タマや (河出文庫)

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著者 : 金井美恵子
  • 河出書房新社 (1999年6月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309405810

タマや (河出文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 金井美恵子の句読点がないような文章が好き。後の解説で保坂和志が偶然の小説である、と書いていたがなるほどその通りで、たで酢のところなんか、ほえーとなった。タデ食う虫も好きずき。のたでだよね。たで酢がすごく気になった。食べてみたい。

  • すごくよかった‥目白シリーズ読破したけどこれが一番な気がしたのは男視点文章だからかも。この作品群(目白シリーズ)のね、登場人物達は結構アレなんだけど、少なくとも田舎臭さや貧乏臭さや頭の悪さ・鈍さとは縁がないんですよ、っていう匂いにね、田舎の平凡人としてはムッとしつつ惹かれてしまうんですよクヤシイーー

  • 目白四部作再読中。前に読んだときも思ったけどこれと小春日和は一番とっつきやすくて読み易い。登場人物もこの二つはかぶっているし、対になってる印象。

    金井美恵子にしては異色だなと思うのは、いつもの女系家族の果てしないガールズトーク風ではなく、こちら珍しくボーイズトークというか、男性主人公と彼のまわりの男たちのエピソードが主流になっている点。

    小春日和の花子と桃子が越してくる紅梅荘の住人・売れないカメラマンの夏之さんと、彼の部屋に臨月の猫タマを連れて転がり込んできたチャラいハーフのアレクサンドル(本名はカネミツ・笑)、アレクの種違いの姉ツネコを探してこれまた転がり込んできた精神科医の冬彦(実は夏之の種違いの兄)が、複数の男を手玉にとっていたツネコや、やはり何度も離婚を繰り返す夏之&冬彦の母ら身持ちの悪い女性たちに振り回されつつなんやかんやでそれが普通の日常、を過ごす物語。

    能天気で自由なアレクがアホ可愛くて憎めない。

  • 読んだのはオリジナルのハードカヴァーで。それだと、表紙もアンナ・カリーナの写真を様々なトーンで焼きつけたもの。文庫版よりも断然いい。本編は目白4部作の2作目。主人公で物語の語り手でもある夏之をはじめ、登場人物たちのいずれもが、なんだかデラシネ風だ。共通して父親が定かではないし、ことによれば母親も怪しいもの。それでいて真剣に悩む訳でもなく、能天気な生活を送りつつ、どこかアンニュイでもある、といった不思議な味わいの小説だ。そして、時として日常の中に尖鋭な芸術論が紛れ込んでいたりもする。油断のならない作家だ。

  • こちらも『目白四部作』の1冊。
    やはりストーリー的な動きは少ないが、まったりと楽しめる。金井美恵子の文章は読んでいるだけで心地良い。
    そして猫が可愛いw

  • 目白4部作です。あぁ、どうしよう、もう抜けられない・・。(*^_^*)

    面白い!!\(^o^)/ なんかもう小説として反則でしょっっ!というくらい偶然に偶然の出会いが重なるんだけど、そこまでいくともう好きにしてちょうだい、と感嘆してしまうくらいの小気味よさ。


    あとがきで、金井さんご自身は、モデルになった人々が実在することを明かし、「そんな“素材”をどう扱ってどう書いたらいいか、ということが作者のこの小説を書く一番の興味でした。ですから、これを書くことによって、作者である私は『小説家として成長することになった』と自負しております」なんて書いておられるんだけど、なんか、そこまで含めての金井ワールドじゃないのぉ???と、つんつん、突っつきたくなってしまう。(もちろん、金井さん御大にそんなコワいことはできませんが。)

    自称カメラマンの夏之さんが、ちょっと因縁ありのツネコの弟・アレクサンドルから無理矢理押しつけられたお腹の大きい猫・タマを中心として巡る話なんだけど、私の大好きな桃子・花子・小説家のおばさんはもちろんとして、夏之さんの忘れっぽいお母さん、京都の精神科医である弟・冬彦、その他、あっちからもこっちからもトンチンカンな人々がやってきて、そこに「ネエ、ネエ、あたしって死ぬんじゃないかしら」と訴える(ように聞こえる)タマの鳴き声が重低音としてずっと響いているという…、賑やかなのか、哀調を帯びているのかわからない、うん、いいなぁ、金井美恵子って!!と読むたびに思ってしまう。

    こんな風に何度でも読み返したい本がしっかり手元に確保できている、ということは本読みとして案外、僥倖ものなのでは?と、あはは・・誰に対してかはわからないけど感謝いたします! (*^_^*)

  • どっかちょっとイッたヒトたちの、だらーんとした日々の泡ですね。
    こういうの、すっごく久しぶりに読みました。
    女流作家が書いた!って感じしますね。
    女流作家なんて単語、作者はヘドが出るほど嫌いでしょうが。

    「柔らかい土を踏んで」よりよほど読みやすくて好感持てますが、やはりあとがきでしょんぼり。
    この人、本当に自分の書いた作品語りが好きですねー。めんどくさ!

    12.02.16

  • 有名な話なのに読んだ事が無く、今頃読んでみた。
    てっきり猫の話がメインかと思ったら違いました。
    でもこういう偶然が転がる話は嫌いじゃない。
    今はこんな風な小説沢山あるけど、当時は新鮮だったんでしょうね。

  • ひとってなんとも愛らしい。

  • ひょんな事から夏之の部屋に居候する事になった元ポルノ男優のアレクサンドル、夏之の異父兄とわかる精神科医の冬彦とアレクサンドルの連れてきた臨月の雌猫タマ、この3人と1匹を中心にした夏之の住む目白界隈の人間模様。金井美恵子の文章は、鉤括弧のない会話体で1文が長いのが独特なのだが、リズミカルなので読みやすい。特に劇的な何かが起きるという訳でもないが、色々な偶然が重なりもっとこの小説を読んでいたい、という気分にさせられる。タマの行動が猫を飼っている人からみたらそうそう、と思う態度を取るので猫好きな方にオススメ。

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