- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309253534
感想・レビュー・書評
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こんなに詳しく皮膚感覚について学んだのは初めてで、自分が知らないこと・勘違いしていたことも多く、面白かった。
脳神経科学の話ではあるけれど、(心理学を含め)色々な分野とリンクしているので、他分野であっても研究の新しい発想につながりそう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ところどころに官能小説が入ります
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たまたま移動販売型の本屋さんで衝動買い。
触覚はとても不思議な五感だ。身体中にセンサーがあり、そのセンサーにも様々な知覚を感じるように分類されている。第1章で皮膚は社会的機関と言っているように、経験に基づいて「良悪」を判断している。
血吸いコウモリからオーガズムの原理まで、わかりやすく触覚を論じている書籍! -
2017.6/12 カンガルーケアの記述や「赤ん坊から大人まで、同僚から恋人まで、さまざまな関係において社会的接触が信頼と協調の発達と強化に重要な役割を果たしている〜優しく撫でる触れ合いは、安全を伝える〜脅威ではない〜この種のコミュニケーションではC触覚系が中心的な役割を果たしている」あたりは納得。あとはひたすら専門用語の論文系か、丸逆の性的な話。振れ幅大きいです。
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レビュー省略
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神経の働きと感覚について、改めて考える機会になった。面白い。
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触覚について、著者の経験や生物学的な知識を元に案内する本。
難しい用語や説明が多いが、身近な経験や具体例が程よく織り交ぜながら書かれているため専門知識がなくても読みやすい。
人間の身体は様々なセンサーがあることや、撫でられて心地よく感じる専用の神経があることなど面白い発見が多かった。 -
医学かな、科学かな、と思いつつ見ると分類は精神心理のジャンル。触感は本書にも書かれているように英語でfeeling(感情)だからなのかなと。
すごく深く寝ていたりはっきりした夢を見たりした後に目覚めたとき、体が痺れたように重くなり力が入らない現象に名前があるなんて知りませんでした。
何気なく感じていたことにもきちんとした名前があると知ることが最近多く、まだまだ知らないことだらけだなと思わされます。
「快感回路」の著者だったのか、道理で話が性的な流れが多いのなと思いつつ読んでいたら訳者の方がまさにそう書いてました(笑)
性的な話のくだりは大変興味深くはあるものの、ちょっと女の人に関する記述がくどいんではと。
自分が女だからちょっと不快になってしまったのかも、ですが。
でもそれは置いておいて、「快感回路」 もとても興味深く読みましたが本書も「触感」について様々な角度から論じられています。
痛みや痒みなどの触感についてはまだよくわからないことがかなりあるようです。
大抵の研究ってマウスやサル属などの動物を使うことが多い印象がありますが、触感の伝わり方については人間と動物とでは違うところもあるようです。
かといって全ての研究を人間で行うのはきっと内容的に(どんな内容かは読むとわかると思います)プライバシーや人間関係や尊厳にまでも関わってくると思われる面があり難しいのでしょう。
実際の研究では、多くの患者さんがいるような病気治療の研究に重きが置かれていて、触感の研究などという一見漠然としたものに情熱もお金もそれほど傾けていられないと考える関係者が多いのじゃないかなーなどと感じましたね。
しかし、無痛症の人や地獄の痒みに悩まされている人にはこの研究が進むかどうかは切実でしょう。
脳まで掻いてしまった女性の話は、痒みというものが実は人間にとって痛み以上に切実な悩みになりうることを教えてくれたと思います。
同じ章に、オンコセルカ症についての記述もありましたが、この治療薬開発に関わる大発見で日本の研究者が昨年ノーベル賞を受賞されたことを思い出しつつ読みました。
全体の記述はかなり専門的な内容もありますが、知識の無い一般人でも理解できるようかなりわかりやすく書かれて(翻訳されて)いると思います。
必要に迫られるような読書体験ではありませんが、知的好奇心を満足させてくれる体験になると思います。