新装版 レモンをお金にかえる法

  • 河出書房新社
3.84
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本棚登録 : 741
感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309243412

作品紹介・あらすじ

レモネードの売店から、一歩もはなれずに、ルイズ・アームストロングは読者を、あっというまに経済学の世界に巻きこんでしまいます。レモンと砂糖と水を原料としてレモネードという製品をつくることにはじまり、市場価格、初期投資、資本貸付けから、さらには労働がわの不満に発する経営のつまずき、すなわちストライキ、ボイコットから交渉、調停へとすすみ、競争、価格戦争、利益の減少にまでいたります。さいごに、ヒロインの若い企業家は、合併をなしとげ、資産を流動化してから、すてきなバカンスをたのしみます。ルイズ・アームストロングのこっけいなようで的確なテキストと、ビル・バッソの痛快きわまる絵のドッキングに笑いころげているうちに、読者は経済学と私企業の重要な課題を学びとれるというしかけです。さあ、たのしい“べんきょう”の、はじまり、はじまり。

感想・レビュー・書評

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  • アメリカで誰でも小さいときに習う経済の流れを描いたものです。
    経済学には、ミクロ経済学とマクロ経済学があります。今作は、ミクロ経済学の話を分かりやすく経済の仕組みをレモンと水、砂糖で作ったレモネードで、小中学生から大人まで分かりやすく、絵本で説明しています。
    多くの経済用語が、出てきますが、凄く簡単に、分かりやすく描いています。
    私は、知っていることをその項目ごとに説明することは得意ですが、このように簡単に、子供にも分かりやすく、経済の流れを製造から流通、回収、借入、返済、合併、資本の流動化と説明した本は始めて見ました。私でもこの本に沿って子供から老人まで全ての人に分かりやすく説明できます。

    ①原料/レモン、水、砂糖
    ➁製品/レモネード
    ③販売/一杯60円で販売します。
    ④市場価格/一杯50円でしか買わないよと言われると、それが市場価格となる。
    ⑤売店を作って/本格的に商売する。
    直接消費者に売ると小売り、お店に売ると卸売り、その結果として利益が出る。
    ⑥初期投資/お小遣いなら→自己資本。お金を借りてなら→資本貸付け。
    ⑦人を雇う/労働。人の管理などを経営。賃金の支払い。
    ⑧人を雇うと労働争議/ストライキ、ボイコット
    ⑨労働争議が妥結、交渉、決裂
    ⑩労働争議の調停/条件、歩み寄り、機械化、自動化、失業
    ⑪労働争議の結果、機械化して失業した人が、店をはじめたら競争相手
    ⑫安売り/競争相手との競争
    ⑬合併/競争相手との競争で安売りをしていたら利益がでない。一緒にやろう合併
    ⑭資産の流動化/資産、流動化。
    夏が終わったらレモンなどの原料、店舗などを売る事を流動化という。
    ⑮企業家/成功、資金、信用。借りたお金を返して、手元にお金が残れば成功。
    次の投資の資金が残り。仕事を成し遂げたことで信用が出来る。
    ①から⑮までに出てきた経済用語を書き出しました。

    【読後】
    ①~⑮までの流れを見開き15枚、30ページにわたって絵と簡単な文章で書かれています。最後の2ページに訳者がなぜこの本を出版したのかを書いています。
    凄く解りやすく、そしてこの絵本を見せながら小学生からお年寄りまで誰にでも説明できます。
    本の大きさは、B5用紙の縦が少し短いぐらいの本です。

    新装版 レモンをお金にかえる法ー経済学入門の巻
    字の大きさは…中。2021.8.26読了。★★★★☆
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    【バックナンバー】
    レモンをお金にかえる法シリーズのバックナンバーは、私の本棚より「タグ」→「タグの一覧を絞り込む」に「ルイズ・アームストロング」と入力。または、その中からルイズ・アームストロングを探してください。そうすると著者ルイズ・アームストロングさんの本が一覧表示されます。
    私は、本を登録するときには、著者名と登録した年(2021)で登録しています。たまにシリーズ名でも登録もします。例えば「風烈廻り与力・青柳剣一郎」などです。

  • きみが冷蔵庫からレモンを取り出して、しぼって水とさとうをくわえると、レモネードのできあがり!
    レモンと水とさとうが原料。
    ジョニーがレモネードに60円はらった。
    ジョニーは消費者。
    レモネードは製品‥‥‥‥


    子どもにも分かりやすく経済のしくみが書かれた絵本。これはとても良い絵本!こんなのが教科書ならいいのに、と思う。

  • レモンをしぼって水と砂糖を加えると…、はい!レモネードのできあがり。
    さあ、これを売ってみよう。レモネードは「製品」で、お客さんは「消費者」だ。

    お店を出すためのレモンや紙コップのお金を自分で出したら「自己資本」、お父さんに出してもらったら「資本貸付」。レモネードをお客さんに売るなら「小売り」、他のお店に売るなら「卸売り」。
    値段を決めるのに、経営者の希望が60円ならそれが「価格」だけど、みんなが50円しか出せないと言ったらそれが「市場価格」。
    お店を出す「経営者」が、「労働者」を雇って「賃金」を払う。しかし「労働者」に払う「賃金」で揉めて「労働争議」になる。労働者が働かなくなって「ストライキ」を起こし、他のお客さんにも文句を広めて「ボイコット」する。
    経営者と労働者に「仲介者」が「調停」を進め、話し合いを「妥結」する。機械を入れて」自動化」すれば労働は楽になるけれども労働者は「失業」してしまう。そこで労働者がライバル店を開けば「競争相手」になり、二人の間で「値下げ競争」が起きる。「価格競争」で値段を下げあい利益が出せなくなったので、2つのお店を「合併」する。
    商売を終えるには、あまった材料や機械の「資産」を売って「資産の流動化」をする。
    お店を出すときの「貸付資本」を返して、レモンや紙コップの「初期投資」よりも利益がでたら、起業家として成功だ。経営者として「資金」と「信用」を得たのだから、でまたお店ができる。
    利益でバカンスが楽しめるよ!


    アメリカの子供のお小遣い稼ぎのための労働を通して、お金の流れが分かる絵本です。経済絵本ですが、実際に身近に起こる出来事で、出てくる子供たちも子供らしくもしっかりしていてわざとらしさも無くとても読みやすいです。
    ちゃんと読んであげられるなら小学低学年でもちゃんと聞いてくれると思います。

  • まさか、新装版が出ていたとは!
    懐かしい!嬉しい!\(^O^)/

    小学生の頃、母親の書棚から引っ張り出して読んでいました。
    この本で、レモネードという飲み物をはじめて知った(^^ゞ

    レモネードのお店を出す事から始まる経済のイロイロを、楽しみながらわかりやすく教えてくれる、画期的な絵本。

    やっているのは子供達ですが、ちゃんと賃金を払って雇っているし、場合によっては失業もしている(^^;

    子供はもちろん、実は経済がよくわかっていないという大人にもオススメ。

    上巻のラストは、レモネードの利益で主人公がバカンスを楽しんでいました^^

    • 円軌道の外さん
      ご無沙汰してます!

      いろんなことが重なって本が読めなくなってたけど、
      少しずつ復活の兆しが出てきました(^^)

      気づけばもう師...
      ご無沙汰してます!

      いろんなことが重なって本が読めなくなってたけど、
      少しずつ復活の兆しが出てきました(^^)

      気づけばもう師走だけれど、
      アセロラさんはお変わりないですか?


      てか、こんな魅力的な絵本があったんですね!
      見逃してました(汗)

      自分もいまだに経済の仕組みはよく分からないけど、
      子供の頃はお店を開くのが夢で、
      よくパン屋さんになりきって遊んだり(笑)
      魚のことも知らないのに
      威勢の良さに憧れて魚屋さんになりきって
      『いらっしゃい、いらっしゃーい』ってママゴトしてたよなぁ~(笑)(^_^;)

      今の子供はキッザニアとかあって、
      自分がなんの職業に向いてるのかも小さな時から探れるし、
      うらやましい限りです(^o^)

      レモネード大好きなんで
      この本探してみようかな(笑)


      いつも忘れず気遣ってくれて
      ホンマ感謝してます!


      2013/12/01
    • アセロラさん
      円軌道さん、こちらにもコメントしてくださって、ありがとうございます\(^O^)/
      長くお見かけしなかったので、お忙しいのかなと思っていました...
      円軌道さん、こちらにもコメントしてくださって、ありがとうございます\(^O^)/
      長くお見かけしなかったので、お忙しいのかなと思っていました。おかげさまで、寒がりながらも(^^;なんとかやっております。

      この絵本、80年代に出て経済の専門家の方にも絶賛されたぐらいなんですけど、未だにこうして刊行されているのは本当に嬉しい限りです。
      良い本は読み継がれていって欲しいですから(^ー^)

      そうですね〜、おみせやさんごっこの進化版という感じですよね、キッザニアも。
      小学校の頃、紙で作ったケーキを並べてケーキ屋さんごっこをしたのを思い出しました(^^ゞ

      絵本は、レモネードスタンドがメインですが、確か下巻では芝刈りをする子供が出て来たりして、アメリカの子供達の生活も垣間見ることが出来ますよ^^
      2013/12/03
  • レモネードを作り販売し、労働者を雇い、ストライキが起こり‥経済(経営?)の流れをストーリー仕立てでとてもわかりやすく説明されていると思います。説明も、絵本なのでこのくらいがちょうどいいと思いました。

  • 簡潔なストーリーの中に多くの経済用語が的確に盛り込まれている。つつがなく社会を生きていくために、経済学のABCを学べる良書

  • お金が動く仕組みや、経済の基本をレモネードを作って売る商売を通じてわかりやすく解説している。

    もちろんコトはそんなに単純ではありませんが、基本と用語を知っているとニュースにも関心が向きやすくなると期待できる。

  • 経済のお話

    面白かったです。
    経済の話とかは難しいんじゃないの?なんて思ってる人もいると思いますが、この本は違います。
    短くて絵本になっているし、難しい用語とかも、誰でもわかるような簡単な解説があって、読みやすかったです。
    はやく続読みたい!
    (なお、この感想を書いているときにはすでに俗を読んでいる模様)

    • ほっぺプニプニマンさん
      すいません!
      『続』が、『俗』になってました。
      すいません!
      『続』が、『俗』になってました。
      2021/02/13
  • 小1の子どもと一緒に読了。一気に読めてすっと頭に入ってきます。
    経済の基礎、ミクロ経済学ですね。続編はマクロ経済学です。
    うちの子は普段から家庭でこのような話をしているので、すぐに理解できましたが、挿絵も手伝ってかお金を稼ぐって大変→楽しそう、に少しかわったようです。

  • 1個のレモンを出発点として、小さな“企業家”の女の子はレモネードを作って売ることにした。経済(学)とはどのようなものか、また基本の用語を易しくひも解いた、小学校低学年でも分かる経済入門書です。
    労働争議→ボイコット→妥結→交渉→決裂の流れは思わずほっこり…とはいえ、実際の現場に置き換えると間違いなく笑っていられない状況でしょう。
    子どもは楽しく、大人もなるほどと勉強になる1冊です。

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