妖人奇人館 (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 428
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309407951

作品紹介・あらすじ

占星術師や錬金術師、魔術師、詐欺師に殺し屋……世には実に多くの妖人、奇人、怪人が存在する。謎めいた仮面を被り、数々の奇行とスキャンダラスな行為で世の中を煙に巻いた歴史上の人物たちの驚くべき生涯!

感想・レビュー・書評

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  • 歴史の中に断続的に現れる不可思議な人たちの生涯を取り上げ、語っている本。
    歴史は案外こうしたとんでもない人物質によって彩られてきたのかもしれない。

  • 澁澤さんの先見の明が光る本作は、切り裂きジャックにノストラダムスにパラケルススにラスプーチンと、もはやおなじみの顔ぶれが揃っております。ほかの著作にも見られるエピソードも。気楽に読むのにぴったりでしょう。当時の時事ネタを考察していたりするあたり(『古代石器殺人事件』)、やっぱり澁澤さんは上手いなぁと思ってしまったり。
    因みにこの中だったらラスネールが好きかなぁ。

  • 地獄の火クラブの主宰者(ダッシュウッド)/女装した外交官(シュヴァリエ・デオン)/殺し屋ダンディ(ラスネール)/ラスプーチンとその娘/切り裂きジャックの正体/ノストラダムスの予言/錬金術師カリオストロ/哲学者と魔女(アポロニオス)/放浪の医者パラケルスス/不死の人サン・ジェルマン伯/人肉嗜食魔たち/古代石器殺人事件/倒錯の性

  • 2014年新年早々、カルトな本を読了。

    刊行されたのは70年代ということで内容的に古いことは否めないが、切り裂きジャックの犯人、ラスプーチン、カリオストロ伯爵など興味深い内容が盛り沢山。

  • 全部で13篇のショート・エッセイが収録されているが、発表誌(別冊小説現代)の読者層を意識して、軽妙で読みやすいものになっている。いわば澁澤入門といった趣きだ。したがって、ぺダントリーも適度に抑えられていて、出典等にまでは言及しておらず、この点でややもの足りない気もする。一方、他ではあまり見ない題材もある。例えば、『O嬢の物語』を地でいくようなサー・フランシス・ダッシュウッドの「地獄の火クラブ」や、女装外交官の騎士デオンの話など、連載の初め頃のものは、著者の意気込みもあってか、新鮮なエピソードが多いようだ。

  • さらりと、たくさんの有名な妖人、奇人さんたちについて触れている。

    そこまで深く突っ込んだ内容ではない。

  • 占星術師、預言者、悪魔崇拝、女装趣味、人肉嗜食魔etcetc…実在した世界の妖しげな人々を特集した本です。異常性癖のネーミングがこんなにたくさんあるとは、興味深かったです。世界には色んな変な人がいるもんだ。

  • 西洋の妖しげな人々のデコレーション。
    魔術師的な人から猟奇殺人者まで時代も特徴も様々。

    あとがきにもあるように軽く撫でる程度の人物評なので澁澤世界を覗くには適しているかも。

  • 昔の表紙しか持ってないのですが、恐らく題名が同じなのでこれだと思います。ジル・ド・レ公について興味を持った大好きな本です。

  • 2009/8/9図書館で借りる
    2009/

    地獄の火クラブの主催者:
    サー・フランシス・ダッシュウッド(十八世紀イギリスの放蕩貴族)が「地獄の火クラブ」を主宰する。
    黒ミサとは、簡単にいえば、キリスト教のミサを逆転して、神を冒涜し、わざと不潔な行為や卑猥な行為にふけることによって神聖な儀式を愚弄することである。

    女装した外交官:
    騎士デオンという男が女装をした外交官である。

    殺し屋ダンディ:
    ピエール・フランソワ・ラスネール

    ラスプーチンとその娘:
    ラスプーチン

    切り裂きジャックの正体:
    切り裂きジャック

    ノストラダムスの予言:
    ノストラダムス

    錬金術師カリオストロ:
    カリオストロ

    哲学者と魔女:
    アポロニオスという哲学者がいた。

    放浪の医者パラケルスス:
    パラケルスス

    不死の人サン・ジェルマン伯:

    人肉嗜食魔たち:読了

    面白く読ませていただきました。人肉嗜食を描いた有名な小説がいくつか記述されてあった。サランボー/フロベール、カンディッド/ヴォルテール、特別料理/スタンリー・エリン、去年の夏、突然に/テネシー・ウィリアムズ、青頭巾/上田秋成、闇に蠢く/江戸川乱歩などがある。
    フリッツ・ハールマン・・・若い男の子ばかり殺して食っていたという、犯罪史上にも名高いドイツ人の肉屋

    古代石器殺人事件:


    倒錯の性:

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著者プロフィール

1928年、東京に生まれる。東京大学フランス文学科を卒業後、マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介。また「石の夢」「A・キルヒャーと遊戯機械の発明」「姉の力」などのエッセイで、キルヒャーの不可思議な世界にいち早く注目。その数多くの著作は『澁澤龍彦集成』『澁澤龍彦コレクション』(河出文庫)を中心にまとめられている。1987年没。

「2023年 『キルヒャーの世界図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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