アブサン物語 (河出文庫―文芸コレクション)

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著者 : 村松友視
  • 河出書房新社 (1998年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309405476

アブサン物語 (河出文庫―文芸コレクション)の感想・レビュー・書評

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  • 格闘技ファンの作家というイメージか先行して、今まで読んでなかった村松友視さん。カバーのイラストの猫がなんとも可愛くて買った本なのに本棚にずっと眠っていた。
    最初に、アブサンの原点を探しに行くシーン。日比谷公園にはあるある、野良猫がいっぱいいるところ。数多い野良猫の中から縁あって伴侶になり、心を通わせられたと思い込み(人間の勝手な思い込みかも、と思いつつ)、その存在に依存して暮らすようになるのだから、たかが猫、されど猫なのである。猫の素人の奥様よりは、昔、猫と暮らしてきた自分に、よりなつくはず、いう自負を持つ村松さんと奥様のやり取りが微笑ましい。最後の数ページは涙しながら読んだ。感情的な文章ではなく、淡々とアブサンとの別れを描いていて、生き物を伴侶にしている者が、まず必ずと立ち会うであろう訣別を、自分なりに覚悟させられた。
    読まず嫌いだった村松さんの本、今後は読んでみたいと思った。

  • 20121125読了。
    やっぱりどこのうちの猫さんも可愛いなぁ。読んでると知らずに微笑んでしまってます。猫の描写が鮮明で、著者の松村さんと、奥さまがどれだけアブサンを大切に想っていたかが伝わってきます。猫さんは、人を区別するんですね 笑。微笑ましい話だけではなく、動物と暮らすと避けては通れない『別れ』のお話も出てきます。村松さんはアブサンが死んでしまった後、友人に花をもらったり、電話をもらったりするんだけど、そのときに「子供が亡くなったわけではなく、老人の大往生を看取ったわけでして…」と、いいます。私はそんなこというのね…と寂しい感じがしましたが、先を読んだら、それは村松さんのアブサンに対する、すべての猫に対する深い深い愛だと気づかされました。私も、もっと強くなければいけなかったな。

    私の愛猫みぃは、修行にいきました。当時は帰ってこないと大変泣きましたが、姿かたちを変えて帰ってきてるんですって。

  • 遅ればせながら、村松友視さんの「あぶさん物語」を読みました。あぶさん、21歳で幸せな生涯を閉じた・・・いいえ、村松夫妻の心に、読者の心に、そして私の心に生き続けてますね!
    著者と二人で東京から新神戸に新幹線で旅した日・・・、生まれて初めて猫と対面し、ぐるぐる喉を鳴らしてるのが怒ってると勘違いして、途方に暮れてた奥様・・・。1995年12月、発行されるや否や猫好きは言うに及ばず、皆様に読まれたベストセラーだそうですね!時代を超えていつまでも感動を呼ぶ作品だと思います!

  • 16年前(1999/4/7)に読んで本棚に入れておいた文庫を再読。
    覚えていたより易しい文章で、アブサンと同じキジトラの、まだ生まれて6ヶ月のうちの猫が寝ているのを片手で撫でながら、すらすら読んでしまった。
    最終章では、一昨年アブサンと同じ21歳で亡くなったうちの三毛猫の最期を思いだしてぼろぼろ泣いた。
    それにしても男のひとが動物に対して向ける誠実さ、距離の取り方って、滑稽なくらい生真面目で愛しい。

  • 今読むと平凡なエッセイだが、当時は元編集者の村松友視、椎名誠、嵐山光三郎の三氏が始めた新しいスタイルのエッセイだったそう。
    最終章では泣けた。

  • 【本の内容】
    我が人生の伴侶、愛猫アブサンに捧ぐ。

    21歳という長寿をまっとうし、大往生をとげたアブサンとの“ペット”を超えた交わりを、ユーモアと哀感をこめて描く感動の書き下ろしエッセイ。

    [ 目次 ]


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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • アブサンという猫と出会い、元来強烈な猫好きであったとも思われない著者が世話をすることとなり、実に21年間伴侶として過ごした事象が綴られている。この本の最大の特徴は何か。著者の読み手への心遣いである。出会いの経緯、去勢、撮影モデル、旅行、往生のエピソードにおいて、実はアブサンの行動は極めて簡略に記されている。あくまでアブサンに関わる自分の狼狽、カミさんの成長?が滑稽に綴られているのだ。

  • 著者とその妻のもとで、21歳の長寿を全うした猫のアブサンとの生活を語ったエッセイ。

    著者がアブサンを見つめる視線は、すごく温かいという意味では単なる「ペット」という言葉を超えており、他方でアブサンの中に自分とは違う個を見ようとしているという点では手垢のついた「家族」という言葉では足りず、「同居人」と呼ぶのが適切なような距離感があります。猫と人間の付き合い方はこういう形が理想的なのかもしれないと思いました。

    最後までどことなく哲人のような印象を残して逝ってしまったアブサンとの別れのシーンはたいへん切なくなります。

  • たわいもない猫の話だが、心が温まった。

  • アブサンは、幸せだったと思います…。
    ねこの体温が伝わって来るような1冊でした。
    ハードカバーと両方所持(笑)

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