増補新版 モンテッソーリ教育を受けた子どもたち: 幼児の経験と脳

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309247748

感想・レビュー・書評

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  • モンテッソーリ教育を受けて、うちの子はこう育ちました!こういうところが素敵な子になりました!こんなことが得意になりました。などなど親の体験談、教育を受けた子が自分のことを話したり、先生の立場など、色々な視点からモンテッソーリ教育を受けてどうなったかの体験談が詰まった一冊です。

    モンテッソーリの本は本書が初めての読了となりますが、教育方法が最後に少し書いてあるだけなので、体験談だけ読み進めていると宗教じみた感じを受けましたので、最初にモンテッソーリ教育方法を書いた本を手に取ればよかったと思いました。

    私が思うにモンテッソーリ教育は、日常生活の中で、小さな成功体験を積み重ねて、快感物質のドパーミンを出させ、前頭葉を育てる教育だと理解しました。

    モンテッソーリに限らず、横峯式も褒めて育てるし、公文のドリルも小さな成功の積み重ねなので、数ある幼児教育の根っこは同じなんだと感じました。

    4歳の息子は、ドリルに夢中になるときがあります。
    すごいね!よくできたね!なかなかできる子いないよ!短時間でできたね!などなどと、褒めるととても得意げにふっふーん!と嬉しそうな顔をします。
    簡単にできて、ご褒美のシールやスタンプを親からもらうのが楽しくも快感なんだと改めて思いました。

    自分でできた!これだけの数やった!と達成感を感じる体験がとても大切だと実感しました。

    ドリルを買い足した時も、簡単過ぎないけど、軽快なスピードで勧められる内容を選んで買いました。
    今日も満足そうに勧めています。

  • モンテッソーリ教育の教育を受けた子どもが共通して持っている性質がモンテッソーリ教育に起因するものなのかという疑問に、脳科学の知見やモンテッソーリチャイルドや周辺の人へのインタビューを通して答えようとした一冊かなと思います。モンテッソーリ教育とはなんぞややどうやるのという入門書ではなく(紹介しているところもありますが)、その効果ってなんなのっていうのを深堀した本です。
    本書に書かれていたような教育効果は様々な外部要因が関わっているため、客観的な実証が難しいと思いますが、ケーススタディとしていい本だと思いました。ただ著者の推論の域を出ない部分も大いにあるため、因果関係の有無についてはまだまだ調査が必要な部分も多いと思います。モンテッソーリ教育にはこういう可能性もあるんだというくらいに捉えました。
    しかし最後のおうちモンテッソーリの実践についての考察に関してはそれだけでも十分価値がある取り組みなんだという印象を受けました。
    日々の子どもとの関わり方や環境づくりにエッセンスを取り入れたいなと思えます。

  • モンテッソーリについて知りたいと思って読み始めたが、「モンテッソーリのおかげで良い大学にいって成功した子どもたち」の体験談がほとんどで読み続けるのがしんどかった。

    モンテッソーリとは何か、何をすれば良いのか、統計的な効果検証、が知りたい人には向いていないと思う。

    子どもに選ばせる、集中を妨げない、提示の仕方、などモンテッソーリの内容自体は共感できる。

  • 近ごろ、SNSでも書店でも「モンテッソーリ」の文字をよく見かける。教育の手法はあまたあるのに、なぜ「モンテッソーリ」ばかりがもてはやされるのかが不思議で、その謎を解き明かしたい!とこの本を選んだ。
    選んだ理由は著者。大学に在籍する研究者ならば、客観的にモンテッソーリ教育について述べてくれるだろう、と。
    しかし、期待していたような答えは得られず。モンテッソーリ教育を受けた子どもや保護者による「こんな子になりました」の報告ばかりで、客観的なデータらしきものがない。しかも、報告の大半が大学生や社会人になってから振り返っているものなので、幼児期の教育の因果関係を見出だすのは難しいのではないかと疑問が残るばかり。
    モヤモヤが残る読後感でした。

  • モンテッソーリ教育がいいということは分かったけれど、内容のほとんどがその体験記で占めているため、モンテッソーリ教育が具体的にどういう教育法で、親はどういうところに気をつけながら子育てすべきかというのが分かりにくかった。

    この本を読む前にモンテッソーリ教育について体系的に書かれた本を読むことをオススメ

  • 提示
    教えたいことを一つ取り出し、ゆっくりやって見せる。

    P94
    1.教えたい行為を一つだけ取り出す。
    2.その行為を構成する動作を分析する。
    3.一つひとつの動作を、はっきり、ゆっくり、正確に示す。
    ---
    ゆっくりして見せる
    子どもはできるかがきになる。
    言葉と行為を離して、やってみせてあげる。

    私の感想
    著者の別の本も読みたい。
    この本を読む限り、目の前にミラーリングしたい手段があるコピーは上手になりそうだけど、出来ない時にどう抽象化して洞察し、問いを立てられるかは不明だ。知りたい。

    どうもチクチク感じる点
    安冨歩さんのお母さんの感じに近いのかな?と引っかかるようなチクチクを感じた。

  • モンテッソーリ教育が脳の前頭葉の働きに関係しているという話。

  • 一部参考になったが、モンテッソーリ教育が具体的にどのような教育体系なのかわかりなくく、またデータを用いて実証すると述べながら、言説のみでしか論じていない点には違和感を感じた。

  • ちょっと気になるのは、そもそもモンテッソーリ教育に興味を持つような親は、教育に対する関心が高いので、結果として、そのような親の子は、いわゆる「いい子」に育つ可能性が高い、と思われる点です。
    その点における科学的な実証が、今後、必要だと思います。

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著者プロフィール

相良敦子(さがら あつこ)
1959年生まれ。脚本家・作家。
学習院大学文学部史学科卒業。
制作現場を経て、NHKの脚本懸賞入賞を機にデビュー。
以後、テレビドラマを中心に、ラジオ、映画、舞台、小説、絵本と、幅広いジャンルで執筆している。
主なテレビドラマに、連続テレビ小説「ウェルかめ」、「バッテリー」、「七子と七生」、「昨日の敵は今日の友」、「シングルマザーズ」、「サイレント・プア」(以上NHK)など多数。

「2022年 『感動する、を考える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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