妖怪になりたい (河出文庫 み 5-7)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 106
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309406947

感想・レビュー・書評

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  • 水木しげるは面白い。変人。糞についてでもこれだけ語れると尊敬。偏愛は大事。
    「人間は本質的には犬、猫、シラミ、毛ジラミのたぐいとたいして変わらないものだから、あまりくよくよしたって始まらないのだ。」

  • どの話も最高に面白い!
    特にお気に入りは自然や土人の話でした!

    私は水木先生が戦争で片腕を無くしていたと知らなかったので、片腕でこんなに沢山の作品を描き上げていたのかと驚きました。

  • まずこの装丁に惹かれた。
    猫娘好きな訳ではないのですが。

    この本を購入する何日か前に旅行で境港を訪れ、
    それ以来水木しげるが気になって仕方がない。
    ミーハーな自分。

    ただ本書に関しては、水木しげるという人間の持つ妖怪力(生命力)に満ちあふれたすばらしいエッセイ集。

  • この人好きです。
    これまでに何冊か漫画を読んできて、中でも昭和史、総員玉砕せよ!、ラバウル戦記などで登場する、土人との交流経験が大変面白くて、この本でももしかして…と思っていたら案の定触れられていました。

    水木しげるという人は逞しいというか、精神が強いというか…
    時の流れに身を任せ、何事にも拘泥しないで生きているような気がします。
    こんな風に生きていけたらな〜と思います。

    この本は雑誌に書かれたエッセイを纏めた本で、どの話もすごく面白かったんですが、中でも面白かったのは、糞の話、トペトロの話、餓死した漫画家などなどです。
    パパイアの話は本気で怖かったんですが…。
    巷に溢れる中途半端なユーレイ作り話なんかより、戦時中のリアルな話が怖い。人間の屍を入れる穴に落ちてしまって…という話です。怖い!

    ここ数年、また鬼太郎ブームで嬉しいです。
    まだまだ存えてほしいひとの一人です。

  • 「妖怪になりたい」というタイトルなのに、「妖怪になりたい」というエッセイはなし……。

    いろいろなエッセイの寄せ集め、どういう意図で編集したのかは不明。順番も年代やカテゴリーもバラバラ。はじめもあとがきもない。

    あとがき対談はある。元アシスタントの池上遼一との対談で、水木プロに出入りしていた人たちの思い出ばなし。

    水木 つげさん、この前会ったけど、「あまり私のことしゃべらないでください」と言われた。
    池上 言われちゃった? ~~~


    水木 白土三平は生きているわけ?
    池上 白土先生は存命です。~~
    ※’03年対談。白土氏は’21年死去


    水木 歳とると妙なもんでね、頭がよくなると思ったら、頭がだんだん悪くなっていくわけだ。


    最初から最後までよくわからないけど、いつもどおり水木先生のものはすべておもしろいです。そして死んだ人と生きている人を区別しない死生観はいいですね。生きているか死んでいるかは、水木先生にはとるにたらない違いでしかないのでしょう。

  • こういう戦争体験を書ける人って貴重な存在だと思います。
    すごくエネルギーというか、生命力のある人だなぁ。
    その辺の人が霊的な体験を語ってもただただ胡散臭いだけだけど、水木しげるが言ってると「やっぱり実生活でも至るところに霊的な物を感知してるからあれだけの作品が書けるんだなぁ」と納得してしまうから面白い。

  • 2011.04.25 読了。

  • 以下3点印象に残ったこと
    ■「人間は本質的には犬、猫、シラミ、毛ジラミのたぐいとたいして変わらないものだから、あまりくよくよしたって始まらないのだ」

    ■「日常使っている言葉というものは、案外、その人の運命を少しずつ変えているのかもしれない」

    ■水木しげるは「太宰治が嫌いだ。」

  • 水木先生の言葉には、よく励まされる。「人間は本質的には犬、猫、シラミ、毛ジラミのたぐいとたいして変わらないものだから、あまりくよくよしたって始まらないのだ」という文章を読んで、気持ちがすーっと楽になったのを覚えている。そして、ハッとさせられることもままある。例えば「日常使っている言葉というものは、案外、その人の運命を少しずつ変えているのかもしれない」というようなもの。永く健康でお元気でいらしてほしい。

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著者プロフィール

1922年(大正11年)生まれ、鳥取県境港市で育つ。太平洋戦争時、ラバウル戦線で左腕を失う。復員後、紙芝居画家を経て貸本漫画を描き始め、1957年『ロケットマン』でデビュー。以後、戦記もの、妖怪ものなど数多くの作品を発表。1965年『テレビくん』で第6回講談社児童漫画賞を受賞。1989年『昭和史』で第13回講談社漫画賞を受賞。1991年紫綬褒章受章、2003年旭日小綬章受章。主な作品に『ゲゲゲの鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』『総員玉砕せよ!』『のんのんばあとオレ』など。2015年11月死去。

「2022年 『水木しげるの大人の塗り絵 あの世紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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