- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309410685
作品紹介・あらすじ
ヴァルター、バーンスタイン、バルビローリ、ショルティ、カラヤン、レヴァイン、ブーレーズ、シャイー、シノーポリ…。生誕150年、没後100年を迎え一大ブームとなった作曲家、グスタフ・マーラーの交響曲を始めとする音楽と、その演奏解釈の魅力をたどる。
感想・レビュー・書評
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マーラーについての吉田秀和の論考。マーラー入門としても読むことができる。
マーラーの交響曲で個人的に最も好みなのは第6番「悲劇的」であるが、吉田は第6番を「第二の時期での最高の充実度をもつ作品に数えるべきものである」と評している。その通りであると個人的には思う。
ただ、原文が書かれた時期によるのだろうが、中間の2楽章の配置について触れていない。これについて吉田がどのような見解を持っているのかを読みたかった(どこかで述べているかもしれない)。
吉田の文章には格調の高さを感じる。良い文章の見本にもなると思う。 -
解説:小沼純一
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楽曲分析や演奏論も含めて、すばらしいマーラー論である。
特に、マーラーの交響曲のどこに惹かれるかという点について、第6交響曲の緩徐楽章を引用しつつ考察した分析は秀逸。
全集から、これだけの文章を選んだ編集もお見事! -
読む人はすくないよなー。。入門とは言い難いし。自ら弾くから納得できるとこも、発見できるとこもあった。「マーラーは特筆すべき旋律家であり、彼は旋律を救い出したと言って良い」。長らく評価はされなかった作曲家が、「発見」されたのは何故かがよくわかった。
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Amazon、¥650.
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バーンスタインのマーラー全集の参考書として読んだ。著者も言ってるようにマーラーの音楽は、他のロマン派作曲家と比較すると、誰もが難解だと感じるだろう。しかし、そこで終わってはいけない。聴くほどに、この作曲家の音楽は、心に自ずと染み込んで、時の美しい流れになるのだ。
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吉田秀和のマーラー論を集成した一冊。文庫で読めるのが嬉しい。まず伝わってくるのが、吉田自身が「難しい」と表白するマーラーの音楽と格闘する思考である。それをつうじて、幼年期の軍楽隊の記憶と、宇宙そのものの鳴動と一体となろうとする楽想が表裏一体をなしているマーラーの音楽の本質が徐々に、しかも譜例を使った具体的な分析によって浮き彫りになってくる。その際、歌曲と交響曲の表面的な引照関係を引き合いに出すのではなく、第6交響曲や「大地の歌」、あるいは第9交響曲の、ベルクやシェーンベルクのうちに言わば「死後の生」を見ることになる内的な構造に迫っている点も説得的。吉田の音楽家に接する姿勢もきわめて示唆的である。
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単なる評論ではなく、マーラー作品の分析もきっちりされている。・
マーラー作品へのアプローチに、深みを加えてくれる。 -
きょう買ってきました。まだ読んでません。
これは相当古いほんですよね。
そのことを頭に入れて読まないといけません。