チャイルド・スピリット: 色を通して内なる子どもに出会う

著者 : 末永蒼生

• 河出書房新社 (1997年6月1日発売)

感想・レビュー・書評

[hwayongrさんの感想 · 2010年3月28日]

様々なカラーセラピーの本を読んできたけれど、末永先生の著は
とても思慮深くてとても感動的。ご自身の運営されている
アトリエ教室でのエピソードが豊富で子供たちの感受性、表現力、
治癒力に感動しました。いくつかのエピソードが私の子供の頃に重なり、
読んでいるだけなのにセラピーを受けたように涙が止まらないくだりもありました。
阪神大震災でのボランティア活動の報告もあり、絵などを通じて
自己の感情を表現して発散することの大切さがよくわかりました。
本当にどれも興味深い体験談ばかり。
著名な絵画の解説もあり、絵の見方のひとつを紹介していただいたよう。

先生の、こどもたちへのあたたかいまなざしで貫かれた本。　　

著者プロフィール

1960年代より美術活動の傍らアートの原点でもある児童美術の心理的調査に関わり、色彩心理の研究を行う。同時期より、年齢性別、障害の有無を越えた自由表現の場「子どものアトリエ・アートランド」を主宰し、主旨に賛同したアトリエが全国に広がる。1989年、色彩心理とアートセラピーの専門講座「色彩学校」を江崎と共に開講。多摩美術大学を始め内外の大学で講義を行う。主な著書に『色彩自由自在』（晶文社）、『青の時代へ』（ブロンズ新社）、『チャイルド・スピリット』（河出書房新社）、『答えは子どもの絵の中に』（講談社）、『色彩心理の世界』（PHP研究所）などがある。

「2023年 『色から読みとく絵画』 で使われていた紹介文から引用しています。」