「イスラム国」よ

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著者 : 鎌田實
  • 河出書房新社 (2015年3月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309246994

「イスラム国」よの感想・レビュー・書評

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  •  これは長野県の諏訪中央病院で長年地域医療に取り組み、またチェルノブイリ原発発電所事故後、ベラルーシといった周辺国にいる人たちの支援や、2003年に起きたイラク戦争後のイラク支援等に尽力された医師鎌田實(かまた・みのる)氏の本です。この本は、2015年のIS「イスラム国」報道と鎌田氏自身が体験されたイラク・シリア支援の状況等について書かれています。IS「イスラム国」や、アルカイダといった他のイスラム過激派(イスラム原理主義)組織が生まれた背景には貧困や差別といった問題はもちろん、2003年のアメリカ軍を中心にして行われたイラク戦争といった戦(紛)争が関係しており、それが分かりやすく説明されていたのが興味深かったです。
     また、ある理由から自分が18歳の時に育ての父親の首を絞めたという話を元に人間には必ず獣があり、それを暴れさせないよう、どう憎しみを抑えていけば良いのかといったことや、軍事支援ではなく、NGO等による非軍事の人道支援の大切さを語っていたのが心に残っています。色々と考えられた1冊ですので、ぜひ読んでみてください。

  • 「がんばらない」を読んだ当時の鎌田さんは医療者としての私の理想の人だった。
    先日、友人が鎌田さんの講演を聞きに行ってサインしてもらったとこの本を貸してくれて、はじめて鎌田さんが海外支援をされていることを知りびっくりした。
    そして古希に近い鎌田さんの衰えない情熱に圧倒された。
    退職した私は鎌田さんより若いのに、もう人生のロスタイムだと思って日々すごしている。みんなが鎌田さんのように生きられるわけではないから、私は半径数キロの範囲で自分が今やれることを続けていこうと思った。

  • 現役の医師にして多数のベストセラーの著書を持つ鎌田實氏が、「イスラム国」について綴った作品。
    鎌田医師は、2004年にNPO・日本イラク医療支援ネットワークを立ち上げ、イラク戦争後の現地医療支援を行うために、頻繁にイラク・ヨルダンを訪れてきた。そして、自ら現地の人々と接してきた経験を踏まえて、「イスラム国」の問題にどのように対処するべきかを熱く語っている。
    よって、本書ではイスラム国が台頭した歴史的背景やイスラム国の組織の実態などについてそれほど多く語られていないが、そうした具体的な情報を超えた、「イスラム国」及び「イスラム国的なモノ」についての問題と対処方法が述べられているように思う。
    以下は本書の各節のタイトルの一部である。
    ~「自己責任」という言葉は自分に向けるべき言葉だ
    ~イスラム諸国で嫌な思いをしたことなど一度もない
    ~「イスラム国」の憎悪に憎悪でたたかいたくない
    ~貧しさが世界を不安定にしていく
    ~格差を最低限に抑えるための「知恵」が必要
    ~イスラム教徒への反感はさらに多くのテロリストを生む
    ~世界は今、寛容さを問われている
    ~イスラム世界が「イスラム国」をコントロールすべき
    ~「超国家」という国家観
    ~「イスラム国」は終わらない
    ~日本は「非軍事」にこだわったほうがよい
    ~疲弊しきった心に医療が小さい灯りをともす
    ~現場に入って初めてわかる「ほんとうに大切なもの」
    ~いい支援はあたたかい連鎖を起こす
    鎌田医師は、現在の「イスラム国」の過激な行動を一時的に止めるために武力が使われることを否定してはいないが、お互いを認め合う寛容さを持つことこそが解決策の王道であると繰り返し説いおり、それは、「イスラム国的なモノ」をなくすため、即ち、人種・文化・宗教・歴史・言語等の異なる人々が一つの世界で平和に共存していくために必要な、普遍的なものであろう。
    (2015年4月了)

  • 2016/01/06

  • 2015/9/7読了。
    文章力はないんだな、と。
    文章ぐちゃぐちゃで読みにくく、主観の割合が多すぎる。

  • 1991年より医療支援を行ってきた医師から見たイスラム国。著者は東京医科歯科大学医学部卒の医師。
    過酷な現場にいる人だから。
    地元の内情がよく分かってると思う。
    単純に尊敬するわ。

  • イスラム社会で、人道支援を続けてきたJIM-NETの鎌田先生が書いた、イスラム国についての分析と、先生の意見。
    医療支援を続けてきた先生の意見は、徹底して非軍事人道支援。
    イスラム社会で、そしてチェルノブイリで、福島で、一貫して支援を続けている実務家の先生の経験、意見は重い。

  • 現場の空気が伝わってくる。分かりにくいことを考えるきっかけになる。

  • アメリカの凡ミス3回がくやしい

  • 著者自身が18歳の時、父の首を絞めた経験を持ち、人間の心には闇や獣の部分があることを認めたうえで、どうすべきかとの思考と、現に行っている行動が説得力を持つ。
    こういうところに資金的な援助も有効に使われるべきとの、議論と実行が望まれる。

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鎌田實の作品

「イスラム国」よはこんな本です

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「イスラム国」よの作品紹介

10年間アラブの世界で医療支援をおこなうため
現地を行き来してきた著者が訴えるアラブ世界の現実。
非軍事支援によるあたたかな連鎖こそがこれからの
世界全体の真の平和をうむと説く祈りの書を緊急出版!

報復に報復、はもうやめよう。
憎しみには、愛を。

読んで下さい。僕が10年間訪ねてきたイスラムの真実を。
買って下さい。現地で苦しむ人々のためにこの本の印税を使います。
考えて下さい。今、日本にできることを。――鎌田實

本書の著者印税は全額イラク難民支援活動に寄付されます。

「イスラム国」よのKindle版

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