競争優位で勝つ統計学 ---わずかな差を大きな勝利に変える方法

  • 河出書房新社
4.22
  • (18)
  • (14)
  • (9)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 203
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309252568

作品紹介・あらすじ

予測力あるデータを探し、バイアスにとらわれず、正しい決断をする。ラスベガスから巨万の富を勝ち取り、実業家へ華麗に転身、映画のモデルにもなった天才が教える「絶対に負けない方法」。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 勝間和代さんの本で、
    「例えば5%の成功率の目標があったとして、その確率だけ見るとかなり難しいことだと思いがちだけど、その成功率5%を50回続けたら、その全てが失敗する確率は7〜8%。100回続けたら0.7%にまで失敗確率は下がるらしい。
    つまり諦めずに何度もやれば成功確率はどんどん上がっていく」
    と言う様なことが書いてあって、それの裏付けを取る為の本。
    この本では、ブラックジャックはただのギャンブルで、確実に胴元が儲かる様になっている仕組みだと思いがちなところを、突き詰めた計算があってそれを遂行することができれば、ブラックジャックは絶対に勝つことが出来るんだ、と言うことを証明していて、
    これを読んでると、勝間和代さんが言っていたことが肌で感じられる様になる。
    アメリカ人が書いた本と言うことで長々と細かい説明が多かったので自分にはそこまでの詳細はいらないかなと思ったのでこの評価です。

  • 私はギャンブラーです。競馬をやります。そんなバックグラウンドもあり、この本に興味を持ち読んでみました。

    なぜ、カジノでブラックジャックしかやらないのかがよくわかりました。勝てるギャンブル(のようなもの)はブラックジャックしかないということを統計的に導いてますが、その詳細な計算は書かれていません。書かれていても理解できないでしょうし、それがあると急に数学の本になってしまうので書かれてなくて正解です。

    常に勝つとか、そういう類の必勝法ではなく、勝てる可能性の高い条件設定をしっかりとキャッチし、そこで的確にベットして勝つということが書かれています。

    それはブラックジャックだけではなく、NBAやNFLなどのスポーツにも適用したことが書かれています。ただ、こちらも詳しいことは書かれていません。

    全体を通して考え方の大枠が書かれているだけ。なので、詳細を期待している人はハズレだと思いますが、そういう読み物として手に取った私には非常に面白いものでした。

    私も私なりに、競馬への向き合い方を見直そうかと思います。

  • 12.1.15
    志村 和明
    銀座博品館なう。中国人多し。
    娘の遊びに付き合いながら読書。
    いま読んでいるのは『競争優位で勝つ統計学』(ジェフリー・マー)。

  • 統計学は"宗教"であると著者は説く。一つ目の戒律は偏差を身につけることだ。二つ目の戒律は、長期的な見通しを重視し、それに基づいた投資姿勢を堅持することである。

    多くの人がマイナス現象の確証バイアスにとらわれている。つまり、自分に害を及ぼした人物へのマイナス影響だけを記憶にとどめ、その人物がもたらしたプラスの影響を忘れているのである。だから、決定的一歩を踏み出せなかったり、逆に余計な一歩を踏み出してしまったりする。

     『マネーボール』に触発されて本書を書いたという著者は、『ラスヴェガスをぶっつぶせ』のモデルだ。
    トレーダーとして働きながら、自分にとってはシカゴの市場よりヴェガスのカジノの方が安全確実な勝負の場所だと確信し、鋭い洞察力で養われたバイアスの怖さや、「意思決定の質」についての知見を基にカジノに大勝負を仕掛けて勝利する。

    直感は過去データに基づく。蓄積された経験・データが正しい「直感」を導き出す。
    "Dont'think.Feel it."というのはマスターであるBruce Leeが修行している弟子に言った言葉なのであるから、当然その前提には厳しい修行があり、必要な素養は身についているという前提が言外にあるのだ。

    この場合「統計学」という素養があった上で直感を信じ、バイアスや結果で意思決定の正しさを判断するという人の心の弱さを克服する。

    <blockquote>最後になるが、スポーツ、ギャンブル、あるいはビジネスのいずれの分野であっても、成功者の意思決定プロセスの核心にはデータが存在する。ビジネスにおいて困難な決断を迫られた時はこの普遍的事実を思い出し、従来の直感に頼るのをやめ、現代的なデータ主導型の直感を働かせるきっかけとしてほしい。(P.274)</blockquote>

  • 図書館
    予約中

  • 統計学を本格的にやったことはないが、非常に興味深い内容。ためになるし、違った視点で考えるきっかけになる。ただ統計学を重用するのはアメリカの文化なのかなぁと思った。自分の職場ではなかなか受け入れられそうにない。

  • 統計分析とは、データを基に客観的に意思決定を行い、勝利を獲得するために最低な方法である。

    統計学の手法を書いた本ではなく、統計を有効活用することは勝利への最適な方法であるというようなマインドセットを述べた本。かと。

  • 自分の判断に、数字(統計)の裏付けがあれば、堂々と判断ができる。たとえそれが直観に反するように思えても。

  • 自分自身が何か学びがあったわけではないが、統計の重要性やその限界が本として綺麗にまとまっているため、自分が起業した時にはぜひメンバーに読んでもらいたいと思う、そういった一冊。

  • 「ラスベガスをブッつぶせ!」のモデルであるジェフリー・マー氏自ら統計学を語る本.マイケル・ルイス氏の「マネー・ボール」が執筆のきっかけだったらしく,統計学を“有効に”使うことによって得られるリターンをブラックジャックやアメフトなどを例に語る.数学的理論の記述はほとんどなし.
    統計学によるデメリットも書かれている.のっけから「統計学は宗教」とし,確証バイアスや選択バイアス(=生き残りバイアス)への注意や,狭い視野から得られた結果を信奉してしまう危うさ,インセンティブが統計に与える影響等々,統計学は決して銀の弾丸ではないことが分かる.政府のインフレ目標などを偽統計学と断じる部分は興味深い.金融分野への応用について,規制(=ルール)が突然変更となる世界に対し予測する手段として統計を使って勝利の方程式を導くのは難しい,とのこと.
    統計学を信用しない人へどう説得すれば良いか,なども書かれており,モデリング等をビジネスに応用したいと考えている人にはオススメ.ただ,統計学のデメリットを語った上でこうしたらよいといった提案もあるが,それらをビジネスに展開するのは難しいかもしれない,と感じた.
    ブラックジャックは序盤に簡単ではあるけどルールの説明があるためついていけたが,アメフトはほとんど分からないので,アメフトへの統計学の応用の話はほとんど理解できなかった(別に理解できなくてもそこまで支障はない).なぜ「the house advantage(=カジノ側の優位性)」という原題を情報商材の売り文句のような日本語に訳したのかは謎.

全17件中 1 - 10件を表示

須川綾子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×