宇宙百貨活劇 (河出文庫 な 7-11 BUNGEI Collection)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 847
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (138ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309404370

感想・レビュー・書評

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  • 昔読んだときは気にならなかったけど、いま読むとロビンの性格気になるというか鼻につくことにびっくり。
    最初に読んだ時からずいぶん時間が経ったから、私も変わったな……。
    ただこの空気感はほんとうに好き。
    同時収録の「ことばのブリキ罐」も、長野まゆみさんの世界を知れるエッセイ。

  • 双子の少年が登場。
    仲が良い家族がほほえましい。

  • ★宇宙百貨活劇
    かわいい双子の少年ミケシュとロビンに終始癒される。ほのぼのとしていてファンシーな短編集。2人はいつも何処へ行くにも一緒。時々喧嘩もするけれどすぐにお互い反省して仲直りできてしまう。ひっそりと探偵社を営むお父さんが少年たちの無理難題に頭を悩ます姿も良かった。

    個人的に第九話の「スノー・スノー・ボーイ」がお気に入り。実は寒さに弱いロビンがミケシュに手伝ってもらわないと着替えも出来なかったり、外出したくなくて愚図る姿が意外で可愛らしかった。凍えてしまったロビンの躰を暖めようと抱きついたミケシュと、頬同士をくっつけて微笑む姿はとっても微笑ましかったです。

    今回も、ロケット壜のストロベリィ味ソォダ水、ショコラマシュマロ入りのシュウクリイム、夜天から降る流星(ドロップ)など美味しそうな食べ物がてんこ盛りでした!



    ★ことばのブリキ罐
    長野作品に登場する食べ物、鉱物、鳥など様々な単語の意味や由来が登場した作品と共に紹介される作者お手製の辞典。実物を見に行ったり、写真を探して見たり、活字やルビからどんな物かと想像するのも愉しいです。『少年アリス』や『魚たちの離宮』などの初期作品に出てくる物の紹介が多かったけれどもっと色んな作品に出てくる小物の辞典も見てみたいなぁ〜

  • '96.8読了。
    ロビンとミケシュのハッピーな短編集。
    「ことばのブリキ缶」も収録。

  • なんだろう。
    小説のはずなのに絵本を読んでいるようなそんな気がしてならなかった。もちろん挿絵なんてものはないはずなのに錯覚させられずにはいられない。長野作品の初期とも、色恋の豊富な現在の作風とは一線を画していてとても不思議な読み心地。
    しかしこの本を読むには遅すぎた気がしてならない。
    中学生くらいが読むには丁度良いかも。短いし、すぐに読み終えることの出来るファンタジー。
    山や谷といった盛り上がりはないけれど、耽美的な文章に触れるきっかけとなれうる作品だと思う。

  • 双子の話です。
    片方は大胆でずるがしこく、片方はちょっと怖がり。
    タイプの違う二人の少年のやり取りが面白かった。
    母親でもどっちが兄かわからないって設定がまた不思議で。
    現実の国では出てきた順に兄・弟と区別をつけるものだが、この作品の中では双子は双子。
    「私が生んだのは兄弟ではなく双子です」という母親の台詞がちょっとお気に入り。

  • とても可愛らしいお話でした。
    http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-101.html

  • ミケシュとロビンは双子〈ツイン〉。喧嘩したり一緒に悪戯したり、そしてときどき不思議なことに出くわしたり。
    双子、っていう設定は本当、それだけでどきどきするのに、この人の手に掛かるともっと特別なものに感じるから、不思議。

  • 双子の話がとっても可愛い本。きらきらしてて不思議がいっぱいで。とっても大好きだったので、引きこもりの子の相手してたときに貸してあげた。のに。すぐにその子の担当から外れることになって結局返ってこなくなった本。

  • ミケシュとロビンは双子、ふたりのどちらが兄で弟か、パパとママにも決められない…。美しく移り行く季節の中で、ふたりの少年が楽しく過ごす夢の世界を描いた表題作のほか、著者自家製ことば辞典「ことばのブリキ缶」を併録。

著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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