自然界の秘められたデザイン: 雪の結晶はなぜ六角形なのか?

  • 河出書房新社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309253336

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  • 【資料ID】91151234
    【請求記号】404||S

  • 小樽商科大学附属図書館蔵書検索OPAC
    https://webopac.ih.otaru-uc.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BB10277784
     
    「パターンがなさそうなところに秩序が隠れているのは珍しいことではない。その秩序を探りあてるための道具が数学なのである。」イギリスの数学学者でサイエンスライターでもある筆者がわかりやすく、難しい数式を抜きに自然の中にあふれる数学を説明しています。数学に苦手意識を持つ人にもおすすめの本です。

  • 私は個人的に自然の法則や秩序に目を向ける内容のものが大好きです。ですからこの本は非常に興味を引くタイトルだったのですが、結論から言うと途中で読む気を無くしてしまい飛ばし読みになってしまいました。なぜこんなにも興味のある論題が面白く読めなかったのか考えてみました。

    ひとつには、あまりに数学書すぎました。この本は基本的に自然界に見られる模様のパターン別に話が進んでいくため、パターンそのものが生み出されるメカニズムの解説が含まれます。その解説が難しすぎて私にはよく分かりませんでした。しかも、その解説を図示する絵はたくさんありますが肝心の自然界のデザインそのものを詳しく見れるのは口絵くらいです。後半はパターンというより現象にまで話が及び、そこには前半に出てきた動物や植物の話なんかがもう一度出てきたりして、何となく冷めた気分になってしまいます。

    そして別の原因は筆者の書き方そのものです。大きな軸となるテーマは「雪の結晶の形はどんなプロセスで生み出されるのか」なわけですが、それを考えるために話がそれまくって色んな対象に飛んでしまいます。確かに色んな対象に飛ぶから色んな自然界の話ができているんですが、そこまでして雪の結晶の謎を解明したいという筆者の情熱と同じ情熱はこちらは持ち合わせていないので、雪については16章だけ読めば良いのです。訳者あとがきによるとこの構成がこの本の良い点だということだそうですが、個人的には全く期待したものと違ってがっかりでした。おまけに語り口調は筆者の個人的な正しさや意見なんかが随所に見られ、数学書でありながら筆者の人間性を色濃く反映するという有様でした。

    しかしたくさんの事例が出てくるという点では確かに興味深い面がありましたし、自然界に見られる美しさが数学でできているという真理を改めて痛感させられる本ではありました。筆者が素晴らしい数学者であり、自然界に対する信頼と敬意を持っていることも分かりました。

    ですからこの本は言うなれば数学者による数学者のための本であり、私のように自然界の仕組みを分かりやすくたくさん知りたいというニワカ者はふるいにかけられる、そんな本でした。

    ちなみに雪の結晶の形については中谷ダイアグラムというものがあり、簡単にまとめられていたりしますね…
    http://www.pref.toyama.jp/sections/1711/yuki/course/course_crystal.html

  • 大好きなイアン・スチュアートの本ですが、雪の結晶が何故六角形か、から始まり宇宙の形、巻貝の形と形の数理が語られている。軽く読める内容だが深い興味を引く話がなかった

  • フィリップ・ボールの、かたち、ながれ、枝分かれの簡易バージョンといったところ。

  • 雪の結晶が六角形なのはどうして?から、宇宙がどんな形をしているのかまで。
    最後の方は私には難しかった。もっと図が多ければ少しはわかりやすかったと思う。
    個人的には、四足動物の足運びのパターン分析が非常に面白かった。
    チーターの走り方、馬の歩き方・走り方・全力疾走、さらにウサギの跳躍など、全部足の出方が違う。四足動物の足運びパターンは、脳内に2つの振動子があると仮定すれば全パターン再現可能とのこと。しかし、この計算によると、一つだけ、自然界ではあまり見られない不自然な足運びパターンがはじき出されてしまう。最終的に筆者が見つけたのは、ロデオで人間を振り落とそうとする牛のステップ。数学が予言したへんてこステップが、実際に自然界にあったという驚き。月並みながら、数学ってすごい。数学によって生き物の仕組みが解き明かされるのは少し悔しいけど。笑

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著者プロフィール

ロンドンの建築工学設計事務所、デーヴィス・マグワイア・ホィットビーの技術者。これまでの主なプロジェクトに、ロンドン中心部のBBC本社ブロードキャスティング・ハウスとテート・モダンⅡギャラリーがある。また、シエラ・レオーネに図書館や文学センターを支援する目的で設立された産業関連慈善団体CODEPにも参加している。グラスゴーのストラスクライド大学で構造力学の博士号を取得。

「2012年 『橋の形を読み解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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