小出裕章が答える原発と放射能

著者 :
  • 河出書房新社
4.15
  • (8)
  • (8)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 77
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (155ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309245621

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 福島原発事故で何が起きたのか、原発や放射能がどれだけ危険なものか、これからどういうふうに生活していくことになるのか、Q&Aで分かりやすくまとめられているので、放射能問題に疎い人は読んだ方がいいと思う。

    もっと詳しく、根拠となるデータも見ながら知りたい人は、同じく小出先生の「図解 原発のウソ」がオススメ。

  • 非常に分かりやすく平坦に書かれています。被曝にはここまでは安全というしきい値は存在せず、もはや各人がどこまで被曝を受け入れ我慢するのかを判断するしかないとのことでした。国は野菜に付着した放射性物質は水でよく洗うよう指導しましたが、著者が実験したところ、雑巾のようにゴシゴシと野菜がボロボロになるまで洗っても80%の放射性物質は残っていたという事実は驚きでした。これからも日本に住み続ける人はみんな最低限の知識として読んでおいたほうがいい本だと思いました。

  • 本書はその小出氏が、福島第一原発で何が起こったか、何が起きているか、どう放射能の被曝と闘うかなど、具体的な64の疑問について分かりやすく答え、今、原発と放射能の実態をどう捉えたらいいかが分かる1冊にまとめました。

    すでに放射能汚染国となってしまった日本。小出氏は、その日本で生きるには"いままでとは違う世界で生きる覚悟を"と訴え、子どもと福島の第一産業の崩壊を守るために語ります。

  • 一問一答、一刀両断って感じか。しゃべった内容をまとめた本だからすごく読みやすい。読んでいて論理的にはスッキリしてくるも、未来を思うと暗澹たる気持ちになってしまう。スッキリすればするほど深刻になる、そういう本。

  • 閲覧室 539.68||コイ

  • そもそもは仕事関係で読んだ本。かなり平易に描かれているので、仕事のデータとしての有用性はそこそこだったけど、読み終わった夜、どこに行っても放射能に犯されていって徐々に弱っていく自分の夢を見て、4時に目が覚めた。原発についてよく考え直してみないといけないなぁ。

  • 9月25〜28日、震災後初めて仙台と福島(会津若松)に行ってきました。半年経っても癒えない傷に心を痛めています。特に会津若松の「放射能から子どものいのちを守る会・会津」の方々との出会いは鮮烈でした。同時代を生きる親として、できることが何かを考えなければならないと心新たにされました。帰りの新幹線の中で読むためにこの本を購入しました。とても平易にポイントを押さえた記述となっているので、やるべきことが明確になってきました。来月には福島のこどもたちをご招待するキャンプを富士山で行います。末永い支援が不可欠だと思っています。http://ameblo.jp/mamorukai-aizu/

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

元京都大学原子炉実験所助教。工学修士。
第2次世界大戦が終わった4年後の1949(昭和24)年8月、東京の下町・台東区上野で生まれる。中学生のとき地質学に興味をもち、高校3年までの6年間、ひたすら山や野原で岩石採集に没頭する。68年、未来のエネルギーを担うと信じた原子力の平和利用を夢見て東北大学工学部原子核工学科に入学。しかし原子力について専門的に学べば学ぶほど、原子力発電に潜む破滅的危険性こそが人間にとっての脅威であることに気づき、70年に考え方を180度転換。それから40年以上にわたり、原発をなくすための研究と運動を続ける。2015年3月に京都大学を定年退職。現在は長野県松本市に暮らす。著書に『隠される原子力・核の真実─原子力の専門家が原発に反対するわけ』(2011年11月/創史社)、『原発のウソ』(2012年12月/扶桑社新書)、『100年後の人々へ』(2014年2月/集英社新書)ほか多数。

「2019年 『フクシマ事故と東京オリンピック【7ヵ国語対応】 The disaster in Fukushima and the 2020 Tokyo Olympics』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小出裕章の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×