世の中ががらりと変わって見える物理の本

  • 河出書房新社
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309253350

感想・レビュー・書評

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  • ここ最近、小説を読んでいて、物理学なかでも時間・空間の概念が理解できていたら、もっと楽しめるだろうなあと思うことが何度かあった。そんなおり、この本の存在を知り、手に取ってみたのだけれど、わからないものはそう簡単にはわからないというのがよくわかった。平易な言葉で書かれているからこそなおさらわからなさが際立って辛かったです。詩的というかじゃっかんエモい書きぶりも、この本の読まれてるゆえんなのだと思うけれど、勉強したい身としては、いやいやそんな甘い言葉で丸め込まれてはならんとかえって身構えてしまった。とはいえ、P90~91の「いま」と「ここ」を比較しての時間についての説明はかなり刺激的。近道はない。地道に勉強しないとダメですね。

  • 30数年前、物理学にあこがれたことを思い出した。当時読んだ本が「アインシュタインが考えたこと」(佐藤文隆著、岩波ジュニア新書)。今回のカルロ・ロヴェッリの本は、そこから発展して、宇宙の姿とその成長がさらに詳しく分かってきていることが書かれている。特に「ループ量子重力理論」は初めて聞いた話。時間の概念すらなくるって、どういうことだ?と驚くしかない。物理学と哲学が隣り合わせの学問であることを改めて認識した。

  • 一般相対性理論によれば、宇宙空間は海の波のようにうねっているとか。
    そんなこと、今まで誰も教えてくれなかった(というか、自分も勉強しなかった)。この本で初めて教えられた。もっと物理の本を読んでみたくなった。
    訳者があとがきでも書いていたが、この本がイタリアでベストセラーになったのは、物理の専門的知識のバックボーンとして、著者に豊かな人文知が備わっていたことを挙げている。
    どこかの国は、いま今大学から人文知を駆逐しようとしている。それがいかに馬鹿げた行為かということを知ってほしい。

  • ベートーヴェンの美しさを理解するには、
    それなりに勉強しないといけない。
    環世界を広げる努力、楽しむには知識が必要

  • 『ナヴァル・ラヴィカント』本で紹介されており気になったので読んでみた本。

    数式等を使わず、平易な言葉で物理学を振り返る本。なかなか抽象的で難しい部分もありますが、堅苦しくなく読みやすい本でした。

  • 衝撃的。こんなにも平易な言葉で、こんなにも短い文章で、我々が当たり前と思っている常識を大きく揺さぶり、かつ新たな視点を提供してくれる本があったとは。

    アインシュタインの相対性理論から始まり、ボーアの量子力学、素粒子物理学、熱力学にまで話は広がるが、その関係性を非常にわかりやすく説明している。

    確かに世の中の見え方が変わる偉大な本。

  • 粒子という最小の世界から宇宙という最大の世界までを旅する本。この本だけでは世の中ががらりと変わって見えることはないが、物理を学ぶきっかけにはなる。そんな本。

  • 公式や専門用語の羅列で書かれていないので、読みやすいが自分の物理の前提となる知識が浅いためもう一つ入り込めなかった。複雑系などあらゆる学問は総じて繋がってくるのだと改めて感じることができた。

  • 最新の物理学の話題に文章で迫る良書!

  • 非常に漠然としたものではあるが、相対性理論と量子力学についてごく一部のイメージは掴めたと思う。「時間」や「相互作用」については、著者の他の著作も読んでみたい。意識についても一冊解説書を読みたい。

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著者プロフィール

1956年、イタリア生まれ。ボローニャ大学からパドヴァ大学大学院へ進む。ローマ大学、イェール大学などを経てエクス=マルセイユ大学で教える。専門はループ量子重力理論。 『すごい物理学講義』など。

「2022年 『カルロ・ロヴェッリの 科学とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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