黒魔術の手帖 (河出文庫 し 1-5 澁澤龍彦コレクション)

著者 :
  • 河出書房新社
3.46
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本棚登録 : 724
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309400624

作品紹介・あらすじ

魔術、カバラ、占星術、錬金術、悪魔信仰、黒ミサ、自然魔法といったヨーロッパの神秘思想の系譜を日本にはじめて紹介しながら、人間の理性をこえた精神のベクトルを解明。オカルト・ブームの先駆をなした書。

感想・レビュー・書評

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  • これを書いた当時の時代背景も鑑みてしまうけれど、こんなのが本棚に並んでいたら絶対手に取ってしまうよね、と思う。黒魔術の例を淡々と、しかし具体的に説明して、「難易度は高いと思うがみなさんもやってみたらどうだろうか」とか言ってしまう澁澤さんにこちらが笑ってしまう。楽しい本。

  • 手元にあるのはバフォメットが表紙の本ですが何度読み返したことか。

    黒魔術に関連する事柄を澁澤氏独特の文章で語るエッセイ集。
    当時の書物や絵画から転載された挿絵が文章と合っていて不可思議さ妖しさ薄暗さが溢れるようで好きです。

    ジル・ド・レエに関する最後の4章は圧巻。彼の所業を知ってはいるもののここまで多方面から光を当てられているものはこの本が初読でおどろおどろしさと残酷さに驚いたものです。今ではもっとおどろおどろしいものも平気で読めますがあの初読時の衝撃は忘れられません。
    一番好きなのはホムンクルスの章です。人造人間の作り方なんて読むだけでわくわくしたものです。

  • 想像もつかない程の文献を読み尽くして、微妙なテーマを冷静に、軽妙に語る。読み終えても魔術師にはなれない、という距離感が絶妙。そして歴史が好きになる。

  • 黒魔術に見入られた人とその実際に行われた(とされる)所業について淡々と述べている本。実話に基づくと思いながら読むとなかなかに刺激的である。

  • 私は女の形をした血の泉…
    Björk "BACHELORETTE"

  • 魔法の本と言う一面もあるが
     著者の、パロディ的な観点による批評が面白い。

  • ヤコブスの豚/カバラ的宇宙/薔薇十字の象徴/夜行妖鬼篇/古代カルタの謎/サバト幻景/黒ミサ玄義/自然魔法もろもろ/星位と予言/ホムンクルス誕生/蝋人形の呪い/ジル・ド・レエ侯の肖像

  • 仏教の影響下で育ったせいか、描かれている昔のヨーロッパの国々の魔術の行為はかなり気持ち悪い上に違和感を感じた。挿絵の中に変に可愛い物があり、ちょっと笑える。悪魔の階級別容姿の絵とか、下級の悪魔の姿は虫?!

  • 9/25 読了。

  • トイレ本

    ジル・ド・レエの章が圧巻。

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著者プロフィール

1928年、東京に生まれる。東京大学フランス文学科を卒業後、マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介。また「石の夢」「A・キルヒャーと遊戯機械の発明」「姉の力」などのエッセイで、キルヒャーの不可思議な世界にいち早く注目。その数多くの著作は『澁澤龍彦集成』『澁澤龍彦コレクション』(河出文庫)を中心にまとめられている。1987年没。

「2023年 『キルヒャーの世界図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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