
本の性格上、音が重点的に語られているのですが、作品から観た視点がもう少しあれば、という気も少し持ちました。
ふと「日本の音楽」ってどんなものかと気になって、いろいろと本に当たっているのですが、そんなに明瞭に分析されていないみたいですね。
江戸時代の日本は独特な文化を持っていたのに、明治維新で海外に習うようになって、深く考えることもできずになくしてしまったかと。
そのときに外側から日本を客観視する目がなかったことはもったいない、とても残念なことと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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