- Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309272122
感想・レビュー・書評
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傍にいた生き物を看取ったことがあれば、胸を締め付けられる1冊。
「愛しのチロ」と併せて。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
圧倒的な写真と構図を前に、言葉が足らない。追いつかない。
彼は「ユリイカ」のインタビューで、テキスト挿入を編集者から頼まれたが挟まないようにしたと言う。
絶対的に正解だ。チロの、あるいはアラーキーの、あるいは奥さんの熱ある姿に、言葉という冷水をかけても仕方がない。
この書を織りなすひとつは愛、ひとつは生だ。彼の撮る猥雑なヌード、鮮やかすぎる花、そしてかなしみと希望が混在する空。
そして死だ。死というたったひとつの事実から、あらゆる余韻が放射される。感情を暗示するのに、なんと写真は的確な芸術形式であることか。
不思議なことに、写真が動いて見えた。チロ臨終のキワ、モノクロ写真が連続し、最期のチロの眼に涙をためた表情まで。生と死の狭間から最期の臨界点にいたる道、確かに写真は動いた。命の尽きるときは動的なのだ。
肉体的な写真集。キのママの感情が肉体としてある。
「写真は、愛する者を失うほど、切れ味が出てくるんだ」(朝日新聞インタビューより)。文章は、人間は、人生は。すべてに当てはまる至言だと思う。ただし、失ったものを現出させる努力、愛する者をなぞり返す努力においてだろう。 -
表紙見て故愛ぬこ思い出した。
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痩せて弱って行く姿って悲しいなあ/ _ ; 死に近い姿はなかなか残しておけない。見てるのが辛いから(;_;)
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普通なら消しておくであろう右下の日付が哀しみをくっきりと浮き立たせる。
奥さんの死とのオーバーラップ、チロの痩せ細って弱々しい身体、けれどその瞳に宿る強い光、そしてその後……一枚一枚の写真をじっくり眺めて鑑賞するような類いのものではないけれど、一冊の写真集として、日々の記録として、間違いなく胸を打つ作品である。 -
涙
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痛いほどわかる。重なってしまう。
途中でページを捲るのが辛くなった。
本屋ではばからず泣いてしまった。
ちょっと変な人だったと思う。
平気なふりして過ごしてるけど、
4歳からいっしょに過ごした歳月は、とうぶん埋められそうにないんだな。 -
■2011.09 TV
数年前に愛猫(20歳近い)を亡くしたので
この本は読んでみたいけれど
TVで見ただけでも泣けてしまい
なかなか手に取れない。。。