切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話

著者 :
  • 河出書房新社
4.26
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本棚登録 : 1342
感想 : 156
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309245294

作品紹介・あらすじ

思想界を震撼させた大著『夜戦と永遠』から二年。閉塞する思想状況の天窓を開け放つ、俊傑・佐々木中が、情報と暴力に溺れる世界を遙か踏破する。白熱の語り下ろし五夜一〇時間インタヴュー。文学、藝術、革命を貫いて鳴り響く「戦いの轟き」とは何か。

感想・レビュー・書評

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  • おもしろかった。というのが正解なのかよくわからないけれど、読んでよかったって思った。
    学がない自分にはついていけない部分があった。
    それでも最後まで読みたいと思うくらい興味深い本だった。
    度々自分好みのフェーズに突入するシーンが出てくる、みたいな感じもあった。

  • 面白くなくはない。でも、嫌い。かなり明確にこの語り口が嫌い。私はこういうの好きになれない。

  • 宗教の聖典や法律などのテキストを読み、書き、編集することを広く「文学」と呼び、「文学」こそが世界を変えていく革命の本質であり、暴力が革命に伴うことはあったがその本質ではないと言う。孤独で静的なものと受け取られがちな文学だが、このように定義し直すことで、「文学」が世界を変える原動力となってきたことを指摘するとともに、暴力の否定にもなっているところが良い。科学技術の発達した現代においては、理科系の研究論文を書くこともここで言う「文学」の一部と言えるかもしれない。
    扇情的で癖のある語り口は好き嫌いが分かれると思うが、坂口恭平さんの「独立国家のつくりかた」と並び、カッコいいという感想を持った数少ない本の1つ。

  • 彼は読んだ、読んでしまった、自分が狂っているのか、世界が狂っているのか。文学はすなわち<革命>である。文学は終わらない。

  • 僕は読んでしまった。
    なすべきことは、自ずと明らかである。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99251226

  • 読むということ、文章のありがたさを再認識させられる。
    従前より本を読むことは好きだし、趣味は読書です、なんて気軽に考えていたが、これまでの読書は山の麓をチロチロしているだけだったようだ。ちょっと考え直さないといけないかも。
    残念ながら、哲学や文学の素養に乏しいため、時折ついていけないこともあった。どこまで著者の問いかけに迫ることができたのか怪しいところがあるが、それでも力強い文体に引き込まれた。

  • 芸術の力強さを再認識できる一冊。

    主張の展開がとても面白く、「その話とこの話がそんな形で繋がるのか!!」といった感動も得られる。

  • 強烈に惹きつけられる一冊
    ずっとこんな本に出会いたかった

  • 現代を過去の起点から考える題材として圧倒的に優れていると思った。本の中で、革命はテクストを読み、読み替え、書き、書き換え、翻訳し、宣明することであるという。

    詳細は下記。
    https://note.com/t06901ky/n/n1d39d4d6d8e5

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著者プロフィール

1973年生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文社会研究系基礎文化研究専攻宗教学宗教史学専門分野博士課程修了、博士(文学)。現在、立教大学兼任講師。専攻は哲学、現代思想、理論宗教学。論文に「鏡・エクリチュール・アンスクリプシオン」(『東京大学宗教学年報XXI』)、「宗教の享楽とは何か―ラカンの〈享楽の類型学〉から」(『宗教研究』352号)など。翻訳にフェティ・ベンスラマ「冒瀆する羊―『イスラームの名における検閲』会議での発言」(『現代思想』2006年5月号、青土社)、ピエール・ルジャンドル『ドグマ人類学総説―西洋のドグマ的諸問題』(共訳、平凡社、2003年)など。

「2008年 『夜戦と永遠』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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