| ブログで紹介する» |
|
Check |
|
|
この作品に関連する談話室の質問
みんなの感想・レビュー・書評
登場人物たちの心情や結末が曖昧なまま終わる話。むしろ曖昧さを楽しむ本か。風景描写の美しさは素晴らしい。
大好きな一冊です。あまりにも好きすぎて、ハードカバー版と文庫版の他に、もう一冊持ち歩き用を買おうかと思ってしまうくらい。
庭の静謐で湿った描写が良かった。
雨や木々のこすれる音がこちらまで聞こえてくるような。田舎の祖母の家もこんな感じだったなぁ…。
ひとつひとつ噛締めたくなる、この時の文体もやっぱり好き。
夏にもう一度読みたい。
雨更紗を読んだ時の調子で、最初から、誰が正気で誰が狂ってるんだ?と疑いながら読んだ。
なんとも言えない後味。相変わらず。
ゆるやかに流れる時の中で常にすっと肝が冷える感じと胸がしめつけられる不安があったな。
夏宿の儚さとか鯉の艶めかしさとか。
切ないって言葉も追いつかない気がする。前々からわかっていたものをなくした感じ。
市朗と夏宿、弥彦の並びも妖しくて美しくて好きですが。
…何よりもピアノの先生が怪しい(笑)。
夏の"暑さ"よりも、木陰に入った時や泉に手を浸した時の"ひんやり"する感覚を味わえる作品だと思います。
少年達は、その盆を過ごす。
少年3人、というのは何かキーワードなのか…。
綺麗すぎて、ぼうっとする感じ。夏に読みたいですね。
「夏宿くん、きみの鯉は元気ですか」
最後まで読まないと何がなんだか・・・・
妖艶で不思議
それで少し悲しい
「カンパネルラ」といいこういう話が増えてるけど登場人物が幸せになれない話苦手だ;
市朗
夏宿(かおる)
弥彦
八月十三日、市朗は、夏のはじめに風邪をこじらせて以来病状のよくならない夏宿を見舞う。
夏宿の弟の弥彦は、兄は夏のはじめに亡くなったと言い張り、市朗を困惑させる。
市朗は二晩夏宿の家に泊まり、毎夜、幽霊が出るという噂の庭の池で、夏宿の姿を見かける。
再読。
美しく、それでいて切ない夏のお話。フライングしてしまったが、もう一度八月十二日から日付にそって読んでみたい。
「夜啼く鳥は夢を見た」とセットで読むのもおすすめです。
涼しい夏の夜、田舎のおばあちゃんの家で読みたい本。
雨に濡れた草や土の匂いがしてきます。
描写が細かく、絵としてイメージしやすいのにすごく幻想的。
市郎という少年が魅力的です。
長野氏の作品の中で一番好きです。病弱少年やら紺がすりの着物やら、好きな要素が多くて。
夏宿(かおる)に対する弥彦の言動が逆に切なく感じました。
(市朗、夏宿、弥彦…)
涼情。
夏のはじまりから床についた友達・夏宿のもとへ見舞いに訪れる。そこは盂蘭盆の四日間、幽霊が出ると噂される古いお屋敷だった。兄への思慕を抱く夏宿の弟・弥彦と、謎めいた言葉をかけてくるピアノ教師・諒。不思議な空気の流れる夏の日々……。
長野まゆみ初期の傑作の一つだと思っています。必ずしも後味はよくなかった覚えがあるのだけれど、過去読み返し率は一番高かった。画数の多い漢字に彩られた独特の文体が、この作品の色調と自然に溶け合っていて、世界に耽りやすかった★ 井戸の底から湧き出してきたような言葉たち。しばらく足をつけて浸っていたいと思わせてくれる心地よさ。幽霊とか古いお屋敷とか言っても、日本文学のあの湿っぽさ、おどろおどろしさがなく、芯からひんやりとしていて、おでこをつけたくなる物語です。

2010/01/13





