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サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

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制作 : 柴田裕之 
  • 河出書房新社 (2016年9月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309226729

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サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福の感想・レビュー・書評

  • 宗教、資本主義、科学、幸福と未来にも開けたテーマが多く、上巻より史実的に引っかかる所は少ないけど、その分読者の思考が促される。
    幸福については割とみんながぼんやり思ってることを明確に言語化してると思う。
    その幸せってなによとか、そもそもそれ望んでるのかとか、周りから不幸扱いされるけど別にってタイプの人の理論武装としてもばっちり。
    上下巻通してお前らはちゃんと自分の頭で考えてるのかということを問い、その欲望を喚起する名著。
    サピエンスかサピエンスであるために。

  • 途中でちょっと違う本を読んだりして、ブランクがあったけど、資本主義の記述あたりから面白くなり、一気に読了。
    上巻を大分忘れてしまったので再読予定。
    人類は国対国の全面戦争は選ばなくなったというけれど、これが書かれているのは2014年。
    イスラム国の記述もないし、トランプ氏もまだ大統領にはなっていない。そして、北朝鮮の動向もさほどニュースにはなっていなかったろう。
    原爆の恐怖を世界に知らしめたという功績でオッペンハイマーとメンバー達にはノーベル平和賞を与えるべきだったというジョークがあったが、日本人には面白くない冗談。
    どこまでご存じかわからないトランプ氏と北朝鮮。
    原爆の悲惨さを伝えるべき日本の役割を改めて感じた。

    興味深かったのは資本主義の原理と成長過程の記述。良く知らなかったので勉強になった。
    果たしてポスト資本主義はあるのだろうか?
    家畜の惨めな状況、科学の動向も気になる。

  • さまざまな意味で、示唆に富む本です。
    歴史を、ある時代だけを切り取って見ていたのでは分からないことが、ホモ・サピエンスの通史として、全体を通すと見えてくるものがあります。

    「歴史を研究するのは、未来を知るためではなく、視野を拡げ、現在の私たちの状況は自然なものでも必然的なものでもなく、したがって私たちの前には、想像しているよりもずっと多くの可能性があることを理解するためなのだ」

    超お勧めの本です。

  • 全史と銘打つとおり実にさまざまな切り口からサピエンスの歴史が語られる。非常に面白い。そのなかでも、歴史が人類の幸福にどう影響したかという視点は重要な指摘に思われる。結論としては、大きな進歩を遂げたが別に人類は幸福になったとは言えず、またこれからどうなるかもわからない、といったところ。

    著者の主張はあとがきの項によく要約される。『自分が何を望んでいるかもわからない、不満で無責任な神々ほど危険なものがあるだろうか?』

  • 幸福の指標、これからのサピエンスについての後半が読み応えたっぷりでページをめくる手が止まらない。
    私たちはどこに行こうとしているんだろう?
    自分が何を望んでいるのか、はっきりさせておきたい。

  • 目から鱗の作品。上巻ほどの衝撃はないが、科学や資本主義がいかに人類を発展させたか新しい視点から解説している。

  • ものすごいボリュームでとても1度読んだだけでは消化しきれない。印象に残ったのは、私たちは壮大な虚構の中に生きているという見方。

  • 上下巻なんとか読み終わった。
    人類(サピエンス)の歴史、これからどこへ向かってくのかがまさに目から鱗。
    読み落としてる所もかなりありそうなので、もう一回読まなきゃと思わせられるがいつ読めるかなぁ

  • 『サピエンス全史(下)』
    まだまだ、辿り着けない深い場所があるのはわかるのに、そこにはまだ近づく力がないことを感じさせられる。しかし、いまの自分で感じとれるすべてを出し切って探検してきた読後感がある。
    静かな森のなかの小さな沼の横で、カラダを乾かしながら、永い人類の過去とこれからも続くであろう未来を、今現在の自分を起点に想像している。
    『マクロ歴史学』という言葉が想像させる、“歴史”を俯瞰したうえで、再度歴史の様々な事象に可能な解釈を施し、未来への物語りを紡いでいく壮大な試み。
    それは著者が言葉にした「歴史を研究するのは未来を知るためではなく、視野を拡げ、現在の私たちの状況は自然的なものでも、必然的なものでもなく、したがって私たちの前には、想像しているよりもずっと多くの可能性があることを理解するためなのだ」という定義を前提にしている。

    あたまのなかに永い人生をかけて蓄積されてきた既成のテンプレートを、もう一度無限のピースに砕いて再構築させてくれたような感覚が、いま目の前の世界を映している。
    2017/06/03

  • 人類の歩んできた道に悲観も楽観もせず、冷静に受け止めた上で、「私たちは何を望みたいか」を考える。

    ◯人類を統一する3つの要素:貨幣、帝国、宗教
    →貨幣は最も普遍的で、最も効率的な相互信頼の制度

    ◯宗教:超人間的な秩序の信奉に基づく、人間の規範と価値観の制度
    →物言えぬ自然との仲介役としての起源

    ◯歴史の選択は人間の利益のためになされるわけではない

    ◯人類の進歩=パイの拡大がないと信用は生まれない

    ◯市場に完全な自由を与えることの危険性

    ◯人類の無知を克服することで、まだまだ新たなエネルギー転換方法を生み出せるか?

    ◯生化学的特性から見たヒトの幸福=セロトニン、ドーパミン、オキシトシンの分泌

    ◯自然選択による進化から、知的設計の時代へ

  • なぜ、私たちの祖先ホモ・サピエンスだけが生き延びて文明を築いたのか? この謎を3つの重要な革命──認知革命・農業革命・科学革命──を軸に解き明かした書である。下巻では、科学革命について詳述している。

    第4部 人類の統一(上巻より)
     第12章 宗教という超人間的秩序
     第13章 歴史の必然と謎めいた選択
    第4部 科学革命
     第14章 無知の発見と近代科学の成立
     第15章 科学と帝国の融合
     第16章 拡大するパイという資本主義のマジック
     第17章 産業の推進力
     第18章 国家と市場経済がもたらした世界平和
     第19章 文明は人間を幸福にしたのか
     第20章 超ホモ・サピエンスの時代へ

  • どこかで読んだ話たちが巧みに引用されて読みやすく、一気に読んだ。

  • (2017.05.08読了)(2017.05.01借入)(2017.02.02・14刷)
    副題「文明の構造と人類の幸福」
    上巻は、献本で読むことができたのですが、下巻をどうしようかと思っていたときに、図書館で見つけたので借りて読むことにしました。
    歴史は、人々のやってきたことを後からたどることなのですが、人々のやってきたことにはいろんな側面があるので、色んな切り口があることに改めて気づかされました。
    社会制度、宗教、政治、経済、科学、いろいろありますね。
    断片的な事しか記憶に残っていないのですが、
    コロンブスは、自分の辿り着いたところが新大陸だとは思っていなかったので、「コロンブスの新大陸発見」というのは、間違っている。
    コロンブスの後、続々と新大陸に渡っていく人たちがいたのですが、「インディアンは、人間か?」ということが問題になった時期があります。
    この本では、そのあたりは言及していないようです。あまり関心がなかったのでしょう。
    スペイン人たちが、続々とアメリカ大陸方面に行くことによってカリブ海の島々に住んでいた人たちは、過酷な労働とヨーロッパから持ち込まれた病気によって壊滅しました。
    それと同じことが、クックの遠征の後に続いた人たちによって、オーストラリア、ニュージーランドでも、同じことがあったことは知りませんでした。
    フランス革命は、ミシシッピ会社株の暴落に原因があるという話も、初めて聞いたような気がします。
    1945年8月に日本に、二発の原爆が投下され、多くの人たちが亡くなり、後遺症に苦しみました。これ以後、大きな戦争が起こっておらず、平和が続いている、と記してあります。
    原子爆弾の脅威が、平和をもたらしたのでしょうか? 局地的な紛争については触れていますが、イスラエルが戦っている中東紛争については、著者がイスラエルの人のためか、触れられていないようです。
    原子力発電は、低コストであると言っているようですが、廃棄処理やチェルノブイリや福島の事故後の処理についての費用も含めて考えたコストなのでしょうか?
    現在の経済は、金融商品という妙なものがあって、実態とリンクせず非常に危なっかしい状態のような気がします。経済の論理を突き詰めてゆけばいずれ行きつくものなのでしょうけど、制御するすべを見つけてほしいものです。
    金融商品も、原発みたいなもので、制御の仕方がわからないまま、世の中の勢いに流されて、どこに行きつくのか、人類の破滅に行きつくのか、恐ろしい限りです。

    【目次】
    第3部 人類の統一
    第12章 宗教という超人間的秩序
    第13章 歴史の必然と謎めいた選択
    第4部 科学革命
    第14章 無知の発見と近代科学の成立
    第15章 科学と帝国の融合
    第16章 拡大するパイという資本主義のマジック
    第17章 産業の推進力
    第18章 国家と市場経済がもたらした世界平和
    第19章 文明は人間を幸福にしたのか
    第20章 超ホモ・サピエンスの時代へ
    あとがき ―神になった動物
    謝辞
    訳者あとがき
    原註
    図版出典
    索引

    ●二元論(22頁)
    二元論が非常に魅力的な世界観なのは、人類の思想にとって根本的な関心事の一つである、有名な「悪の問題」に、それが短くて単純な答えを出せるからだ。「世界になぜ悪があるのか? なぜ苦しみがあるのか? なぜ善い人に悪いことが起こるのか?」一神教信者は、世界にこれほどの苦しみが起こるのを全知全能の、完璧に善い神が許す理由を説明するのに四苦八苦する。
    ●近代科学(61頁)
    近代科学は、最も重要な疑問に関して集団的な無知を公に認めるという点で、無類の知識の伝統だ。
    広範な科学研究を何世紀も重ねてきたにもかかわらず、生物学者は脳がどのようにして意識を生みだす... 続きを読む

  • ヒトの歴史を文化的側面から紐解いたもの。

    生物学的にであったり遺伝学的であったりは今までにも読んだことがあったがこういうアプローチのものは初めてでとても納得させられる。

    最初の違いの認知革命という想像力こそが猿人からヒトたらしめたというのは、確かにそれが宗教にも繋がり、科学や産業の発展にも繋がり、現在の経済システムにも繋がることを示し、これがものすごく大きいことであったことがよくわかる。

    この認知革命という想像力の発展のせいで今の世界が幸せなのか不幸せなのかを投げかけている。

    その幸せとは何なのかが、また不透明な題材ではあるが。

    これは読んでおいて損はない。

  • 内容膨大で多岐、多少難解な部分もあるが、サピエンスの歴史を人類中心主義としてではなく、大きな時点から俯瞰し、かつ歴史的史実をうまく例示として示しながら、今までの通り一遍の歴史解説書とは違う視点で、興味深く示している。
    下巻では、
    第16章 拡大するパイという資本主義のマジック
    第19章 文明は人間を幸福にしたのか
    等の論理展開が、特に卓越したものとなっている印象。
    人類がこういう視点で歴史を学べたら、今後の地球の歴史も少しは変わるのでと思われる。

  • 20170104
    クローズアップ現代+
    【゛幸福゛を探して 人類250万年の旅~世界的ベストセラー~】①
    https://youtu.be/tgdGZSWt3Qs
    【゛幸福゛を探して 人類250万年の旅~世界的ベストセラー~】②
    https://youtu.be/-CGd90BdtLg

    ・私たちが直面している真の疑問は、『私たちは何になりたいのか?』
    ではなく、
    『私たちは何を望みたいのか?』かもしれない。

    ・歴史を研究するのは、未来をしるためではなく、視野を拡げ、現在の私たちの状況はしぜなものでも必然的なものでもなく、したがって私たちの目の前には、想像しているよりもずっと多くの可能性があることを理解するためなのだ。

  • 宗教と帝国によって人類の統一化が進む中で、科学と政治と市場という革命児が生まれます。
    彼らは一つの国と周辺地域という枠組みを取り壊し、グローバル化を起こすことで地球規模の共同体を作り上げました。多数の小国から少数の大国へ発展し、いずれ地球という一つの共同体への流れができていると感じます。
    この三者が今後も威力を発揮していくことは、現代の我々にも納得できることでしょう。
    政治と市場が科学へ投資し、科学が還元する富をまた二者が科学へ投資する連続です。
    思想・主義という虚構で運営される政治と、貨幣・信用という虚構で運営される市場は、科学という物質的な生産装置から新しい力を常に生み続けます。
    その先には当然ながら技術的特異点が存在し、サピエンスとは違った人類か何かが未来の支配者となることを予測できるものにしています。
    本書の通り、この急流を止めることは不可能で、我々は科学の向かう先を選ぶことしかできないと私も思いました。
    確実性が増す新人類か非有機的生命の誕生に、生み出す側のサピエンスとしてどう振る舞うべきなのか、サピエンスが滅びる運命にあるとしても親として恥じることのないようにしたいものですね。

  • おもしろかった〜!
    知的好奇心をゴリゴリ刺激してくれる本。
    そういえば、作者はこの好奇心ってヤツの事は、どう説明してくれるんだろう?

    そうそう。
    最終章の具体的なイメージとして、3つあげときます。
    ●マルドックスクランブル
    ●攻殻機動隊
    ●歌うクジラ
    いかがでしよう。

  • 一旦、見送りとした。
    宗教の内容は難しい。
    20170430

  • 上巻は非常に興味深く読みましたが、下巻になったら主題が散漫になったような印象を持ちました。宗教や幸福論など、上巻でずっと生物学的な視点で読者を魅了して来たのに勿体無い。という感じです。

    最後の章で一応話を収集していますが、なんとなくやっつけ感があるのは否めません。シンギュラリティの話を展開するのであれば、キチンとした方が良いと思います。

    ただ、上下巻を通じて、著者が博識であることだけは良くわかりました。

  • 上巻を読んでから3か月も経って下巻を読了。
    というのは代金の1900円という金を惜しんで図書館で20人近くの順番待ちを3か月していたからである。
    たかが2、3時間の呑み代4、5000円はほいほい払うのに、下手すりゃ何年も楽しめる本の1900円を惜しむんだから、おれはバカである。

    ということで印象に残ったのは、
    「全世界の貧困や飢えは、先進国でダイエットに費やされている金額で解決できるどころかかなりのお釣りがくる」
    といった部分で、やっぱり人類はバカである。

    上巻を読んだときのワクワク感がないのは、下巻まで間が空いたから、という理由だけではない気がする。
    下巻の中心である宗教や経済、科学といった近現代のホモ・サピエンスが動物(自然)とかけ離れすぎて嫌悪感を抱くからである。人間は不自然だ。
    読後に思い出したのが次の小話。

    ある日、あらゆる人間の頭の中に声が聞こえた。それは言語を超越したものだった。
    「1つだけあなたたちの願いを叶えるから、1日で意見をまとめるように」
    人間たちは考えた「やっぱり世界平和かな?」「戦争を永遠になくすようにだろう」。
    するとさっきの声から10秒も経たないうちにまた声が聞こえた。
    「わかった。人類以外の圧倒的多数の願いにより、地球上から人類を消すことにする」

  • 宗教、近代科学、帝国、拡大するパイという資本主義のマジック、産業の推進力、世界平和、文明

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