青少年のための自殺学入門 (河出文庫 て 1-10 寺山修司コレクション)
- 河出書房新社 (2006年9月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (151ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309408095
作品紹介・あらすじ
死ぬ自由くらいは自分で創造しよう!-死の音楽、死神占い、死と賭博等の考察から、自殺機械の作り方、上手な遺書の書き方、動機の立て方、場所の選び方、自殺のライセンスまで、死と真面目に戯れ、方法化し、受け身の死を排し、"充分に生きるために"死の確固たる思想を打ち立てることを軽妙な筆致で提唱する、寺山版自殺マニュアル。
感想・レビュー・書評
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自殺に関するエッセイがたくさん読めて良い
特に遺書の書き方が面白かった!
思っていた自殺が実は他殺だったってことに気づかされて目からウロコでした -
(2023/05/29)
思ってた本と違ったなぁ。
生きよ、と言うために、婉曲的に自殺を説く本って感じです。 -
今、数多くおこなわれている自殺は、実は他殺で自殺ではないという指摘は鋭い。
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自殺は自己表現、という所に衝撃を受けた。
私だったら、白い花と赤い花で満たされ、アンティーク調の家具がある部屋で、人形(私と同じ服を着、同じ髪型)を抱いて、天蓋付き寝台で服毒自殺したいです。思いきり、恥ずかしいほど、少女趣味に走る。
まだ素敵な、舞台に相応しい動機が見つからないし、自殺の価値も無い人間なので、当分先延ばしになりますね。-
「当分先延ばしになりますね。 」
ずっとズ~っと先延ばしにしてください。きっと別の舞台が見つかりますヨ、、、「当分先延ばしになりますね。 」
ずっとズ~っと先延ばしにしてください。きっと別の舞台が見つかりますヨ、、、2013/09/10
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「自殺」という言葉の意味、概念がこの本を読んで少し変わった。
「自殺」は「生から逃げてゆく死」ではなく、「もう一つの生へ向かっていく死」である、というのがこの本の言わんとすることである。
しかし、この概念で死んでいく人は圧倒的に少数であると考えられる今の日本の自殺についてこの本で捉えることはできない。 -
自殺、死、家出をテーマにしたエッセイ(なのかな)。
テーマがテーマだけに寺山っぽさがにじみ出ています。
「家出のすすめ」や、「書を捨てよ~」より、読みやすいので、入門編としてもいいのではないでしょうか。
本書での、寺山の定義では、ノイローゼでの自殺は病死、借金苦での自殺は(政治的な)他殺ということで、「何一つ不自由がないのに、突然死ぬ気になる」という不条理の死のみを「自殺」としています。
その辺りを押さえずに、タイトルだけ見ると誤解が生じるかも。 -
「自殺の方法」というかたちをとって表現された、著者の死をめぐるエッセイなどをまとめた本です。
「「人間いかに死ぬべきか」と思ったら、まずその尊厳を守り、方法化し、殺されるという受け身の死を排さなければならない。そして、死ぬ自由くらいは自分自身で創造したい、と思うのだ」と語る著者は、自殺を演出するためのさまざまな方法に心を配り、自殺のしかたを詳細に解説します。さらに、藤村操や円谷幸吉、あるいはサン=テグジュペリの『星の王子さま』などにおける死について、衒学的な議論を展開して見せます。
デュルケームは『自殺論』において、自殺という実存的なできごとを社会学的な観点から論じる視点を示しましたが、著者はみずからの死を演出するという試みを通じて、社会的な意味へと還元された自殺をもう一度自分自身のもとにとり返そうとする身振りを演じて見せています。 -
理想の死に方を考えてるけど自殺もありだなと思った
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どう生きるかと同じくらいどう死ぬかも重要